フライデーあるいは太平洋の冥界/黄金探索者 (池澤夏樹=個人編集 世界文学全集 2-9)

  • 河出書房新社
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感想 : 15
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  • Amazon.co.jp ・本 (532ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784309709611

感想・レビュー・書評

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  • 表紙の装丁がとてもきれい。

  •  これはもう、池澤夏樹さんのブックレヴューが最高なんですよ。もう夏樹さん、ロビンソンクルーソー大好きなんだなって感じが文面から伝わってきます。ご本人も島ネタで『南の島のティオ』書いてますし。

     ロビンソンという設定を前提に、人間とはいかなる存在か?という問題に対して、時代ごとにウェーバー、『不思議な島のフローネ』、『十五少年漂流記』、『蠅の王』...

     この池澤夏樹監修世界文学全集のシリーズは、全体的に異世界への旅と言うか、もう旅がしたいぜっ!未だ見知らぬあなたに会いたいぜっ!と言う気概に満ち満ちた素晴らしいシリーズだと思います。
     第一集の第一巻が『On The Road』だったのがまず最高すぎます。

  • 2011年6月22日読み始め 7月2日読了
    「フライデーあるいは太平洋の冥界」は、原典「ロビンソン・クルーソー」をまず読んでから挑みました。
    「ロビンソン・クルーソー」の方は、シムシティみたいなひとつひとつ積み上げていくところが楽しかったんですが、トゥルニエの方は、「ロビンソン・クルーソー」の時代から100年後を設定しているか、こうフロイト的というか、心理学みたいなお話になってます。
    マンドラゴラが出てきたりして、原典より幻想的です。シェイクスピアのテンペストみたい。

    「黄金探索者」は、ル・クレジオの家系をモチーフにした小説だそうです。主人公家族が住んでいた家の描写が詳細ですが、実際にル・クレジオの一族が住んでいたそうです。馴染みのない島の話ですが、かなり浪漫あふれる文章で、長かったですが楽しみました。

  • [ 内容 ]
    『フライデーあるいは太平洋の冥界』―南海の孤島で遭難したロビンソンは、島を開拓し、食料の備蓄に努めるが、野生人フライデーの登場によってその秩序は一瞬のうちに崩壊する。
    文明と野蛮を双子のように描いた哲学小説。
    『黄金探索者』―失われた楽園を取り戻すため、父の遺した海賊の地図と暗号文を手がかりに、ぼくは終わりなき財宝探索の旅に出る。
    2008年ノーベル文学賞受賞作家による、魅惑に満ちた自伝的小説。

    [ 目次 ]


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著者プロフィール

現代フランスを代表する作家。1924年パリに生まれる。ゲルマン神話とドイツの哲学・音楽に傾倒する。『魔王』『気象』『黄金のしずく』等著書多数。この作品はドゥルーズが非常に高く評価している。

「2010年 『フライデーあるいは太平洋の冥界/黄金探索者』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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