ケルトの神話: 女神と英雄と妖精と (ちくま文庫 い 16-1)

著者 :
  • 筑摩書房
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感想 : 41
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  • Amazon.co.jp ・本 (269ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784480023926

感想・レビュー・書評

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  • 各国の神話再読キャンペーンを自分一人で開催中なのだけど、ついにケルトに突入。ケルトものは一時期はまっていたので結構沢山あるのだけど、これが入門編として一番概要がわかり親切かな。

    民話の類は不思議と全く離れた土地でも共通していたりして面白いけど、日本でいう「浦島伝説」や「羽衣伝説」とよく似た話がアイルランドにもあるってなんかすごい。浦島的なオシーンの話は、妖精の国から元の世界に戻ってきたら、キリスト教が布教されてたっていうのが、妙に現実的。

    アンデルセンの童話(白鳥の王子)の元ネタっぽい、継母に白鳥にされちゃった四人の姉弟の話も、人間に戻れた途端に老人になっちゃうのが切ないな。

    一番有名な英雄ク・ホリンは、愛馬が主人思いで健気。恋愛系は女性がわがままなパターンが多くて悲恋でもあまり同情的になれなかったけど、動物が健気なのは泣ける。

    • 淳水堂さん
      こんにちは(^O^)

      白鳥の話は「リヤ王」でしたっけ?
      魔法が解けた四人の王女王子たちはすっかり老人ですぐに老衰、
      死ぬ寸前...
      こんにちは(^O^)

      白鳥の話は「リヤ王」でしたっけ?
      魔法が解けた四人の王女王子たちはすっかり老人ですぐに老衰、
      死ぬ寸前に一番上の姉が「私たちを葬るときには、私の右腕に〇〇、左側に△△を寝かせてください。白鳥だったとき毎晩そうして寝ていましたから」という話を読んだ覚えがあるのですが、ケルト神話だったのか。

      ”リア王”と言われると白鳥のほう?荒野をさまよってピエロにからかわれるほう?となってしまう(笑)
      2016/08/26
    • yamaitsuさん
      淳水堂さん、こんにちは(*^_^*)

      そうです、それです、長女の白鳥が弟たちをいつも庇っていて(泣かせる…)死ぬときも同じように葬って...
      淳水堂さん、こんにちは(*^_^*)

      そうです、それです、長女の白鳥が弟たちをいつも庇っていて(泣かせる…)死ぬときも同じように葬ってくれってお願いするやつです。

      この本では「リール王」という表記になってました。綴りは「Lir」かな? 発音難しそうですね、リアともリヤとも・・・

      しかし白鳥の姿で900年、そこまでは魔法が有効なのに、人間に戻ったとたんに老衰で死んじゃうって・・・なんとも切ないです。
      2016/08/29
  • ケルティックな視点での歴史。
     うんうん。

  • ケルト民族に伝わるケルト神話の数々。36年前発行の本とは思えないくらい読みやすく、面白い。妖精たちと交流し、英雄が活躍し、神々は人と交わり・・・。ケルト民族を残された出土品などとともに紹介し、そして神話へと繋げていく。ケルト神話初春者にも優しい一冊でした。

  • ケルト神話は大学時代にイギリス文化研究のゼミにいたこともあり、いくらか読んだことはあった。が、今回読み返してみて、ほとんど覚えていなかったことに気づく。

    ケルトと言えばドルイド僧であり、ダーナ神族であるわけだが、この本ではそれ以外のトピックや具体的な各種の神話のストーリーも多く収載されており、後半は面白そうな章だけ抜き出して読んでも、独立した読み物として楽しめる。

    余談ながら、神話に出てくる人物や神の名前が、任天堂のゲーム「ファイヤーエンブレム」で多く採用されていることが分かった。ゲームの登場人物の名前は神話や民間信仰から持ってくることが多いとは思っていたが、ほぼ「そのまんま」で使われている名前も多く、任天堂サボったな、というのが率直な感想。

    ケルト神話は逸失しているものも多いらしく、この250ページちょいの文庫本だけでも、そこそこ広くカバーできているのではないかと思う。ケルト文化をお手軽に楽しみたいならおススメ。

  • ケルト全体の神話を収録しているせいか、アーサー王伝説にかんしては殆ど…否、ほぼ語られていなかった。
    一度読むのを断念したことがあった本だけども、時間をかけて改めて読むと面白いですよね!

    光と太陽の神・ルーが持つ剣「応酬丸(アンサラ―)」って今思うと、漁船の名前みたいだ。

  • ケルト神話の入門書として。
    手に取りやすく、読みやすい本だと思います。

    ファンタジー系の小説やゲームなどでケルト由来の固有名詞が使われているのをよく見かけますが、原典を知っているとより楽しめるのではないかと思います。

  • 古本。文庫版。二度目の購入。一冊は実家(ないかも)。

  • 神話好き過ぎてこっちにも手を出してた。クリドラ好きでしたし。

  • 2008/04/01:トゥアハ・デ・ダナーン、赤枝の騎士団、フィアナ騎士団の大体三つの神話伝説が入ってます。ケルト民族についての説明もあるので結構初心者には優しい感じ。問題は、名前をどれだけ覚えられるかですよ……ね。ダーナ神族が一番ページ割かれてるんですけど、まぁ、人数多いからな。そしてク・フリンだけで何ページ使っているのだ……! 好きだからいいのですけれど! それにしても、ケルト民族のぶっとびようは良いですね。

  • ケルトの神話の入門に最適。

著者プロフィール

英文学者・比較文学者。明星大学名誉教授。うつのみや妖精ミュージアム名誉館長。金山町妖精美術館館長。著書に『妖精学大全』(東京書籍)、『ケルト妖精学』(筑摩書房)、『帰朝者の日本』(東京創元社、近刊予定)、訳書にW・B・イエイツ編『ケルト妖精物語』(筑摩書房)、ウィリアム・シェイクスピア『新訳 テンペスト』(レベル)、アーサー・コナン・ドイル『妖精の到来――コティングリー村の事件』(アトリエサード)ほか多数。

「2021年 『コティングリー妖精事件』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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