- Amazon.co.jp ・本 (402ページ)
- / ISBN・EAN: 9784344411203
感想・レビュー・書評
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エキセントリックな主人公がドラスティックな思考をもって迷惑なことをしでかす話。後味の悪さが残った。
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過去に金のために卵子を売った木綿子と、不妊に悩みその卵子を買った絹恵。
二人の「子供」である16歳の恵哉が、一家四人惨殺事件の嫌疑をかけられ自殺した時に、彼女達は出会う。
犯人が現場に残した「VS」の謎が解けた時、二人は恵哉の心の叫びを知る。
朝倉木綿子が狂気じみてて恐すぎる。最早、異常人間に見えてくる。
遺伝子上の母と産み、育てた母。二人が彼の「母親」であるのは真実。
でもそれは果たして、彼にとっても真実であったか。
事実、彼は孤独だった。事実、二人の母としての愛は空虚だった。
「遺伝子上」と「産んだ」と言うだけの表面的な事実のそれに固執し、しがみ付いていただけに過ぎない。
真実を知ってしまった彼の心の孤独は、果てして誰が知り得ただろうか。
大人の我儘に子供を振り回すのは道理じゃない。
構成、伏線、描写、文章力、総てにおいて中途半端。未だこの著者の力量では無理がある。 -
過去に金のために卵子を売った木綿子と、不妊に悩みその卵子を買った絹恵。二人の「子供」である十六歳の恵哉が、一家四人惨殺事件の嫌疑をかけられ自殺した時に、彼女たちは出会う。息子の無実を信じる木綿子は真犯人捜しに乗り出すが、絹恵は懐疑的だった・・・。<BR>
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自分の生い立ちを知ってしまった恵哉の悩み。言葉の暴力。母親たちの葛藤。重いテーマでしたがなかなかラストのほうは劇画チックになってしまって少し残念。 -
過去に金のために卵子を売った木綿子と、不妊に悩みその卵子を買った絹恵。
彼女たちの「息子」は16歳で一家四人惨殺の嫌疑をかけられて自殺した。
彼は真犯人なのか、だとしたら、なぜ?
真相を探るうちに、二人の「母」は彼の魂の叫びに辿り着く。
「親子の絆」とは、「生命」とはを問う長編ミステリー -
過去に金の為に卵子を売った木綿子と不妊でその卵子を買った絹江。2人の子供が殺人の容疑をかけられ自殺。
信じる木綿子と絹江は真実捜しに。探偵の根岸が二人の子 恵哉にインタビューしたために心を病んだ恵哉の犯行。
木綿子が根岸に打たれ木綿子が根岸に包丁を立てる。 -
財力ある年上の夫を亡くし、自らも癌に侵された木綿子は、金はあれど生きることに楽しみを見出せなくなってしまった。
彼女は子供がほしいと願う。しかし、自身は癌のために妊娠することは叶わない。
貧乏にあえいでいた若い頃、2000ドルと引き換えに卵子を提供したことを木綿子は思い出す。
彼女は私立探偵を使って、自分のDNAを受け継ぐ子供を探し出す。
やっと見つけ出した少年恵哉は、一家四人惨殺事件の殺人犯として、自殺をしてしまっていた。
息子は冤罪であると信じた木綿子は、身分を隠して、恵哉の産みの親である絹恵に近づき、彼の無実の罪を主張する。
途中までは、わけのわからない木綿子のペースに引っ張られていることもあり、「ええ?で、この先どうやってオチをつけるの?」と先が見えないスリルがあったが、結末はなんだか小さくまとまってしまったかんじだ。
なんとなくすわりの悪いところもあり、きっちりオチた、という気がしない。 -
木綿子がエキセントリックすぎて後半なんか笑えてしまった。うーん…なにかが、なにかが違うような…。
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母親って、強い。
母の日に一気に読み上げた代物です。
まだまだ自分が親になる自信はありません… -
2008/04/16読了