あなたが世界を変える日―12歳の少女が環境サミットで語った伝説のスピーチ

  • 学陽書房
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  • Amazon.co.jp ・本 (65ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784313812062

感想・レビュー・書評

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  • 人の一生のうち,一番賢いのは12歳~14歳ごろのいわゆる思春期ではないか,と思うことがあります。
    ウラオモテのない真理を求め,大人が「大人の事情」として忘れてしまっている“正しさ”をまっすぐに追求してくるという意味で。

    今回は,そんな12歳の少女が書いた(語った?)本を紹介します。
    「あなたが世界を変える日:12歳の少女が環境サミットで語った伝説のスピーチ」です。

    これは,副タイトルの示すとおり,12歳の少女が,世界の首脳が集まる環境サミットでスピーチするまでの顛末とそのスピーチ,そして彼女の現在などが書かれた本です。絵本のようなかわいい本で,ページ数も少ないのですぐに読めてしまいますが,内容はとても深いです。

    両親の影響で環境問題に関心をもった少女セヴァンは,子どもたちで環境を考えるグループをつくり,活動をはじめます。
    そしてアフリカで環境サミットが開催されるということを聞いて,子どもの代表として参加したい!と行動をおこします。
    これだけでも充分すごい少女なのですが,さらに驚くべきは彼女のプレゼンテーション能力です。
    参加したサミットでスピーチできることが突然決まり,移動する車のなかで考えたというスピーチは,誰にでもわかる簡単な言葉で話されているにも関らず,環境問題が起こっている原因は何かを的確に捉えています。
    そして,大人たちにこどもの未来をどうすべきか考えて欲しいと訴え,ゴア元副大統領やゴルバチョフ元大統領に「このサミットで一番すばらしいスピーチだった」と言わせるのです。
    ここでそのスピーチの一部を紹介してもよいのですが,実際に読んで感じていただきたいのであえて書かないことにします。
    どうです?何だか読みたくなってきませんか?

    その環境サミットが開催されたのは1992年。セヴァンはもう大人になっています。そして今も環境に関する活動を行っています。あれから,相変わらず地球の温暖化は進んでいますが,セヴァンはあきらめていません。

    ところで,私には11歳の娘がいます。同年代の子どもがこんなすごいことをしたんだということを知ったら,どんな風に感じるんだろう,子どもだってこんな風に行動できるんだ,とか,エコの大切さを分かってくれるだろうか,などと考えて,娘に「ぜひ読んでみて」と勧めてみました。
    すると,娘はとても感動して,キラキラした目で「すごいね!」を連発。学校でも先生に話したりしたそうです。
    母の気持ちは伝わった,と私もうれしくなりました。
    しばらくして「もう一度あの本が読みたい,読書感想文に書きたい」とまで言ってくれたので,母は娘の心に響く良いものを与えたのだ,と悦に入っていたら「あのね,エコとかに関係する本で読書感想文を書くと,賞をもらえる確率が高いんだよ」と娘。

    ・・・ええっ!? そんな理由なの!?
    なんて打算的!
    思春期のまっすぐな心はいずこへ・・・(泣)

    まあ,彼女は彼女で強く生きていけそうで,ええ,安心です。はい。


    http://opac.lib.tokushima-u.ac.jp/mylimedio/search/search.do?materialid=204002065

  • 20年以上前だけれど、おそらくニュースで見ていたと思う。
    なんとなくしか覚えていない彼女の言葉を、大人になってから読むことができて、よかった。
    「より少なく所有すればするほど、私たちの暮らしはよくなります。」
    本当に、その通り。
    大切な気づきをありがとう!

  • 世界を変えた12歳の少女のスピーチ。
    『ウラもオモテもないことば』だからこそ、人々の心に刺さる。
    もうすぐ子どもを育てる立場になる(だろう)からこそ、
    恥ずかしくない生き方をしなくては。

  • 3月11日に読んだ。
    自分はいつからものわかりのいい大人になったんだろう。
    ふと考えるきっかけになった本です。
    できることから子供たちのために少しずつしていこう。

  • 子どもの視点で環境問題に焦点を絞った話です。原発問題を含めて、子供たちに何を残したいか、深く考えさせられます。

  • 大人として恥ずかしい。世界中の政治家が毎朝、読めばいい。

  • 12歳の少女の素直で率直なことばが、大人たちを動かす力をもつ。
    ほんとうに短い言葉なのだけど、十分な重みがある。
    一人の大人として、彼女の気持ちに答えられない自分が恥ずかしくなった。

  • 子供の率直な考えでしか言えないであろうスピーチでした。
    世界のために何かをするっていうのはなかなかできることではないけど、身の回りの小さなことから ”幸せを感じられる生き方” ができるようにならなければと思いました。
    自分にできる些細なことでも、それが何十億人と揃えばものすごい力になる。
    今ここにある当たり前は、けして当たり前ではない。

  • 小学5年生でECO(子ども環境運動)を立ち上げ、
    その活動の一環で子ども代表として1992年ブラジルのリオデジャネイロの環境サミットでスピーチ

    人々は立ち上がって泣き、大きな反響をよんだ。。。

    I'm only a child yet I know if all the monye spent on war was spent
    on ending proberty and finding environmental answers, what a
    wonderful place this Earth world be.

    Why do you go out and do the things you tell us not to do?

    大人たちに向けられたこのスピーチ
    不言不実行・・・
    今の大人たちの悪いところを子どもはちゃんと見てる。。。

  • 92年環境サミットで12歳の少女が語った伝説の6分間スピーチを、英文原文つきで収録。後日談も入っています。

    環境問題について勉強していたカナダの少女たち5人が、世界に訴えるべく本当に行動し、サミット会場でスピーチとなったようです。

    環境問題がテーマ、かつ子どもが訴える内容なので「この本はプロパガンタだ」と言われることも否めないかもしれません。
    ですが「大人としてそれってどうなの?! 子どもの私から言わせてもらうわ」というきちんとしたスピーチでして、環境問題だけのことではなく、大人として読んでいて自分も背筋が伸びる思いでした。

    読んでよかったです。

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