阪急電車 (幻冬舎文庫)

著者 :
  • 幻冬舎
4.20
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本棚登録 : 53051
感想 : 5198
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  • Amazon.co.jp ・本 (269ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784344415133

感想・レビュー・書評

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  • 電車のなかでのちょっとしたふれあいに背中を押され、今いる場所から一歩踏み出していく…というコンセプトはおもしろい。これが阪急電車の広告だったら、楽しく読めるだろうと思う。
    が、大人の小説としてはあまりに幼い。すごくダメな人たちがぎゃふんと言わされる、というエピソードのくりかえしにあぜんとした。これほど善悪二元論的・勧善懲悪的な話はめったにないのでは。
    (そのほかにも、悩みが類型的だったり、何もかもが好転したり、カップルがどれもこれも異様に微笑ましかったりするのだが、そこはまあファンタジーとして読める範囲)。
    これが平積みで売れているということにショックを受けた。いいのか、それで。

  • 有川浩先生の本、いつも感動でいっぱいになります。
    こちらの宝塚線の電車、以前、乗ったことがあり頭の中で描きながら読ませていただきました。渋いエンジ色の電車で、たまにベルサイユのばらのイラストの入った電車も見かけたことあり、いい思い出です。
    その電車の中での、人と人とのコミュニケーションや想いがたくさん詰まっていて楽しいストーリーでした。恋あり、別れあり、新たな友人との出会い、ギャフンといわせる程の成敗もあり一気読みしたくなる作品でした。

  • ある初対面の方におすすめされた一冊。
    時江さんと亜美ちゃんのケン(ダックスフンド)をめぐるエピソードほほえましい。
    芯のある女性は強く、素敵だった。
    電車が人々の人生・物語を運んでいるんだなぁとしみじみ。

  • やっぱり有川浩さんの作品大好き!
    言葉の言い回しや、感情の伝え方がスッと胸に入り込むので、自然と作品に没頭できます。
    語彙力と、言葉の言い換え力が
    卓越している作家さんだな、といつも思います。
    私もそれくらい言葉を自由に操ってみたい!笑

    阪急電車という片道わずか15分程度の車内で繰り広げられる
    人との出会いや騒動、時には人生の機転といった出来事を、短編通しが繋がった内容です。
    普段自分も電車を利用しているので、
    この本みたいな出来事が起こるのかなとワクワクさせてくれます。

    電車は幅広い世代が利用するので、
    スマホや読書で自分の世界に入り込む時間を過ごすだけでなく、人間観察をしたり景色を見て過ごすことで、新しい出会いや発見があると気付かされました。
    電車に乗るのがちょっと楽しみになる、素敵な作品でした。

  • 電車の中で「阪急電車」を読んでいる。何となく主人公になった気分。小説のような出来事はまあ、滅多に起こらない。周りは読書、携帯、音楽、そして居眠り。小説通り。表情豊かにしてみるとやはり目立つから直ぐにやめた。ストーリーは引き込まれるように面白く、まさに人生「タイミング」で、幸、不幸を嘆く事は無いというのが小生の人生観。お酒はあまり飲まないが高知の「桂月」が無性に飲みたくなりました。

  • ちょうどいいテンポ感で読みやすい
    終始ほのぼの^^
    電車で読んだらさらに良かった
    ただ昔と違って電車はスマホを見るのが当たり前になってしまったから、この頃の時代が羨ましくも感じた。

  • 軽く読めて読後感が良い。
    いろんなローカル線で書いて欲しいな。
    自分の住む街ならなお嬉しい。

  • 名作と話題でしたし、
    映画化もされている作品。

    とても面白くて、
    読むスピードが遅い私でも
    1日半くらいで集中して読めました。
    あたたかい気持ちになります。

    映画も観て、見比べてみたいです。

  • ちょうど原田マハさんのスイートホームを読み終わって間なしの状態で読んでしまった。どちらの本も阪急沿線の話である。しかし、違いは歴然としている。宝塚や今津線沿線の描写や美しい環境についてはどちらも申し分なし。有川さんの方が写実的に描かれ、原田さんは童話の中のような雰囲気。どちらもOK。
    本作品がドラマ化されたのは頷ける。今津線の各駅ごとの描写が映像を見ているように写実性に富んでいるところ。各駅ごとにストーリーが展開されているところ。そして最後にここの話の主人公達が関係していくところ。とても上手くまとめ上げていた。

  • 阪急今津線。
    レトロで可愛らしい車両に乗り合わせた人達のお話。

    降りるまでのわずかな時間のつながりや、思わぬ縁でこれからも続いていく出会いになったり、どれも電車のゆったりした揺れに合わせて穏やかに展開していく。

    初対面でも打ち解けてしまうのは、関西弁だからかな。
    東京だと、乗り合わせただけの人とここまで距離が縮まらないかもしれないな。

    土地勘がなく、阪急電車には仕事で一度乗ったかなくらいなのだが、
    あのえんじ色の車体と「宝塚」という地名からか、どこかおしゃれで可愛くて、自分もレトロなワンピースを着て登場人物になったみたい。

    討ち入りの翔子さん、孫と一緒に乗る時江さんの話が特に好き。
    さっぱりはっきり、機転もきく女性が私の好みだということがわかった!

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著者プロフィール

高知県生まれ。2004年『塩の街』で「電撃小説大賞」大賞を受賞し、デビュー。同作と『空の中』『海の底』の「自衛隊』3部作、その他、「図書館戦争」シリーズをはじめ、『阪急電車』『旅猫リポート』『明日の子供たち』『アンマーとぼくら』等がある。

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