- Amazon.co.jp ・本 (310ページ)
- / ISBN・EAN: 9784309460352
作品紹介・あらすじ
許されぬ恋におち、駆け落ちをしてヴェニスにたどりついたサンヴィルとレオノール。二人はこの水の都で離れ離れとなり、互いに求めあって各地をめぐり歩く。-本書ではその波乱に満ちた冒険旅行をサンヴィルが回想するが、なかでも注目すべきはサドのユートピア思想を体現する食人国と美徳の国の登場で、その鮮烈な描写はサド作品中とりわけ異彩を放ち、傑作と称えられている。
感想・レビュー・書評
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これ読んでなかったらきっときれいな物しか知らなかったよ
話的には凄い嫌だけど読んでてよかったかも詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
河出の在庫僅少フェアで購入。
久しぶりにサド読んだなぁ……。 -
訳出初版1966年。原書の刊行は1795年。長編小説「アリーヌとヴァルクールあるいは哲学小説」の中の第2巻を翻訳・抽出して出版したのが本書。主人公サンビルが、ベニスに駆け落ちした途端に誘拐拉致されてしまった新妻レオノールを探し求めて、アフリカ西部の架空の食人国ビュテアと、太平洋にある架空の島国タモエを旅する話。フランス社会を物差として、ビュテアを極端にエゴイスティックで倫理が破綻した社会として書く一方、タモエについては聖人君子のような王様が統治するコミューン・理想郷として記述。サド侯爵がバスチーユ監獄内においてこの小説を完成させたのはフランス革命の一年前。彼あるいは同時代の一部のフランス人たちがコミュニズム的な社会を夢見ていたことがよくわかる。
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「カニバリズムというカルチャーショック」
異文化だから食文化もちがうでしょ。
牛食えるんだったら人食えるでしょ。 -
[ 内容 ]
許されぬ恋におち、駆け落ちをしてヴェニスにたどりついたサンヴィルとレオノール。
二人はこの水の都で離れ離れとなり、互いに求めあって各地をめぐり歩く。
―本書ではその波乱に満ちた冒険旅行をサンヴィルが回想するが、なかでも注目すべきはサドのユートピア思想を体現する食人国と美徳の国の登場で、その鮮烈な描写はサド作品中とりわけ異彩を放ち、傑作と称えられている。
[ 目次 ]
[ POP ]
[ おすすめ度 ]
☆☆☆☆☆☆☆ おすすめ度
☆☆☆☆☆☆☆ 文章
☆☆☆☆☆☆☆ ストーリー
☆☆☆☆☆☆☆ メッセージ性
☆☆☆☆☆☆☆ 冒険性
☆☆☆☆☆☆☆ 読後の個人的な満足度
共感度(空振り三振・一部・参った!)
読書の速度(時間がかかった・普通・一気に読んだ)
[ 関連図書 ]
[ 参考となる書評 ] -
2009/
2009/
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タイトルにだまされた!でもおもしろかった。
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凄すぎる。
読んでいてこんなに怖くなったのは初めてです。 -
食人国と美徳の国が出てくる。逆方向のユートピアだけれども、某かの共通性を感じた。それこそがサドの思想なのだろうか。この本は読み物というよりは哲学書として読むべき。
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相反する2つの思想が印象的。