科学的とはどういう意味か (幻冬舎新書)

著者 :
  • 幻冬舎
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本棚登録 : 1991
感想 : 283
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  • Amazon.co.jp ・本 (197ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784344982208

感想・レビュー・書評

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  • 分かりやすいだけでなく、本質的です。
    科学的とは「データ(情報)」ではなく「メソッド(方法)」である?
    ・森博嗣先生の言い回しを借りれば、この本が示しているのは、「データ(情報)」ではなく「メソッド(方法)」である。だから、この本に書かれている内容を憶えるために、書棚の一等地に置き、7回読む必要はない。「メソッド(方法)」を腑に落としたら、後は、実践あるのみである。何か、疑問に思った時、文学的!?に理解しようとするのではなく、データを比較し、科学的に理解しようと努めよう。そうすることで、私のような文科系?も、少しだけ真の理科系!?に近づけるかもしれない。但し、参照するデータがどのように測定されたか確認しよう。

    ・私の周囲にも、科学的に理解しなければならないことを、観念的に理解しようとする人が少なくありません。そのような人たちによる伝言ゲームによって事実は間違って伝わるのです。

    ・意思決定するためには、課題の相関関係を把握し、目的に適合するバランスを見つけ出さなければなりませんが、そのためには、科学的にデータを読む力が必要ですね。

    ・この本は、ちくまプリマ―新書のような、中高生向けのブランドから刊行されても良いような内容です。分かりやすいだけでなく、本質的だからです。

  • P.2020/3/22 古本購入\88

  • まだ途中なんですが、文系ディスり過ぎじゃね…?文系人間はこうだからダメだ、てな決めつけが多くてヘキエキしてきました。そしてその文系理系の二項対立過ぎてな…うーん。
    ちなみに私は文系自負してるけど、フィクション、ノンフィクション、読む割合は1:2ぐらいかなぁ。

  • 天邪鬼な森氏の新書。他の新書と方向性のブレはない。国民を感情だけで誘導しようとするマスコミ、政治に懐疑的だ。ただ、世の中が科学的な思考を持つ人ばかりになったら、それはそれで生きづらいようにも思える。
    何に関しても常に疑問を感じながら、めんどくさがらずに思考し続けることも大事なのだろう。

  • 自分なりに理系よりだからか、言っていることは非常に共感できる。
    ただ、著者の優しさというか押し付けない感じがあまりに、冗長な感じ。

  • 科学によって得られるものとは人間の自由(^o^)/科学の存在理由、科学の目標とは人間の幸せである\(^_^)/

  • 科学エッセイ。
    難しいことは全く書かれていなくて読みやすい。
    思い当たることが、誰でもひとつくらいはあるのでは?

  • 「科学的とはどういう意味か?」というタイトルだが、文系理系論の本?
    自分自身文系で、科学という学問の体系について学べると期待して読んだ。

    実際は作者のエッセイ。そして「要は文系は~」という考えというか偏見で構成されていた気がする。
    引用文献の数より自分の考えの方が大事とか、文系は小説ばかり読んでいるとか、作者を信頼していいのかと思ってしまう考えや印象が書かれていて戸惑う記述もいくつか。個人的には、持論を支える論証は多いにこしたことはないと思うし、小説しか読まないというのはそれこそ科学的ではなく偏見でしかないと思うのだが…。

    筆者は理系が文系よりも優位にあると書いている。私自身文系で、文化について大学で勉強していただけに、文系学問を否定するような書き方は残念。
    事実を積み上げて世界を理解する学問が理系なら、それを研究していく私たち人間について理解する学問が文系だと思う。人間はどう感じるのか(感じてきたのか)、それをどう表現しているか(表現してきたか)等など。
    お互いの領域の違いがあるだけで、そこに優劣を持ち込むと、結局はお互いの学問の隔たりを深くしてしまうだけだと思う。「トロッコ問題」のように科学が思考しない領域や問題が実際にあり、それを哲学などの文系学問が思考・研究しているという部分にも筆者は目を向けたほうが良い気がする。

    災害の被害の規模などを感情で語ってもしょうがないとか、最低限の科学や数字に対するリテラシーは必要という意見には頷けた。しかし、それを拡大して「だから感情・共感よりも科学というモノの見方が上」という態度になってしまうと疑問を持つ。

    最後に。あとがきの12時間で書きましたーというのは、読んでいて気が抜けるというか…。

  • サイエンス

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著者プロフィール

工学博士。1996年『すべてがFになる』で第1回メフィスト賞を受賞しデビュー。怜悧で知的な作風で人気を博する。「S&Mシリーズ」「Vシリーズ」(ともに講談社文庫)などのミステリィのほか「Wシリーズ」(講談社タイガ)や『スカイ・クロラ』(中公文庫)などのSF作品、エッセィ、新書も多数刊行。

「2023年 『馬鹿と嘘の弓 Fool Lie Bow』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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