- Amazon.co.jp ・本 (400ページ)
- / ISBN・EAN: 9784488286026
作品紹介・あらすじ
ニューヨーク、ブルックリンの書店を大叔母から相続した、三十代半ばのダーラ。堂々と書棚を徘徊し、緑色の目で冷たく客を睥睨する黒猫ハムレットが店のマスコットだ。ある日、ダーラは近所の工事現場で常連客の死体を発見してしまう。その脇には動物の足跡が。最近、夜に外を出歩いているらしいハムレットのものなのか? 名探偵猫ハムレット登場の、コージー・ミステリ第一弾。訳者あとがき=越智睦
感想・レビュー・書評
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一時期、ランダムハウス講談社文庫のcozy mysteryシリーズをよく読みました。
特に、アリス・キンバリー「ミステリ書店」、クレオ・コイル「コクと深海の名推理」、ローラ・チャイルズ「お茶と探偵」のシリーズが好きでした。
cozy mysteryとは、ハードボイルド形式の反対語として、「居心地がいい」ミステリとして用いられるジャンルです。海外版、日常のミステリといったところでしょうか。
さて、アリ・ブランドン著書の「書店猫ハムレットの跳躍」です。
創元推理文庫のコージー・ミステリになります。
名探偵黒猫のハムレットが登場する第一弾と紹介されていますが、、、?読んでいると過去の事件の話がちょこちょこ出てくる?あとがきで、本書は2作目にあたり、一作目は翻訳されていないことが記されていました。(納得です)
ブルックリンの書店を大叔母から相続した三十代半ばのダーラ。店内にはエメラルドのような目を持つ黒猫ハムレット。マスコットというより、まるでオーナーのようです。笑
新しい従業員を募集しますが、ハムレットの面接で威嚇されしまい、なかなか決まらない始末。
しかし紹介状を持ってきた若者のロバートは一発で気に入られ、無事に採用が決まります。彼は店長のジェイムズとも上手くやっていけそうで一安心。
そこに事件が起こります。
工事現場で見つかった死体。事故それとも殺人?その場合、犯人は誰なのか?
黒猫ハムレットの本棚から本を落とす推理もなかなかですよ。ダーラを助けながら、犯人を追い詰める活躍ぶりを最後まで見逃さないでくださいね。
全5作。ゆっくり楽しみたいです。
ハードボイルドより、私にはcozy mysteryが丁度良いです。詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
コージー・ミステリ。また手にとってしまった、何故なら猫が出てくるから…
ミステリとしては?なのだが、嫌いになれないこの感じ。時々読みたくなるこの軽さ。
ジャンルとして確立しているというのは、こういうことなのだなぁと思う。
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書店が舞台で猫が出てくるミステリ、という設定にホイホイされて手に取りました。
日本語版では、シリーズ第ー弾となります(※)
大叔母から書店(黒猫込みで)を相続したダーラは、店主業務に奮闘する日々。
そして、この書店で一番偉いのは、どう見ても黒猫・ハムレット。従業員を雇う決定権もハムレットにあります。
そんなダーラの書店の常連客が、死体で見つかり、その発見者となったダーラは事件に首を突っ込んでいきます・・。
ミステリ部分は緩いです。“怪しい”と思った人物が、そのまま犯人でしたし、“猫が落とした本で謎とき”とか、まあまあ強引です。
ですが、登場人物たちのやりとりが、アメリカのドラマを見ている感じで楽しいです。
主人公ダーラのキャラはイマイチなのですが、ダーラの友人で元警察のジェイク、ハムレットに気に入られ書店で働く事になった若者・ロバート等周りのキャラがええ感じです。そしてやっぱり、ツンデレ猫のハムレットが美味しいところをもっていくのがいいですね。
※本書は、日本語版では第一弾ですが、原書では第二弾にあたる話で、訳者の方は“この本からでも支障はない”と書かれていたものの、やはり、前作を読んでいた方が楽しめたのに・・と思わせる箇所がいくつかありました。前作でもハムレットは事件“解決に貢献”したような感じですし、リースがダーラを「レッド」と呼ぶわけとかも多分“正式な第一作”に書かれているのではないかなぁ・・と思うにつけ、“順番通りに訳してよねー”と、結構“読む順番にはこだわる読者”の私としては、そこが不満でした(なので星2つ←厳しいかな。。)。訳者の方は“本作が最もハムレットの魅力を皆さまにお伝えできると判断してのこと”と書いておられますが、私は“大人の事情では?”とにらんでいます。 -
ハムレット(ΦωΦ)可愛い♡
なかなか事件が起こらない(笑)
コージーミステリ
知的でユーモラスな主人公が、日常的な生活で遭遇した事件の謎を解くストーリーを軽妙なタッチで描く探偵小説で、主人公の多くは刑事やプロの探偵ではない一般人である。非情で暴力的な主人公が登場するハードボイルド小説と対照をなす推理小説と位置づけられる。コージーcozyは英語で「くつろいだ」や「心地よい」などを意味する。 -
猫が事件を解決にみちびくミステリー。軽妙な会話、お洒落なNYの雰囲気、それぞれ癖のあるキャラクターなど、コージーミステリのお手本のような本。殺人は起こるが凄惨ではなく、結末もやっぱりねと思うものではあったが、猫がしめす手がかりからの謎解きは気が利いていて面白かった。文体も読みやすく、さらさらと気軽に読める。
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軽いかんじのコージーミステリー。
本屋に黒猫ってアメリカでは良くあるのかな?
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舞台は本屋、そして黒猫が導く推理。
と来たら読まずにはいられない。
中盤、だれてしまってなかなか読み進められなかったけど、
最後の対決シーンハムレットハラハラドキドキ。
ちょっと涙してしまったのは、やはり猫好きだからかな。
犯人も最初に目星がついてしまっていたし、やっぱりねって感じだったのだけど、主要登場人物がみんな親しみやすくて愛おしい。
設定的には短編で読みたい感じ。