作家と楽しむ古典 古事記 日本霊異記・発心集 竹取物語 宇治拾遺物語 百人一首
- 河出書房新社 (2017年1月17日発売)
- Amazon.co.jp ・本 (187ページ)
- / ISBN・EAN: 9784309729114
感想・レビュー・書評
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作家が翻訳した作品について、テクニックや翻訳きた際の感想などを書いた本。
てっきり作品によって翻訳された作品がたくさん読めると思っていたのですが、おそらく講演会があった際の対談した内容がそのまま本になったような形です。
作家さんの言葉でここが好き、難しいなど書かれていてそれはそれで面白かった。詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
百人一首について語った小池昌代さんの解説が、僕の感性ととても一致しており、自分の感じたことを解析もしてくれた。
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分かりやすくて面白い
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学生のときに古文をかじっていたから楽しく読めた。勉強していて良かった。
古文を古文のままで理解できない自分としては、現代語訳に頼ったり自分なりに訳したりしながら読むわけだけれど、どうしても型にはまった蓄語訳は分かるのやら分からないやらはっきりとしないと言うことが起こる。そこが楽しむことを目的として古典を読む際の障りとなってしまうので、こういう訳者のカラーが表れている現代語訳は面白い。
古文って行間を読む楽しさが詰まっているのだと分かる。町田康はやりすぎの感もあったが。
自分は森見登美彦、妻は町田康が好きなので、両者の需要が一致した一冊だった。
両作家が現代語訳を手がけた作品の方はまだ買ってないけどもそのうち買うと思う。 -
眠くなってきたので手短に。
去年、池澤夏樹さん個人編集の「日本文学全集08」を読みました。
ほかでもない、十数年追いかけている作家、町田康さんの「宇治拾遺物語」が読みたかったから。
いや、爆笑しました。
古典を読んでこんなに笑ったのは初めて。
中学、高校時代に出合っていたら、古典が好きになっていたに違いありません。
本当は古典って面白いものだと思うんです。
それを恐らく研究者や学者たちが、無用に格調高いものにしてきたんでしょうなぁ(恨み節)。
あ、で、本書はその日本文学全集で各作品の新訳を手がけた作家たちによる講義集。
もちろん、町田康さんの「宇治拾遺物語」の講義も含まれています。
私は、町田さんが、どんな手法でこの新訳に取り組んだのかに興味を持って読みました。
「破格な翻訳です。でも、ただ形を壊そうとか、元の話を裏切ってやろうとか、とにかくむちゃくちゃやればいいとかいうわけではないんです。原文を読んで、おもしろい、楽しい、なんでこうなるの? と思った気持ちがやっぱり大事です。そして自分で訳してみて、この訳文ええやんけ、とおもしろがれる気持ちが大事です。単なる破壊じゃあ、なかなか楽しくできませんから。」
誠実だなぁ、町田さん。
そこに惹かれます。
あ、他の作家の講義は斜め読み(すみません)。
古典に興味のある方もない方もどうぞ。 -
2018/10/26
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武蔵野大学図書館OPACへ⇒ https://opac.musashino-u.ac.jp/detail?bbid=1000216239
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中高生のときに読みたかったな。
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古典文学を訳すにあたり、作家たちがどう読み取って現代語訳に落とし込んだか、その思考の一端に触れることができる。
訳された作品だけでも面白いが、本書も合わせることでより読み易くなったと感じる。
是非一緒に読んでもらいたい。