いわゆるA級戦犯 ゴー宣SPECIAL

  • 幻冬舎
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  • Amazon.co.jp ・本 (233ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784344011915

感想・レビュー・書評

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  • わかりやすく非常に興味深く読めた。

  • チェック項目10箇所。東条英機……「勝者の裁判はうけたくない。勝者の勝手な裁判を受けて、国民の処置を誤ったら国辱だ」、開戦当初、勝ってた時は「我らの東条さん」と、庶民にも人気だった東条だが……終戦後は日本一悪評の人だった、負けたとたんに国民は手の平を返した。東条は戦争回避のため首相になった、だがすでに世論も開戦論が大勢だった、極限まで譲歩した甲案、乙案に対するアメリカの返答は全面降伏を迫るに等しいハルノートだった。後にパール判事は「ハルノートのようなものを受け取れば、モナコやルクセンブルクのような国でもアメリカに対し武器を持って立ち上がったであろう」と断じた。昭和18年11月、東条を議長にアジア各国代表を集めた大東亜会議が開催され、大東亜宣言を採択した、現地の日本軍の行動に批判的な者もいたが、自国を苦しめている最大の敵は米英白人による搾取と人種差別であるという認識では一致しており、「大東亜戦争はアジア解放のための戦争である」という理念の宣言には大きな意義があった。近衛文麿……「このまま東条に政権を担当させておくほうがよい。戦局は、誰にかわっても好転することがないのだから、最後まで全責任を負わせるようにしたらよい」。東条は戦争の途中で更迭されている(サイパン玉砕後に総辞職)。中国は現在、登場を極悪人と非難するが、登場は満州事変・支那事変の開戦決定には何も関わっていない、昭和15年に陸相になるまで、政治には関わったこともない。東条が首相になった時には、もう誰が首相でも開戦も敗戦も避けられないにっちもさっちもいかない状況だった。「君が生き残っても、僕についてはすこしも弁解してもらいなくない。僕はただに絞首の辱めを受けるだけでなく、永遠に歴史の上に罵りの鞭を受けなければならないからである」(東条英機)。いわゆるA級戦犯の処刑日は12月23日、GHQは、現在の天皇、当時の皇太子の誕生日をわざわざ選んで処刑を決行したのである。残念ながら未だに戦争を「犯罪」とする法律は存在しないのだ、「法なければ罪なく、法なければ罰なし」、これはアメリカ憲法の第一条にも定められている法治主義の根本原則である。第一次大戦後欧米諸国は「戦時国際法」で「交戦法規」を定めた、①一般住民、非戦闘員に危害を加えてはならない、②軍事目的以外を攻撃してはならない、③不必要な苦痛を与える残虐兵器を使ってはならない、④捕虜を虐待してはならない。戦勝国の戦争犯罪人は誰一人して裁かれなかった、敗戦国の「戦争犯罪」だけが裁かれた。パール判事……「勝者によって今日与えられた犯罪の定義に従っていわゆる裁判を行うことは敗戦者を即時殺戮した昔と、われわれの時代との間に横たわるところの数世紀にわたる文明を抹殺するものである」。マッカーサーは「東京裁判」の終了から2年も経たない1950年、トルーマン大統領に「東京裁判は誤りだった」と告白したという。1931年満州事変、1937年支那事変、1941年大東亜戦争の時の内閣が全部違う。1953年に定められた遺族援護法では、旧敵国の軍事裁判で有罪とされた人は日本の国内法では罪人とみなされないという判断基準が明確に示された、これにより「A級」も「BC級」もなく、日本から「戦犯」は消滅したのである。

  • 2012年5月12日以来の再読。
    戦後の処理について、いつまで謝らなくてはならないのだろうかとずっと思っていました。漫画なので演出も、強い表現もあるので他の文献をあたる必要もあるかと思いますが、この本で溜飲の下がる思いの皆様もたくさん存在すると思う。(2012年10月15日)

  • 教科書には書かれていない意見だったので新鮮でした
    平和主義政策っていう戦力の没収をされてるから、教科書には載らないわけで、
    近隣諸国みたいな方針だったら、日本は反米国だったのかなぁと。
    日本は敗戦国だからそんな教科書は作られませんが…
    私はそれでよかったと思う、ゆとり世代ですけど(笑)
    何かを憎むのはつらいです

    修学旅行で広島とか行きましたが、
    その事前学習で戦争のこと勉強しました。内容は、うろ覚えですが、家族が死ぬとか悲惨な風景とか、被爆者のインタビューとか、いろいろ、でしたが、
    私はすごくこの授業が不思議でした。
    みんな模範解答みたいに、同じことを言うんです。
    教育ってこういうことなんだなぁって思いました。

    戦犯という言葉の意味、恥ずかしい話ですが、
    わりといい年まで知らなかったです。
    アンネの日記で初めてその言葉の意味を知りました。

    何が正しいかとかはわからないですが、
    難しい問題ですね

  • A級戦犯の意味もよく理解していない自分の知識に腹が立つ。
    本書を読めば、なぜこの本が「いわゆるA級戦犯」というタイトルなのかがわかるはずだ。

    東条英機、広田弘毅、重光葵などのA級戦犯として裁かれた人々の物語は日本人として一度は読んでおくべき。

  • 2012/03/01 図書館

    2012/03/01~

  • すべてが『戦争論』につながっている。
    戦後史を深く理解するためにも必読の一冊。
    A級・B級・C級は罪の重さではない。そもそも東京裁判自体が裁判としてまったく成立していないことはこれを読めば自明のことだろう。

  • A級戦犯。内容もわからずに靖国神社に合祀すべきではないと思っていたが、戦勝国の都合でA級戦犯にさせられただけとは。学校でそんな事教えてくれなかったぞ。戦争を選択してしまった事は不幸な結果だったが、キチンと自国民でそれを検証すべきではないか?ニュースでカダフィ大佐が死亡と出たが、死んでしまえば、歴史を顧みる事は出来なくなるのだ。

  • 197.06.8/10、6刷、並、カバスレ、帯付
    2011.8/28.栄スカイルBF

  • 戦勝国による一方的な裁判だったのは聞いていたが、いろいろと書いてあることについて確認すべきと感じた。
    特にパール判事については、尊敬すべき人間としてきっちりとした書籍を読んでみたい。

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