暗黙知の次元 (ちくま学芸文庫 ホ 10-1)

  • 筑摩書房
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  • Amazon.co.jp ・本 (194ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784480088161

感想・レビュー・書評

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  •      -20080619

    80年初訳の紀伊国屋書店版には「言語から非言語へ」と副題されていたこの書は、ポストモダン思潮のひろがりのなかで栗本慎一郎らによってものものしく喧伝されていたが、本書はその新訳にて「暗黙知」再発見を問う、03年刊

  • 【推薦文】
    理学の価値は何か。「興味の探求のそれ以上、それ以下ではない」というのは本当か。震災以降、科学の意味や方向性への問の重みは益々増している。3.11の直後に入学した私は、時々この本を眺めて初心に立ち返る。大学で学問を始める人へ。まずはこの本から、自分なりの哲学をはじめてみませんか。
    (推薦者:地球惑星科学科 B4)

    【配架場所】
    大岡山: B1F-一般図書 116.5/P

  • 暗黙的認識を排除してすべての知を形式化しても自滅するだろう。
    問題の妥当性
    ありふれた自己矛盾を暴き出す
    解決-新たな暗黙的認識の把握
    成功とは掛かり合いの中のはなし?

    実証主義が唱える客観性という理念にかわるべき確固たるものをみつけだすのは至難の業。でも取り組むべき課題?

    潜在的に思考に没頭する人間
    様々な思考の可能性に浸かることによって私たちは自己決定の絶対化を免れることができるし、断片的領域内で創造的独自性を持つことができる。探求者の社会。
    限界
    腰が定まらず、無責任、利己的、無秩序?
    一貫性は自己調整機能によって自ずと確立され、対等なもの同士が権力を及ぼし合い、自己完結的。
    -宗教的発展?

    >事が成就する以前に未来に目を向けているという点で、発見の行為は個人的で不確定なもののようだ。それは問題の孤独な暗示、すなわち隠れたものへの手がかりになりそうな種だねの粗末な事柄の孤独な暗示から始まる。それは未だ知られざる一貫した全体の断片に見える。こうした試行的な先見性は個人的な強迫観念へと点じられなければならない。なぜなら私たちを悶々とさせぬ問題は、もはや問題とは言えないからである。その中に衝動が存在しなければ問題は存在しないのだ。私たちを駆り立て導く、この強迫観念がどこから由来するものか、それは誰にもわからない。なぜならその内容は定義不能で不確定なものであり、極めて個人的なものだからだ。実際それが明らかにされていく過程は「発見」として認識されるだろう。その理由はいうまでもなく、所定の事実に明白な規則をいくら適用し続けても、そうした発見に到達することはできないからである。真の発見者はその大胆な想像力の偉業によって賞賛を受けるだろう、その想像力は思考の可能性という、海図のない海を渡ったのである。

  • 授業で紹介された本

  • 授業の課題として読んだ作品。
    ページ数も少なく、さらっと読めるが内容は濃い。
    人間の暗黙の知、私たちが言葉では表現できないが理解している、という領域について。
    とても興味深くておもしろかったが、もう一度きちんと読みなおして理解したい。

  • 大学に入ったころに出会い、以後何度もよみかえしている本。
    人生中、一番感銘をうけた本かもしれない。
    自分の思考のフレームの基礎になっている本。

  • 暗黙知は、問題を妥当に認識させ、問題追求の手がかりとなり、答えを導く行灯となるということかな。

  • 修士論文参考文献。


    「–私たちが言葉が意味するものを伝えたいと思うとき、相手側の知的な努力によって埋めるしかないギャップが生じてしまうものなのだ。私たちのメッセージは、言葉で伝えることのできないものを、あとに残す。そしてそれがきちんと伝わるかどうかは、受け手が、言葉として伝え得なかった内容を発見できるかどうかにかかっているのだ。」

  • こういった思想,哲学的なジャンルの本はページ数がやたらと多くて挫折してしまうことが多々ある。しかしこの本はとにかく薄い。そして比較的読みやすい方ではないこと思う。しかし一読だけでは物足りないので再読しなければいけないなと思った。

  • ○言語の背後にあって言語化されていない知? 
    ○無明の中の真如ということ?
    ○暗黙知を形式知化することにどんな意味があるの?

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