- Amazon.co.jp ・本 (203ページ)
- / ISBN・EAN: 9784480804440
作品紹介・あらすじ
ほんとうに仲よし?ご近所さん、同級生、同僚-。物心ついたころから、「おともだち」はむずかしい。微妙な距離感を描いた8つの物語。
感想・レビュー・書評
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友達なのかな?と微妙な距離がある友達との短編8話
軽快でするすると読みやすい、でも深みもある。
最終話の[今度、ゆっくり]は50代の2人の女性の若い頃を思い出しながらの話。
子供の頃から不器用なんだからしょうがないのは自分も同じと共感した
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読み終わった後、モヤモヤする感じはあったけど、もう少し欲しかった。
最初の「たからばこ」はすごく気持ちの悪い話だった。嫌いなタイプの話。
「チェーンウォレット」が1番面白かった。
「今度、ゆっくり」は、リアルでいいお話だった。
「仔猫の目」で印象に残った言葉
「わたしのかなしい気持ちはジュースみたいなものだった。これでおかみさんを思い切れるというのと、これでおかみさんはもうだれのものでもないというのと、これでいつでも夫と別れられるという味とにおいがついていた。」 -
話によってはかなりコワイ。
鋭いところをついてくる作家さんだなあ、と思う。
「たからばこ」は最後に「アブナイと思ったけどやっぱり」な結末。
「グリーティングカード」は、もしや自分もそんな恥ずかしい文章を人に書き送っていたのでは・・・と心配になる。
「生方家の奥さん」は、使い込みが幸恵にバレたその後がどうなるのか、気になって仕方ない。
「ほうぼう」の妄想は悲しすぎ。
「C女魂」は女子の世界のヒエラルキーをうまいこと表現している点が秀逸だが、これだけは妙に読後感がいい。 -
連作短編集。タイトルの作品は別になくて、多分どの作品も微妙に人と距離をおいている(置かれている)人たちが出てくるからかな。1つめの「たからばこ」がほんとに後味悪くて、以前投げるように読むのをやめたのだった。でも2作目からは、大人が主人公で、違う意味での後味悪さや、ハッピーエンドじゃないところは、朝倉作品では想定内。むしろ2作目から統一感が出てると思う。
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(2016/5/30読了)
図書館の書架で見つけて借りた本。
お友達と言っていいのかわからない関係。最終話を除いて、後味はあまり良くない。それは多分、みんなの心の奥の言葉が飾ることなく丸裸で書かれているのが、自分にも覚えのある感情だからなんだと思う。特に年配の話はなんとも言えない気持ちになった。
知り合いと友達のラインって必要なのかなぁなんてことも考えた。今の時代は、SNSでの友達関係もあったり、リア友なんて言葉もあるようだから、曖昧でいいんじゃないかな。
(内容)
ほんとうに仲よし?ご近所さん、同級生、同僚―。物心ついたころから、「おともだち」はむずかしい。微妙な距離感を描いた8つの物語。
(目次)
たからばこ … 幼稚園児と見知らぬ男
グリーティングカード … 中学時代、同じく海外の人と文通をしていた女同士
生方家の奥さん … 元彼の会社で使い込みをしている女が昔のご近所さんと我が身を重ねて
チェーンウォレット … 商店街の各店でバイトをしている女同士、一人は金持ちだということを隠してる
ほうぼう … 妄想癖のある女と幼馴染
仔猫の目 … 同性愛者の女と同じマンションの若妻
C女魂 … レベルの低い女子校のベルマークに対する団結力
今度、ゆっくり … 同じ図書館で働く女性の年長者2人、懐メロの番組観覧 -
タイトルにひかれて。朝倉かすみはかわいいように見せかけて結構黒い話を書く。
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短編集ですが、最初のお話を読んだとき胸が悪くなって読むのを止めかけました。それ以外は正に微妙な距離の友達を描いていて、分かる分かると思いながら。続かなかったりその場だけだったり。こういう友達を持つのは女特有なのでしょうか。色々考えさせられました。
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2015/2/2
913.6||アサ (3階日本の小説類)
「ともだち」だよねって言うけれど、私たちって本当に仲良し?
嘘や隠し事があったり・・・。
親友ではないけれど、ただのクラスメイトや同僚、顔見知り、おとなりさんよりは、もう一歩距離の近い女同士をテーマに描いた8つの物語です。