それでも人生にイエスと言う

  • 春秋社
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感想 : 233
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  • Amazon.co.jp ・本 (224ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784393363607

感想・レビュー・書評

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  • 自分の読解力のなさを実感。「夜と霧」のほうが、自分には感じるところがありました。

  • 「私の生きる意味って何だろう?」
    この問いそのものがそもそも間違っているなんてね。
    終戦直後のフランクル氏の講演内容をまとめたものらしいけれど、現代人にとっても必要な考え方ばかり。
    落ち込むことばかりでも、悲しいことばかりで辛くても、私は私の人生にイエスと言うんだ。
    図書館で借りたけど、近いうちに買おうかな。

  • 世間一般に若者といわれる年齢を過ぎても、ずっと生きる意味ってなにか?何をしたいのか?意味もなく長生きする価値はあるのか?
    なんてことを悶々と悩み、目の前のことをただこなしていけば、
    死ぬときに人生の意味に気づくのかもしれないと考えてたころに
    出会った本。

    衝撃的でした。

    「我々が人生の意味を問うのではなく、問われているのだ」

    自分の人生の意味を答えるのは自分。どんな答えをえるのかは自分次第。
    あの世の入り口で閻魔様に聞かれるのかな。

    人生は宝探しなのかも。

  • すばらしいの一言につきます。フランクル入門書でしょうこれは。帯にもかかれていますが(^^; 私もこれから読めばもっと理解できたでろうと。まずはこの本に出会えたことに感謝。昨日も軽く書いておりますが、その辺のなんちゃって人生本を読むくらいなら、フランクルのこの本を読んでみてください。

     人間の汚く残忍な部分を見、非常で壮絶とも言える環境におかれて、いかにして人間としての尊厳を自身で保てたか。あたまでっかちの人生論よりも、身を削った本当の意味での生き様からみる、"生きる意味と価値"を話しています。1946年、強制収容所から開放された翌年にウィーンにて講演した内容がまとめてあります。この過酷な時代に、生き延びそしてなぜにここまで問うことができたのか、この本を読んでいるとだんだんわかってきます。そして、この題名にも。・・・・それでも・・・・自らの人生が本当によかった・・という瞬間があるのだと言わしめるものがあります。

     私は、163ページから218ページまでの訳者:山田邦男氏の解説を先に読まれることをお勧めします。55ページにも及ぶこの訳者の解説、私はもちろん後に読んで失敗した!とおもいました。推理小説でもなんでもないので、この訳者の心意気から読まれると、もっともっとフランクル氏を理解できるかと思いますし、自分の今までの人生そしてこれからの人生について、また、今この瞬間の自分の道に悩む人たちにはとっておきの書であり、この本を読むことに多大な力を添えてくれているのがこの訳者の"解説"の部分だと私は感じました。

     私は160ページの"責任のよろこび"という項目の部分に、はっとさせられました。常日ごろ、いや、私が仕事を始めたころからずっとずっと思っていたことであり、こころがけていたことだったから。

    人間の責任とは、おそろしいものであり、同時にまた、すばらしいものでもあります。おそろしいのは、瞬間ごとにつぎの瞬間に対して責任があることを知ることです。・・・すべて永遠の意味がある決断なのです。

     ・・・将来、つまり私自身の将来、そして私のまわりの事物と人間の将来が、ほんのわずかではあってもとにかく、瞬間ごとの自分の決断にかかっていることを知ることです。
    私はフリーで仕事をしております。様々な業界と様々な人に出会います。そのときに、常に、自分がここに"いる"ということで、一人でも、そう目の前にいる一人でも多くの人が、プラスになるものを備えられるようにと願います。そして、そのようになって欲しいとおもい、尽力することをモットーとしています。だから、自分自身が瞬間的に決断した大きなこと、小さなことに対して、絶大なる責任を負うことを自ら望んでいます。

     人間はもともと怠惰なのでなかなか責任を負おうとはしません。そこで、責任教育がはじまるのです。・・・責任を、そして人生を肯定するのは難しいことです。
    というフランクル氏。自らに重い枷を貸すことは大変な力がいります。自分が正しいと"決断"し、そこに自己の"責任"を負わせ、人文の"人生"を"肯定"するということには、勇気がいるから。


    人生はそれ自体意味があるわけですから、どんな状況でも人生にイエスと言う意味があります。
    とくくられています。

     最初この題名の意味が理解できなかったこと。そして、このフレーズがブーヘンヴァルト収容所の囚人がつくって歌った歌からとったものであること。それを知ったとき、とても胸が熱くなりました。人間はなんのために生きるのか、幸せとはなんなのか。そういうことは、人生を"まっとう"した"結果"であり、今現在わかるものではないものだ。というフランクル氏のとても深い深い話し振りに感動しました。

    先に購入した『夜と霧』については、もうしばらく後に再読することにしよう。もっとフランクル氏を理解できない限り、あの本は読めないとそう思います。

    • 猫丸(nyancomaru)さん
      「今現在わかるものではないものだ。」
      仰言る通りですね、色々なコトで悲観的になる人に、「自分自身を見縊るな」と言って遣りたいです。
      「今現在わかるものではないものだ。」
      仰言る通りですね、色々なコトで悲観的になる人に、「自分自身を見縊るな」と言って遣りたいです。
      2013/04/25
  • 114.5
    3.5

  • ▼福島大学附属図書館の貸出状況
    https://www.lib.fukushima-u.ac.jp/opac/opac_link/bibid/TB20248269

     この本は、自分の努力ではどうにもならないことで苦しんでいる人には、つらい生活のなかでも何かしら喜びをみつけて希望をもって生きていこうという励ましを与えてくれるであろう。生き甲斐がなく毎日が退屈だと感じている人には、行きたい所に行き、したいことができる生活がいかにすばらしいものであるかを教えてくれるであろう。本書は、現在特に問題を抱えていない人も含め、すべての人に対して、より幸せで充実した人生をおくるための手助けをしてくれるものと思われる。
     
    (推薦者:人間発達文化学類 根本 典子先生)

  • 難しい内容で全体の60%くらいしか理解できなかった。夜と霧での話がメインである第3章と解説のみを読む形でも十分だと思える。

    印象に残ったフレーズ

    1. 自殺の4つの原因は①身体状態の結果②周囲への効果を計算した結果③生きることに疲れた結果④生きる意味を感じられなくなった結果
    2. 生きるということは義務であり重大な責務である
    3. 私たちは人生の問いに答えなければならない、答えを出さなければならない存在なのである
    4. 社会の役に立つということが人間存在を図ることができる唯一の物差しでは絶対にない
    5. 存在価値、体験価値、態度価値によって人生に意思を持つことが必要である

  • タイトルがかっこいいからという理由でなんとなく読みましたが、深い内容で読み応えのある本でした。

    強制収容施設で辛く苦しい経験をしたフランクルさんだからこそ話せた内容だと思います。私たちの想像を絶する辛い状況でも生き抜いた彼の強い精神力には脱帽です。「苦悩は他人と比較できない」「それでも人生にイエスと言う」「苦悩は人生に意味を与える」など様々な言葉が胸に残りました。
    何かに悩んでいる時に読むと心がスッキリするのではないでしょうか。

  • どんなときも、日々を全うすることこそに人生の意味はある
    それでも人生にイエスという事を選択する事で自分の求めている生きる意味があるのだ
    それには未来の希望ではなく永遠の存在としての希望を持つことで内側の成功を保ち続けることができるのだ

  • 私にとっては、読んでおいて良かった本です。

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著者プロフィール

1905-1997。ウィーンに生れる。ウィーン大学卒業。在学中よりアドラー、フロイトに師事し、精神医学を学ぶ。第二次世界大戦中、ナチスにより強制収容所に送られた体験を、戦後まもなく『夜と霧』に記す。1955年からウィーン大学教授。人間が存在することの意味への意志を重視し、心理療法に活かすという、実存分析やロゴセラピーと称される独自の理論を展開する。1997年9月歿。著書『夜と霧』『死と愛』『時代精神の病理学』『精神医学的人間像』『識られざる神』『神経症』(以上、邦訳、みすず書房)『それでも人生にイエスと言う』『宿命を超えて、自己を超えて』『フランクル回想録』『〈生きる意味〉を求めて』『制約されざる人間』『意味への意志』『人間とは何か――実存的精神療法』(以上、邦訳、春秋社。なお『人間とは何か』は、『死と愛』原書第11版に基づいた邦訳)。

「2019年 『死と愛 新版 ロゴセラピー入門』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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