落ちぬ椿: 上絵師 律の似面絵帖 (光文社文庫 ち 6-1 光文社時代小説文庫 上絵師律の似面絵帖)

著者 :
  • 光文社
3.62
  • (13)
  • (39)
  • (45)
  • (0)
  • (2)
本棚登録 : 316
感想 : 38
本ページはアフィリエイトプログラムによる収益を得ています
  • Amazon.co.jp ・本 (334ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784334773281

感想・レビュー・書評

並び替え
表示形式
表示件数
絞り込み
  • 仕事を突き詰めたいと思いつつ、諦めきれない恋に揺れる、不器用な女性の物語。
    一生懸命なのが伝わってきます。
    続きがあるかな、という所で終わっているので次巻に期待。

  • 「恋に仕事に一途な女職人の活躍を描く新シリーズ」
    とのことなので、続きが今後出てくるのだとは思いますが、
    終わり方が私個人としてはちょっともう少しスッキリ終わらせてくれた方がよかったなーという感じ。
    ただ、話は読みやすく律がこれからどう色んな気持ちを受け入れるなり、見切りをつけていけるのか気になるので、続きはきっと読むだろうなー。次に期待で☆4。

  • 悪くはないが、女職人として一人前になろうとするお仕事小説なのか、得意の似顔絵で事件を解決する捕り物なのか、それとも身分違い恋の行方をハラハラ見守る恋愛小説なのか判断に困る。敵討ちは止めておいた方が、現実的にも主人公の為にも良いと思うけど、これも話の盛り上がりには必要なのかもしれないな。このシリーズ続けるのも良いけど「妖国の剣士」「しろとましろ」の続きも早くお願いします。

  • 苦手な時代物だけど、この方の小説は相性がよいのか読みやすい。勿論おもしろい。
    ちょっとじれったさもあったりして(笑)、今後への期待もこめて★は4つにしておきます。

    最近の読書量的にシリーズものは敬遠していて読むのが遅くなってしまったけど、これは読み進められそうです。まぁ焦らず今年の読書目標の1つ、の気分でいきたいなと。

  • 上絵師・律の独り立ちと、幼馴染である涼太との恋の成長。捕り物もちょこっと。

    上絵師という父の跡を継いで、仕事に、恋にと、
    懸命に生きる女、律の成長物語。

    シリーズもので、六作目「駆ける百合」まで、一挙に読んだ。
    母親を辻斬りに殺され、優れた上絵師だった父も、
    失意のうちに死ぬ。

    残された律は、幼い弟、慶太郎を支えながら、上絵師としての道を歩んでいく。

    幼馴染みである、葉茶屋・青陽堂の一人息子、涼太との恋や、
    「似面絵」の見事さが、馴染みの同心、広瀬保治郎の目に留まり、
    それ以来、頻繁に関わる事件の数々など、盛りだくさん。

    四作目、五作目と読み進めても、
    涼太との恋がなかなか進まず、イライラさせられることも。

    当初は、恋も仕事も思い通りいかないのだが、
    一つひとつにウジウジ、グチグチと、律の心の声が、
    少々、うっとうしくて、途中脱落しようかと思いながら、
    池見屋女将、類など、他の登場人物のキャラや、彼らとの交流に魅かれ、
    とうとう、六作目までたどり着いた。

    ここまでくれば、もう後は、勢いで読んでいける。

  • 辻斬りで母を亡くし、上絵師の父も失意のうちに死んだ。律は幼い弟と、父の後を継ぎ、布に家紋や絵を描く上絵師としての独り立ちを目指している。そんな折、馴染みの同心が持ち込んだ似顔絵に私が書いた方がましと口走り・・・
    副業として似顔絵を描くことになり、様々な事件を解決していく。

  • サクッと読める1冊。

  •  若き女性職人が主人公の、お仕事系時代小説シリーズ第1巻。
     『みをつくし料理帖』のヒット以降、江戸時代に生きる若い娘を主軸に世相を描く作品が増えてきたように感ぜられる。
     神田相生町の裏長屋で暮らす本作のヒロイン・律は、両親亡き後、幼き弟を抱え、父親の仕事を継いで上絵師として身を立てようする。
     未だ世間には半人前としか認められぬ歯がゆさと、幼馴染みで葉茶屋の跡取り息子・涼太への断ち難き慕情に心揺れながら、己の道を進むべく奮闘している。
     いつの世も、女が独り立ちして仕事をこなす難しさと、町人同士の間にも溝のある身分制度が、彼女の前に立ちはだかる。
     さらに、副業として請ける似面絵描きを契機に解決される捕り物帖と、両親の死の原因となった辻斬りへの仇討ちが、同時進行で展開していく。
     要素は盛り沢山だが、基本はほのぼのとした人情系ジュブナイル時代小説として、手軽に読める作品である。

  • 時代物は身構えがちになってしまうけれど、これはとても読みやすかったです。
    亡くなった父親の仕事を受け継ぎ、上絵師になる律ですが、父親の技術力には及ばず、弟と二人、細々と小さな仕事を請け負って暮らしています。そんな律に似面絵を描く機会が訪れ、似面絵で才能開花します。
    貧しいながらも実直に生きている律に好感を持ちました。
    幼馴染みの涼太との関係も気になる!律には幸せになってほしいです。
    つづきもありそうな感じの終わり方なので、読みたいな~と思います。

  • 202202/1~7巻まとめて。先に読んだ「神田職人えにし譚(しろとましろ)シリーズ」が面白かったので、こちらも購入。弟がいる女性職人が主人公ってことで、似たようなところも多いけど、こっちもなかなか面白かった。

全38件中 11 - 20件を表示

著者プロフィール

1972年生まれ、ミネソタ大学卒業、カナダBC州在住。2012年『鈴の神さま』でデビュー。同年『妖国の剣士』で第4回角川春樹小説賞受賞。「上絵師・律の似面絵帖」シリーズでブレイクした注目時代作家。

「2023年 『江戸は浅草5 春の捕物』 で使われていた紹介文から引用しています。」

知野みさきの作品

この本を読んでいる人は、こんな本も本棚に登録しています。

有効な左矢印 無効な左矢印
有効な右矢印 無効な右矢印
  • 話題の本に出会えて、蔵書管理を手軽にできる!ブクログのアプリ AppStoreからダウンロード GooglePlayで手に入れよう
ツイートする
×