星を継ぐもの (創元SF文庫) (創元推理文庫 663ー1)
- 東京創元社 (1980年5月23日発売)
- Amazon.co.jp ・本 (308ページ)
- / ISBN・EAN: 9784488663018
感想・レビュー・書評
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読むのに脳みそ使うけど、最高に面白い。
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1977年のSF小説。ネットでおすすめのSF小説を検索すると複数箇所でおすすめ第一位!みたいに書かれているので、読もう読もうと思っていた。
面白かった....これは久しぶりにワクワクが止まらないタイプのSFだった。読み終わった時にタイトルの意味がよく分かる、だから絶対ネタバレをしないで読んでほしい。宇宙のロマンが溢れ、どちらかというと熱いのだけど、たまには熱いSF読むのも面白いし、胸が熱くなる!プロローグとエピローグ、ぐっとくる。これは続き読まねば。
2028年と未来の設定において「ソヴィエト」がまだ存在するのが、これまたキュンとした -
ハードSFの金字塔、「一度は読まなければ!」と思っていたものの長らく積読状態になってしまっていた。
月面で見つかった宇宙服を着た人間に似た遺体。“チャーリー"と名付けられたその死亡推定時期はなんと人類誕生以前の遥か五万年前!!
有り得ない発見を発端に、謎が謎を呼ぶ展開に引き込まれ、2日で完読。 -
信じられないしありえない発見に今持てる全ての技術力で立ち向かっていく作品。SFに興味がなかったけど、現実離れせず、なじまず理論的に解明して行きあの終わりに持っていくのは天才。
終わった後、人類であることにすら希望を持てて、学問、宇宙への見方が変わる一冊。
ただ読むのは大変。 -
本やに平積みであった。オビを見れば100刷突破などとあり、紹介文は「月面で発見された宇宙服の死体はなんと5万年前に死亡していた・・ 」これだけでそそられます。
冒頭、2人の男が荒れ果てた岩場を進む。仲間のいる基地まで行かねば・・ でも1人はもはや息尽き果てようとし、それを大きい男はやさしく見守り後にする。この場面が最初からとても印象的です。二人の信頼ある間柄が伝わってきます。そしてこの場面を冒頭で描いた事が後の謎の解明を読み進む時、とても効果的に頭の中に浮かびます。そして謎が解明された時、この2人の生きた星の歴史と伴に、この最初の場面に戻ってきます。
この最初の場面だけで何かガツーンとやられます。また一転、発見された5万年前の死体の謎をめぐり、プロジェクトチームの内幕が描かれます。その解明していく様はさながら企業小説を読むよう。いかに専門の分散した働きを大局でまとめるか。
最後の砂漠での発掘でのさる出土品の場面、ちょっと映画「猿の惑星」の最後を思わせました。
解明された謎、そんなことあり得るか?とも思いますが、いやいや、それはそういうこととして、続編の「ガニメデの優しい巨人」「巨人たちの星」も読んでみようと思います。 -
相対性理論、量子力学、宇宙論、哲学、 物理学、天文学、生物学、考古学、言語学、工学、人類学、形態学、歴史学、遺伝学、月理学、数学理論。そして文章がまた素晴らしい。豊かで調達です。緻密に計算された伏線と、意外すぎる結末、斬新な世界観と設定にただただ感心するばかり。「月面の荒涼たる砂漠に立って頭上に輝く新世界をふり仰いだ彼らルナリアン最後の生存者たちの気持ちがどんなものだったか、きみたち、想像できるかね。」月面に立ち、地球を見て思うところの描写が孤高の光を放っている。
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秀作。
SFの名作なんだろう。素晴らしい見識を持った作者。
概ね発見された遺体を取り巻く展開で進むだけのお話だがSFの魅力に満ちている。
にしても、大胆な設定。ありえそうなお話でもある。 -
久しぶりに読んだSF。素晴らしい小説。面白かった。