「学校」をつくり直す (河出新書)

著者 :
  • 河出書房新社
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  • Amazon.co.jp ・本 (256ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784309631059

感想・レビュー・書評

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  • 学校で学ぶ目的はペーパーテストのため?のこだわりをなくす。そんな事いいの?と思うが、子どもは、子どもに限らず先生も大人も興味あることは多種多様、ダイバーシティ。自分の好きを探究することで、視野が変わる気がする。

  • 探求を中心としたカリキュラムづくり憧れる。

    学び
    自由の相互承認があって、全ての子どもが生きたいように生きる教育を目指す
    学びのコントローラーを手にした時やる気になる
    幼少期の遊び浸りがその後の学び浸りに

    To do
    サークル対話
    教室リフォーム
    自分の経験を過度に一般化しない

  • Twitter社の多くの社員が解雇されたニュースが現代社会の不安定さをよく表している。そんな社会の中では自分が、「自由にそして幸せに生きるためにはどうするべきか?」についての問いを立て課題を解決する『探求の力』が求められる。
    知識を詰め込むだけの学校教育は既に終わった

  • 蓋を開けてみれば総合探究の回し者の本でした。 共感出来る部分は多々ありますが プロパガンダ的なところも多々あります。 探究だけやっていれば読み書きそろばんも全てできるというのは暴論かなと。

  • P.16〜 落ちこぼれ 吹きこぼれ
    「皆で同じことを、同じペースで、同じようなやり方で」管理・統率型のシステム
    「規律とドリル」

    小1problem
    ルソー『エミール』

    P.33〜 active learningのやり方を先生が細かく指定する問題→「一斉アクティブ・ラーニング」

    P.37〜 体罰
    デュルケーム『道徳教育論』

    学級
    柳治男『学級の歴史学』
    ニーチェ『ツァラトゥストラ』

    第2章 先生もつらい
    授業の画一化 〇〇スタンダード
    ユニバーサルデザインに基づく授業、ケアの思想
    障害など

    EBPMエビデンス・ベースト・ポリシー・メイキング
    +哲学、教育学的センス?

    学力調査の方法 学力テスト?

    自由の相互承認

    探究型のまなびという解決法
    個別化→孤独化だから個別化+協同化
    テストも個別化
    〇〇メソッドの党派化・派閥化
    方法のパッチワーク化

  • 前にも読んだけど、再読。
    モヤモヤしていた気持ちがスッキリした。

    何のために学ぶのか?
    どういう教師でありたいのか?
    目の前の子どもに付けたい力って?

    などなど、自問自答しながら読むことができた。
    学校のスタンダード化が著しい今。自分のどうしたいのかを明確にしないと、本当に楽しんで仕事ができない。原点に立ち返れる本だったので、また悩んだ時に読みたい一冊。

  • 「探究」的なものを学校教育の核にするという発想は、戦後何度も説かれてきた。問題解決学習、ゆとり教育、アクティブラーニング…。しかしそれらはいずれも学校教育の現場に定着しなかった。教育予算をケチり、そのツケを現場教員に押しつけ、それでも教員が言う事をきくように教員管理を強くしてきた。そうした政治の力に抗えないできた文科省が、人手のかかる「探究」を上位下達で唱えても、疲弊した現場は日々を乗り切るために「探究」をも「スタンダード化」してしまう。「探究」を提唱するならば、それ以上の熱量で学校予算・人手の大幅増を唱え、そちらを先ず実現しなければ、結局これまでのムーブメントと同様、いくつかの「成功例」を残して終わるのだろう。著者がこうした声があることを承知した上で書いていることはわかるのだが、それでも意気込み先行でなく職場環境先行でなければ、著者の思うようにはならないと思う。

  • ■ひとことで言うと?
     子どもたちの「探求する力」を伸ばす学校をつくる

    ■キーポイント
     ・画一的な学習スタイルからの脱却
      →スタンダード化は「自分で考える力」を奪う
     ・「探求する力」の育成
      →自分なりに問いを立て、自分なりの方法で、自分なりの答えにたどり着く力
       →子どもたちの学びたい欲求を活かす
       →教師は探求をサポートする「共同探究者」「探究支援者」
     ・探究型教育
      →学びの個別化・協同化・プロジェクト化の融合を核とする
      →探究の方法論
       →1.テーマ:探求するテーマを決める
       →2.問い:解決したい問いを立てる
       →3.方法:問いの解決方法を検討し実践する
       →4.発表:成果を発表する
        →1 - 4を行きつ戻りつしながらすすめる
      →学び≒遊びに思いっきり浸る
     ・より「よい」教育の実現に向けて
      →学びの再ネットワーク化
       →さまざまな教育機会をつなぐ仕組みをつくる
      →安心安全な空間づくり
       →「自由の相互承認」の感度が育まれる場をつくる
      →教師支援の拡充
       →行政・地域・個人として、教師の活動をサポートする

  • 学校の当たり前を無条件に受け入れて、「みんなで同じことを同じペースで学ぶこと」の危うさが述べられている。

    だけど、必ずしも学校の当たり前やみんな同じが間違っている訳でもない。

    だからこそ、それぞれがまずは知りよく検討して正解なき答えを模索することが大切なんだと思う。

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著者プロフィール

哲学者・教育学者。1980年生まれ。熊本大学大学院教育学研究科准教授。博士(教育学)。早稲田大学教育学部卒業。同大学院教育学研究科博士課程修了。専攻は哲学・教育学。経済産業省「産業構造審議会」委員、熊本市教育委員のほか、全国の多くの自治体・学校等のアドバイザーを歴任。著書に『学問としての教育学』(日本評論社)、『「自由」はいかに可能か』(NHK出版)、『どのような教育が「よい」教育か』(講談社選書メチエ)、『勉強するのは何のため?』(日本評論社)、『はじめての哲学的思考』(ちくまプリマ―新書)、『「学校」をつくり直す』(河出新書)、『教育の力』(講談社現代新書)、『子どもの頃から哲学者』(大和書房)など多数。

「2022年 『子どもたちに民主主義を教えよう』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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