蝦蟇倉市事件1 (ミステリ・フロンティア) (ミステリ・フロンティア 50)

  • 東京創元社
3.25
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感想 : 202
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  • Amazon.co.jp ・本 (320ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784488017354

感想・レビュー・書評

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  • 蝦蟇倉市という架空の街を舞台とした短編を5人の作家が描いた作品。
    それぞれの作品は繋がっていないのでどこから読んでも良いかと思います。(会話の中に出てくる程度w)


    まず、道尾秀介さん…これはやられた!
    素直に読んでいたらラストが報われずちょっとがっかりしていた…が、最後の執筆者コメントを読んだところ、わたし完全にだまされてました!w
    その後何度も地図とページを行ったり来たり…それでも少し腑に落ちない点はありましたけど面白かったです♪
    ただ、地図がわかりにくいのが難点(この地図意外と重要です!)
    とりあえずは素直に読んでから執筆者コメント読むと楽しさ倍増ですよ!

    ※…初版本は誤植があるらしいので注意!
    69Pの『七時二十五分』が『六時五十八分』の誤りとのこと…この時間大事なのに~!
    (図書館で借りたらご丁寧にメモがあり助かりましたけどね♪w)

    次に伊坂幸太郎さん…これはちょっと不思議な話。
    ミステリーといって良いのかと疑問がわいちゃったが面白さはあった。
    稲垣さんの考え方がすごい。
    辻褄はめちゃくちゃなのに妙に納得しちゃうんです!w
    ラストの掛け合いは一番不思議なところ。
    だけどもしかしたらと思わせるところも残してるのが伊坂さんらしいかも?
    でも短い!とにかく短い!
    あとからの参加らしいので面白いけど急いで書いたのがわかるくらい短い話です!w

    続いて大山誠一郎さん…う~ん、真知博士のキャラは良いけど内容が…。
    謎解きまでは繋がらなかったが、犯人はある程度予想がついたし、殺人のトリックにしてもさずがに腹部に跡くらいは残っている気がするんだけど?w
    それに短編なのにめちゃくちゃ詰め込んだせいか1回のセリフが多すぎて読みにくい。
    きちんと長編で書いたらもっと良かったかもしれない。
    真知博士が他のところで活躍することに期待!

    次は福田栄一さん…大黒天は祖父が盗んだ?!汚名返上とばかりに姉弟が大黒天の謎を解く。
    一個ずつピースをはめていく感じは結構好きですね。
    お姉ちゃんのバイタリティはすごいなぁと…ラストで納得。
    それに振り回されてる弟くんが良いですね~♪
    やはり姉は強し!w
    2人の掛け合いや、人が死なない点はちょっとほのぼのしました。

    それに他の話に出てきたアノ人がちょっとですが登場してますよ!w

    最後は伯方雪日さん…この方は好みが分かれるかと!
    高校生の主人公が街の市長の開催するレスリング大会に出場することになるのだが、ここで殺人事件が起こる…って感じ、どちらかというとコメディタッチです。
    格闘技ミステリー(?)というジャンルらしいので、格闘技に興味がない人は微妙かも?
    それからトリックがここじゃなきゃ起こり得ないという点は、読者が多少置いてきぼりになるかも…まぁでもミステリーといって良いのかもわからないが楽しめはしました。
    自分的には嫌いじゃないです♪

    総評…それぞれが持ち味が出てるのは面白いし、いろいろな方に楽しめるとは思います。
    でもまとめちゃうとまぁまぁかなぁ…次の蝦蟇倉市に期待を込めて星は3つです。

  • タネがよくわからない話もあった。

  • 蝦蟇倉市という架空の都市を共通の舞台に5人の作家がミステリー短編を提供するという、わくわくするような試みです。伊坂幸太郎氏、道尾秀介氏という超メジャーな2人の作品に残りの3作が霞むことなく、それぞれの個性を充分に楽しめる短編集でした。
    第2弾も読んでみよう。

  • エラリー・クイーン系のミステリが苦手という元もとの体質もあり、一部はまれないところがあったけど、企画・設定・人選という意味では秀逸な本です。出版不況に対抗しようという意思と、「蝦蟇倉市」モノというステージを用意しようという気概は買ってもいいんじゃないかと。

  • 2011.12

  • 架空の町,蝦蟇倉市を舞台としたミステリー.章ごとに作者が違い,少しずつ関連していく.読む前は話が雪だるま式に関連していき,最後に全ての話が繋がる事を期待したが,そんなことは無かった.謎解き要素をむりやり入れようとしない感じがする,伊坂幸太郎「浜田青年ホントスカ」が一番良かった.

  • 蝦蟇倉市という殺人事件がものすごく多い物騒な街の物語。一番前にある街の地図を何度も見直しながら、読み進めて行くのはとても楽しかったです。どの物語も面白かったけれど、やっぱり伊坂さんの作品が目立って素晴らしかった。さすがだなぁと思いました。
    この作品で道尾秀介さんを知り、それからファンになって読み漁っています。

  • 伊坂幸太郎の「浜田青年ホントスカ」までは、楽しく読めたがそのあとの話からは苦痛だった。

  • 5人の作家によるアンソロジー。架空の町、蝦蟇倉を舞台にそれぞれの作家が怪しげな事件が巻き起こるミステリーを書いている。
    基本は順に読んでいかないとそれぞれの作品で町の説明もしているので、面白みが半減してしてしまう。伊坂幸太郎の作品(2番目)を最初に読んだので、イマイチだった。
    ま、作品自体もイマイチなものが多く、全て読んでないけど。

  • 蝦蟇倉市内で起きる様々な事件を、人気作家が描くアンソロジー。少しずつリンクしてる部分もあって楽しい。何より道尾作品は秀逸、しかし最後が判然とせず。最後の章はツッコミどころ多すぎて笑えた。2があるのも知ってるけど、読むかは作家陣次第かな…

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著者プロフィール

1975年生まれ。2004年『背の眼』で「ホラーサスペンス大賞特別賞」を受賞し、作家デビュー。同年刊行の『向日葵の咲かない夏』が100万部超えのベストセラーとなる。07年『シャドウ』で「本格ミステリー大賞」、09年『カラスの親指』で「日本推理作家協会賞」、10年『龍神の雨』で「大藪春彦賞」、同年『光媒の花』で「山本周五郎賞」を受賞する。11年『月と蟹』が、史上初の5連続候補を経ての「直木賞」を受賞した。その他著書に、『鬼の跫音』『球体の蛇』『スタフ』『サーモン・キャッチャー the Novel』『満月の泥枕』『風神の手』『N』『カエルの小指』『いけない』『きこえる』等がある。

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