神の子(下) (光文社文庫 や 34-2)

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  • 光文社
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  • Amazon.co.jp ・本 (563ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784334773922

感想・レビュー・書評

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  • 記録

  • 無戸籍問題、少年犯罪、知能指数、闇組織、起業、ALS、仲間、盛り沢山で大満足。いい結末でした。

  • 2021.6.22-421

  • おもしろかったけど最後が微妙

    語り手がころころ変わるので
    だんだん交錯していって
    同じ場面にいる登場人物のなかで語り手が替えられたときは混乱した
    物事を調べて読者に開示していく物語の探偵役がたくさんいて
    何度も同じ事柄を説明された

    室井さんのやりたいことがあまり理解できなかった
    少年院から脱走させるほど時間を惜しんだくせに
    町田の大切なものをつくらせるように
    会社の成長を待ったり

    最終的にはどちらのほうが頭がいいかって

    稔をそばに置いて
    町田の大切なものを壊して
    待つ室井さんと

    大切なものをこわされそうになるなら
    乗る船を何度もつくるという町田

    どちらも受け身で
    おせっかいな探偵役が囮としてつなげないと
    話し合いすらできなかった状況

    当時、似たような体格の知的障害と思われる少年が何人も少年院に送られていた
    のところはぞくぞくした

    領事館の中に別荘とはすごい発想だけど
    特に生かされず

    1999年初版発行らしいけど
    口調やビデオカメラ、携帯カメラで写真を撮るとか
    昔だなーと思ったりした

    みんな簡単に教えすぎてて引いた
    人探しとかで情報提供するひとって
    逃げてる人の可能性を考えないのかな


  • 新興宗教の絡むミステリかと思って読んだら、さすが薬丸岳氏、一筋縄とはいかない、少年の成長冒険譚、かつ青春群像劇だった(ミステリ的色合いは薄い)。
    かなりの長尺だが、リードが巧みで、油断できない展開に引っ張られ、一気に読んでしまった。
    正直、荒いな、長いな、と思わせる部分はあった。
    特に、黒幕の室井が、あれだけ恐怖されているにも関わらず、殆ど出てこない。得体のしれない闇を煽る演出にせよ、あまりにも不可解で、(自分には)ほぼ彼の心理や正体が明らかにならずに消えてしまい、消化不良気味。キャラクターとして魅力的だったので残念。
    また、雨宮がホームレスに化けて、稔を探す場面が長すぎる。下手をすると、主人公の町田よりページを割いているのでは(笑)。姉への伏線回収が準備されていることは分かるが、ここがやや冗長だった。
    為井を等身大の若者(しかもちょっと屈折したボンボン)に描いたのは、町田と好対象になって良かったし、奇っ怪な繁村の存在も、晶子のことを考えれば、軽妙でいいアクセント。
    (私はリサが怪しいと思っていたのに!引っ掛かりました)
    少年院パートの磯貝、内藤の再会は胸に熱く、前原家での楓との出会い、彼女の心揺れながらの成長と活躍も、後半非常に頼もしく、皆それぞれに守るべきものを守り抜き、ラストの温かさに、薬丸さんの作品らしい優しさを感じた。
    長編の醍醐味を存分に味わえる物語。ステイホームの日々にぜひおすすめします。

  • 後半は、町田だけでなく、関わる他の人物にスポットが当たっており、これでもかというほど次から次へと起こる出来事にハラハラしっぱなしだった。

  • 身許引受人の町工場で働きながら、大学に通いはじめた町田。知り合った学生たちの起業を手伝うことにもなり、他人と過ごす時間が彼の心を少しずつ解きほぐしていく。だが、忌まわしい過去は、彼を易々と手離しはしなかった。ふたたび町田に接近する室井の真意とは…!?吉川英治文学新人賞作家が描く、エンタテインメントの醍醐味を存分に詰め込んだ圧倒的傑作!

  • 根は優しい人間だった!

  • 薬丸岳の作品は『少年犯罪』がテーマになっているものが多いが、今回は少年犯罪から闇組織まで幅広い。
    町田のキャラがひたすらイケメン。

  • 戸籍がなく育った青年の話。
    全体的に暗くて辛いけど、先が気になる。
    久しぶりにミステリー大作を読んだ。
    読後感も◯。

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著者プロフィール

1969年兵庫県生まれ。2005年『天使のナイフ』で第51回江戸川乱歩賞を受賞しデビュー。2016年、『Aではない君と』で第37回吉川英治文学新人賞を受賞。他の著書に刑事・夏目信人シリーズ『刑事のまなざし』『その鏡は嘘をつく』『刑事の約束』、『悪党』『友罪』『神の子』『ラスト・ナイト』など。

「2023年 『最後の祈り』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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