中途半端な密室 (光文社文庫 ひ 12-6)

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  • 光文社
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  • Amazon.co.jp ・本 (233ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784334763626

感想・レビュー・書評

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  • 著者がプロ作家となる前の作品を中心に構成された作品集だそうです。
    解説にもある通り、「安楽椅子探偵」と「ユーモアミステリー」という軸に沿った話が詰まっています。
    5編の短編の中「十年の密室・十分の消失」は謎が明かされると登場していた人物像が大きく反転しミステリー以上に人間物語としても沁みるものがあり大変気に入りました。

  • 東川篤哉の短篇ミステリ作品集『中途半端な密室』を読みました。
    『学ばない探偵たちの学園』に続き、東川篤哉の作品です。

    -----story-------------
    テニスコートで、ナイフで刺された男の死体が発見された。
    コートには内側から鍵が掛かり、周囲には高さ四メートルの金網が。
    犯人が内側から鍵をかけ、わざわざ金網をよじのぼって逃げた!? 
    そんなバカな(^_^; 不可解な事件の真相を、名探偵・十川一人が鮮やかに解明する。(表題作)
    謎解きの楽しさとゆる~いユーモアがたっぷり詰め込まれた、デビュー作を含む初期傑作五編。
    -----------------------

    2012年(平成24年)に刊行された、デビュー作を含む初期の短篇集5篇を収録した作品… 本格推理小説の公募アンソロジー『新・本格推理〈02〉黄色い部屋の殺人者』に収録されていた『十年の密室・十分の消失』だけは再読です。

     ■中途半端な密室
     ■南の島の殺人
     ■竹と死体と
     ■十年の密室・十分の消失
     ■有馬記念の冒険
     ■解説 光原百合

    イチバン面白かったのは『南の島の殺人』かな、、、

    南の島でバカンスを過ごす友人からの手紙に書かれていた殺人事件の謎… 向かいがK島というS島が舞台なのですが、実在するS島が、どの島かとわかった瞬間に、頭に描いていた風景ががらりと変わってしまう、どんでん返しが愉しめました、

    それ以外にも、

    金網で囲まれたテニスコートでの殺人という中途半端な密室状態を扱った『中途半端な密室』、

    地上17メートルの首吊り死体の謎に挑戦する『竹と死体と』、

    雪の降る山中で山小屋が幻のように消えていくという建物消失の大掛かりなトリックが印象的な『十年の密室・十分の消失』、

    有馬記念のスタートと同時に起こった強盗事件のアリバイを解く『有馬記念の冒険』、

    と、どの作品も面白かったなー 初期の頃からユーモアたっぷりの本格ミステリを生み出していたことを知ることができる一冊でした。

    相変わらずテンポが良く、ユーモアと本格のバランスが絶妙ですね… 安楽椅子探偵モノという共通性はあるものの、扱う事件は密室トリックあり、建物消失あり、アリバイものあり とバラエティに富んだ作品集で飽きずに読めましたね、、、

    次も東川篤哉の作品を読もうと思います。

  • #読了 #東川篤哉 #中途半端な密室 #読書好きな人と繋がりたい

  • エンターテイメント性がすごい!楽しいミステリー。「謎ディ」また読みたくなった。

  • 初 東川篤哉。
    短編集だったので、すいすいと読みやすかった。
    これからどんどん読んでいきそうな予感。

  • 東川さんの作品、どれも本当に面白い

  • テニスコートで、ナイフで刺された男の死体が発見された。コートには内側から鍵が掛かり、周囲には高さ四メートルの金網が。犯人が内側から鍵をかけ、わざわざ金網をよじのぼって逃げた!?そんなバカな!不可解な事件の真相を、名探偵・十川一人が鮮やかに解明する。

  • 気軽に楽しめる雰囲気と、推理小説としてのしっかりした骨組み。短編でも遺憾なく発揮されていて面白かった。

  • なんとなく読まず嫌いだった作家さんなのですが、以前読んだどんでん返しアンソロに収録されていた話が面白かったので一度読んでみようと思い手に取りました。なんとなく、キャラ小説とかラノベっぽいのかな?と勝手に思って避けていたのですが、予想に反してにちゃんとしたミステリでした。キャラクター同士のやり取りも軽快で面白い。テンポよくスイスイ読めました。ユーモアミステリと言うらしい。なるほど。あと個人的に岡山弁とか広島弁とか中国地方の方言が大好きなので、そこも好印象。読まず嫌いはよくないなぁ。他の作品も読んでみます。

  • 面白いけど個人的には烏賊川市シリーズの方が好き‼️

著者プロフィール

1968年広島県生まれ。岡山大学法学部卒業後、2002年、光文社カッパノベルスの新人発掘プロジェクト「KAPPA‐ONE」にて『密室の鍵貸します』が有栖川有栖氏に推薦されデビュー。11年『謎解きはディナーのあとで』が第8回本屋大賞第1位に輝き、大ヒットシリーズとなる。「烏賊川市」シリーズ、『館島』、『もう誘拐なんてしない』、「探偵少女アリサの事件簿」シリーズなど著書多数。

「2023年 『谷根千ミステリ散歩 中途半端な逆さま問題』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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