サブカルチャ-神話解体: 少女・音楽・マンガ・性の変容と現在 (ちくま文庫 み 18-3)

  • 筑摩書房
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  • Amazon.co.jp ・本 (553ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784480423078

感想・レビュー・書評

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  • 2014/04/06 読了

  • 表層的には変化してはいるが、現在でも延々と生き続ける「かわいい」という価値観の普遍性には驚く。この相当深く根ざした価値観は変化・崩壊する事はないのだろうか?(最近流行りの少女が機関銃持つ系の世界ってのは元々は80年代の映画の世界で大ブームになってるので所詮その発展系としか思えないのだが)
    続編への期待としては、ネット社会における「共有」の概念、「関係の偶発性」、「他者」の概念等々の変化・進化を取り入れての再定義といったところか。

  • 難しかったけどすごく興味深く読めた。少女カルチャーと音楽カルチャーの部分は、わたしの知ってる作品も多かったので理解しやすかった気がする。再読したい。

  • たぶん僕と宮台先生の関心はかなりかぶっているのだが、出てくる結論やその背後にみられる思想がかみ合わないのに、時代というファクターはどの程度影響を与えているのだろうか?

    巻末の上野千鶴子の引用にもあるように、この本で扱われているサブカルチャーは、僕ぐらいの年の人には古めかしいものとして映ると思う。少なくとも僕は、「生まれ落ちた時から世界が不透明であるがゆえに、不透明であることが特にコンプレックスの源泉にならない」人間であるがゆえに、宮台先生が抱いているような問題を体感的に理解することも難しい。ただ、歴史書としての本書は高い価値を持っていて、宮台先生がなぜそのような思想に行き着くかの背景の少なくとも一部を雄弁に説明してくれていると思う。

    本書はいろいろと実の詰まった本なので、一読しただけですべてを論じるわけにはとてもいかない(そもそもこのような気軽にコメントだけ残すような場で真剣に論じるということはどの本であっても困難を極めるが)。

    ただ、巻末の上野千鶴子の解説は非常に良い点をついているとはいえる。今までろくに著作も読まずに「ジェンダーおばさん」とステレオタイプしてきたが、これから機会を見計らって彼女の著作に手を出すのもありかもしれない。

  • (推薦者コメント)
    『サブカルチャー神話解体 少女・音楽・マンガ・性の変容と現在』は既に所蔵されているが、増補されているため推薦する。『サザエさん』『鉄腕アトム』『ドラえもん』など、極めて有名で、誰もが一度は何らかの面(漫画、アニメ、ドラマなど)から触れたことがあるであろう作品は過去の作品ばかりである。現在、果たしてこれらのように誰もが見たことのある、または知っている作品は存在するだろうか?サブカルチャーの細分化は、誰が何を楽しんでいるかを分かりづらくした。本書では、そんな細分化した現代の若者文化の変容を歴史的に見ていく。

  • ここで感じる違和感が大事。

  • とり扱っているサブカルチャーが1993年までのものなので、よく分からない部分もあった。
    「かわいさ」のツール機能としての解釈には興味を持ったが、上野千鶴子の解説が一番おもしろかった。

  • 宮台真司の切れ味ここにあり。彼の最高傑作。

    社会システム論をツールとした、文化分析が鮮やか。

    学術書にあるまじき、爽快感。

    切れ味がよすぎて、怪しいといえば怪しいが僕は批判できない。

  • 2009/2/19購入

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著者プロフィール

宮台真司:1959年宮城県生まれ。社会学者、映画評論家。東京都立大学教授。1993年からブルセラ、援助交際、オウム真理教などを論じる。著書に『まちづくりの哲学』(共著、2016年、ミネルヴァ書房)、『制服少女たちの選択』(1994年、講談社)、『終わりなき日常を生きろ』(1996年、筑摩書房)、『私たちはどこから来て、どこへ行くのか』(2014年、幻冬舎)など。インターネット放送局ビデオニュース・ドットコムでは、神保哲生とともに「マル激トーク・オン・ディマンド」のホストを務めている。

「2024年 『ルポ 日本異界地図』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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