本屋になりたい: この島の本を売る (ちくまプリマー新書 235)

著者 :
  • 筑摩書房
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本棚登録 : 754
感想 : 67
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  • Amazon.co.jp ・本 (206ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784480689399

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  • まず素直に憧れる。
    本を扱い、地域に根ざして生きる姿。
    本というものの力を信じストレートにそれを表現し続けている姿に。
    こういう本屋が近所にある地域の人々は幸せだなぁと、思う。

  • 沖縄という風土と古本屋がすごいマッチする。
    本が大切にされているなぁと感じる一冊。

  • 本屋になりたい私が「本屋になりたい」を読む。頷けるところばかり。違うところといえば、私はやっぱり新刊を主に扱いたいなというところ。著者の宇田さんはウララを開く前は大手の新刊書店で働いていたから、両方の立場から「本を売ること」について書けるのが強み。本州から距離を隔てているおかげで独自に発展した沖縄の「県産本」、沖縄の出版文化についての話も面白い。

    このウララみたいに、新刊書も扱う古書店がもっと増えてほしい。新刊書店は品切れ重版未定の本や絶版になってしまった本は扱えないけれど、古書店なら仕入れることができる。新刊書籍の直取引の卸値を今よりも下げてくれればもっと色々なところで本を売ることができる。新刊書店と古書店の垣根なく、本ならなんでも置いてある本屋がどんどん増えてくれた方が、きっと楽しいと思うから。

    “自分の店があってもなくても、「本屋になりたい」という気持ちは、ずっと持ち続けていく気がします。”

    宇田さんの言葉は、好きな仕事で生きていきたい人の背中をそっと押してくれるものだ。

  • 那覇の市場で古本屋、の著者の二作目。沖縄本に特色を絞り、ひとりだけど、まわりの店や、同業者に支えられ、自分一人の生活は成り立つ、望まれてお客さんの手元に本が届けば喜び、少しずつ仕事の幅も広がり、環境や本人のことでいつまで続くかはわからないけど、続けられるだけ続ける、と。いつか那覇にいくことがあったら行ってみたいと思いつつ。「古本屋は、制度も時間も場所も超えて本を集めます。発売後すぐ回収された本も、少部数の限定販売だった本も、世界中の古本屋のどこかにはあるかもしれません。変化していく世界のなかで、ひととき時間をせきとめるような、不思議な空間です」p.158「紙そのものに価値があるのではなく、価値があると信じる人がいるから価値が生まれるという点では、古本もお金も同じです」p.179というフレーズが印象に残る。以下備忘録的に。/お客さんが本を買うことで、古本屋の品揃えはどんどん変わってゆく。/並べかたを変えたり、整理したり。ただ触るだけでも本は生き返って、お客さんが手にとるようになる。/沖縄の出版社は昔から積極的に古本屋とつきあってきました。沖縄の本を専門に扱う古本屋も多く、古本も新刊も置くことで、品揃えを充実させてきたのです。/沖縄の出版社は昔から直接取引を主にしている/「ほかに支店があるのですか?」と聞かれます。「あります」と言ってみてもうそではないかもしれません。あります、世界中に。/ひとりだからこそ採算がとれる仕事、出せる本があるんです(岩田書院)/

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著者プロフィール

宇田智子(うだ・ともこ)
1980年神奈川県生まれ。2002年にジュンク堂書店に入社、人文書担当。2009年、那覇店開店に伴い異動。2011年7月に退職し、同年11月11日、那覇市の第一牧志公設市場の向かいに「市場の古本屋ウララ」を開店する。著書に『那覇の市場で古本屋 ひょっこり始めた〈ウララ〉の日々』(ボーダーインク)、『市場のことば、本の声』(晶文社)ほか。2014年、第7回「(池田晶子記念)わたくし、つまりNobody賞」を受賞。

「2022年 『増補 本屋になりたい この島の本を売る』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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