ファシリテーションの教科書: 組織を活性化させるコミュニケーションとリーダーシップ

著者 :
  • 東洋経済新報社
4.04
  • (74)
  • (62)
  • (47)
  • (8)
  • (1)
本棚登録 : 1556
感想 : 81
本ページはアフィリエイトプログラムによる収益を得ています
  • Amazon.co.jp ・本 (204ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784492533482

感想・レビュー・書評

並び替え
表示形式
表示件数
絞り込み
  • 7 腹落ちとは。目的と理由を深く理解し、具体的なあるべき姿を自ら描き、ワクワク感や当事者意識を持てるレベルまで納得すると言うこと。

    20「仕込み」とは。
    自分の考えている結論に向けて仕込むのではなく、「その場で議論する目的を達成するために、考え、議論すべきこと」を考え、そこに参加者の思考を誘導する。

    39 ビジネスにおける賛成反対の理由にはいろいろなものがあるが、
    -やるべきか、
    -やりたいか、
    -できるか、
    -わかっているか、
    をチェックリストとして考えると賛否の理由を幅広く洗い出せる

    127発言を引き出す具体的な言葉の例

  • ( オンラインコミュニティ「Book Bar for Leaders」内で紹介 )

  • ファシリテーションに苦手意識があり、個人的なGWの課題図書とした。ファシリテーション技術を「仕込み」と「さばき」に分解して丁寧に説明してあり分かりやすかった。一読して一定の理解はできたものの、定期的に読み返して実践度をチェックしていきたい。

  • ファシリテーションについて理路整然と整理、解説した本。体系立てて学びたい方にはとても良い。実際コンサルティングの中でも伴走支援的な関わりのときには実践していることも多く、改めて自分の仕事の流れを確認できた。

    ある程度実践経験のある人が読めば抜け漏れチェック的に活用しやすいと思う一方で、この本を勉強したらすぐに実践できるかというと難しいとは思うが、それでも特に「仕込み」部分はよく整理されており、プレシンキングの練習の教科書としては素晴らしいと感じる。

  • 「考える組織」をつくるためのファシリテーションの考え方・方法論が体系的にまとめられている。

    骨子が「仕込み」(ファシリ前)と「さばき」(ファシリ中)の2つで構成されており、実際にイメージしやすく、内容もわかりやすかった。

    「仕込み」では事前準場の必要性をあらためて感じることができる。わかっていても実際には見逃しがちな「参加者の状態を把握しているか」といった視点も入っているのが良い。

    また「さばき」については頭、意識をフル回転させる必要があることを(良い意味で)思い知らされた。

    個人的には「さばき」への伸び代を感じた。最初は論点の地図を見ながらでも、3人の打ち合わせでも、取り組みやすいことからやってみようと感じた。

  • ファシリテーションをきちんとやろうと思うとこれだけのことを考えなきゃいけないというのが最大の学び。

  • ファシリテーションの技術や考え方が網羅されている。「仕込み」と「さばき」という技術を実践しながら身につけたいと思いました。

  • ファシリテーション技術の向上を上司に促されたため、購入。ファシリーテーションするための、会議前の仕込みと、会議中の発言さばきの技術を紹介している。仕込みとは、議論の内容を事前に把握するため、論点の切り口を整理しておくこと。今まで、会議では参加してから資料に目を通すことが多かったので、事前の内容把握は目から鱗だった。今後の会議では事前に論点を把握した上で参加しようと思った。

  • ファシリテーターにとって必要な考えた方、スキルがまとめられています。
    最終的な目的を考えると、やっぱりサポーターやリーダー、カウンセラーなどのまとめ役は孤独だと感じました。
    それでも、目的や集団のため。
    それがかっこいい。

  • ・合意形成を進める技術
     1.仕込みー「事前に十分な準備をし、本来あるべき議論の姿をイメージしておく。そして、その場で出てくる発言を適切に位置づける地図を頭の中に持っておく」

    2.さばきー「『意見を引きだす』『話を聴き、理解する』『話を導く』『話をまとめる』という基本的なステップを押さえ、それぞれのステップで何を考え、どのように反応・」対応すべきかを知ること」

    ・仕込みについて
     以下の3つを行う
     1.議論の「出発点」と「到達点」を明確にする
     2.参加者の状況を把握する
     3.議論すべき論点を広く洗い出し、絞り、深める

    ◇メモ
    ・議論の参加者が何を知っていて、何を知らないのか?
    ⇒適切な議論をするため、メンバーの認識レベルを揃える
    ・その議論に対して、どのような意見・考えを持っているか?

    (編集途中)

  • ファシリテーションについては、もうこの一冊で十分ではないか。他の本で言われていることが、すでに本書で書かれていたというパターンが多かった。

  • きちんとやるのに見ながらきちんとやってみたいかもな。

  • 合意を得るだけでなくコミットメントを引き出すところまで視野に入れていたところが共感できた。判断基準の違いは、社会で多様な人と関わる中でよくあることだが、あるべき姿に立ち返ることで、優先順位をつけて議論できると感じた。

  • これは何度も読み返そう

    ・議論の出発点と到着点を示す
    ・参加者の発言の理由とその背景まで理解する
    ・議論すべき論点と議論になりそうな論点を分ける
    ・確認する論点と議論する論点を分ける
    ・議論の到着点と論点の関係は絶対に忘れない
    ・本当に聴きたいという姿勢(発言者に体を向ける、見る、うなづく、要約する、質問する)を示す
    ・発言者の論点、主張、根拠、発言の背景・意図、隠れた前提を構造的に意識して聴く



  • 買って都度読み返してよい本。わかりやすいし実用的。

  • 参加者の「腹落ちをつくる」という言葉が良い。ファシリテーションの奥深さを感じた。

  • 自分のバイブルとなる本。
    会議での進め方というより、もっと適用は広く論点整理の仕方が書いてあり、これを読めば、大体のディスカッションを構造化できるだろう。
    他の本を読むぐらいならこの本を熟読した方がファシリテータへの近道。

  • 実戦向きで使いやすい。ミニストーリーと理論で繰り広げられるので、イメージが湧きやすい。ファシリテーターは人間と仕事をする上では必須のスキルであり、読んだだけで身につくものではないが、経験値、必要能力を言語化し体型できている本。また読みたい。

  • ファシリテーター関連本2冊目。グロービスの本。

    感想。超良書。自分の意見に近い内容が多かったせいかもしれないけど。ここまで体系立ててくれていると、日々の業務に軸を組み立てて頂けた感じ。

    備忘録。
    ・議論の仕込。あるべき議論を設計する。まずすべきは議論の出発点と到達点を明確にする。
    ・賛否の対象の分解。問題意識、問題箇所、原因、打ち手、それぞれが賛否の対象。
    ・立場の違いが価値判断の違いを生む。複数の価値判断の基準が存在しうることを認め、参加者に相対化して示す。その上で立場を超えて合意できるポイントに導く。
    ・意見が言いづらい立場の人からの意見を引き出す。例えば上司と来ている部下へ、「Aさん、B部長の意見により近い立場から付け加える点はないですか?」「実際に実行されるAさんからすると大丈夫ですか?」
    ・論点とは何か。
    ・ファシリテーターは、事前に参加者の数倍論点について考え、どんな論点があり得るのかを考えておく。様々な論点が相互にどのような関係にあるのかも。論点の地図を作り、様々な意見を即座に位置付けられる状態を、頭の中に作っておく。
    ・論点の種類を認識しておく。議論すべき論点と議論すべきでない論点、議論する必要はないが確認する論点、一旦置いておく論点。
    ・アウトプットとインプットの時点で物事を捉える。アウトプット:売上=単価×販売量とかの各結果。インプット:商品、店員、価格とか結果に影響を与えるもの。
    ・人間の思考の癖その1:決め打ち。新たな課題や問題に、過去の経験や知識から原因を決めつけ、先に対策を考えてしまうこと。こうなると、自分の考えに沿った情報しか見なくなる。
    ・人間の思考の癖その2:絨毯爆撃。決め打ちを避けるあまり、対象を絞り込まず、しらみつぶしに対策を打つこと。
    ・思考の癖を回避するべく、広げて絞るをうまく使い分ける。
    ・問題の構造を解析し、打ち手を考える。
    ・ファシリテーターは、発言者がなんの論点について、どういう意見を言ってるのかを読み取るべし。
    ・議論が参加者間で活性化してる時は見守るのが良作。常にファシリテーターが意見を展開しなくても良い。
    ・対立の背後にある認識と感情を扱う。人間は感情の生き物な為、感情に対する配慮を欠くと、まとまるはずの議論もまとまらない。
    ・場の空気に細心の注意を払う。

  • まさにタイトル通り、ファシリテーションを行うための教科書。
    しかし、読み物としても面白い。何しろファシリテーションはビジネスパーソンならば誰しも経験することであるが、多くの方は失敗した経験を持っているはず。
    そういった失敗によりそった上で、何をすべきか、を解説してくれているので、非常に親近感が湧く。
    ファシリテーションは本書にある通り準備が大事だが、同様に場数を踏むことも大事と考える。しかし、場数も踏めば踏むほど、失敗も多くなり、結果ファシリテーションから遠ざかってしまうひとが多いのではないか。
    本書では、何度となく『難しい』といったフレーズが出てくる。実際、ファシリテーションは簡単ではない。が、スキルの側面もあり、決して限られた人だけのものではないかと思わせてくれる。

  • ファシリテーションの教科書。
    クリティカルシンキングをベースに、非常に汎用性高く、ファシリの技術、考え方をわかりやすく、構造的に記した名著。

  • 第9章・10章が良い
    ・論理を武器とした議論の仕込み、さばき
    ・人の感情に働きかける

  • 主にビジネスシーンにおける議論の進め方が、事前準備にあたる「仕込み」と議論最中の「さばき」に分けて体系的にまとめられている。

    「仕込み」では、①「出発点」と「到達点」の明確化、②参加者の状況把握、③論点の洗い出しと選定、深化という段取りで、議論で挙がりそうな論点を一通り整理しておくことが重要とされた。
    また「さばき」では、参加者の発言の引きだしから論点整理、結論への誘導まで、どのような流れを辿って一つの議論を結ばせるかが丁寧に述べられていた。

    また、ファシリテーターには論理性だけでなく、対人スキル(場の空気のつくり方や、無関心な参加者の感情への訴え方等)も非常に重要な要素として求められることが明示的に書かれており、勉強になった。

    本書は書名どおり「教科書」であるため、当然読んだだけではファシリテーション力が向上するわけではない。重要なポイントを何度も振り返りながら、実践を重ねていくという姿勢が、読者には求められる。

  • 個人的には、ファシリテーションとは「なまもの」であり、それを言語化することは難しいと思っている。その中では、よく言語化してあると思う。ただし、実際できるかどうかはその人のスキルの有無や経験値にもよるので、あくまで理論として押さえたり、自分のスキルをチェックするために読んだ方がよいと思う。

    1部の「仕込み」では、議論の骨格をつかみ、出発点と到達点を設定することから、参加者の状況把握、議論の予想(論点の洗い出し、絞ること、深めるポイント)をすることで議論が成立するための準備についてまとめている。

    2部の「さばき」では、実際の議論の実践で、発言を引き出して理解して、まとめること、それを方向付けて結論にもっていく手法、時には対立をマネジメントをして、腹落ち(感情のコントロール)までを扱っている。

    準備と実践に分けて書いてあるがケース・バイ・ケースのことも往々にしてあるので、そのあたりの判断もファシリテーターの能力によるとは思う。

  • 想定される問題点の設定が,現実に沿っていて具体的。自分にとって役立ちそう。読み返そうと思っています。

  • ファシリテーションスキル=身近で自分が身につけるべきスキル
    メンバー各自が自分の業務について何をどうすべきかを考える必要がある 上位の方針や目的を背景と共に具体的に理解
    腹落ち感=目的と理由を深く理解し、具体的なあるべき姿を自ら描き、ワクワク感や当事者意識を持てるレベルまで納得すること
    議論の仕込み=事前準備 その場で出てくる発言を適切に位置付ける地図を頭の中に持っておくこと
    さばき=意見を引き出す 話を聞く 話を導く 話をまとめる
    場数→経験→仕込み→どう進めるかを理解している
    仕込み=臨機応変に対応するために必要なもの
    (❌その通りに進めること)
    議論の最終目的は行動の決定
    目的の共有+同意 なぜそうする? アクションの選択 どうやってやる? 到着点→出発点
    参加者の状況を知るためには?
    ①テーマ 議題から考える(何を知っていて何を知らないのか)=認識レベルを確認する
    前提と中身の認識不足の場合が多い ここをしっかりと!
    ②意見 態度を予測する
    賛否の対象は何か?
    問題意識自体の相違
    問題箇所の特定の相違
    原因の特定の相違
    打ち手の相違
    賛否の理由は何か?
    やるべきか(やりたくないか)
    できるか(できないか)
    わかっていないから反対か
    賛否の理由は何か?
    (判断の際に重視しているものや優先順位が違うから)
    立場の違いが価値判断の違いを生む
    それぞれの判断軸を相対化して示すこと
    立場を超えて合意できるポイントは何かに参加者の思考を導くことが有効
    態度に現れることが多い ここは感情移入してもOK
    相手の立場に立って考える
    ファシリテーターは演出家 プロデューサー
    脇役を設置 責任者や専門家 実行者
    質問の仕方を工夫することで発言のハードルを下げる
    現場の立場からはどうですか?実行の立場からはどうですか?
    論点ではなく、意見に誘導してはいけない
    論点=意見が答えになるような問いのこと
    混乱が生じている時に考えられる2つのパターン
    同じ論点だが、論点に対する答えが異なっている
    論点そのものが異なっている

  • 済み

  • 合意形成を進めるには、「仕込み」と「さばき」を身につける

  • 「仕込み」と「さばき」など、ファシリテーションのプロセスに適切な名前を付けながら説明した良書

  • 単なるノウハウやプロセスではなく、ファシリテーションに臨むマインドや考え方が記述されている。また、ファシリテータが議論の準備段階と本番ですべきことが構造化されており、すっと頭で理解できる。
    フレームワークやホワイトボードの使い方といったノウハウ本よりまず読んで頂きたい1冊。

全81件中 31 - 60件を表示

著者プロフィール

グロービス
1992年の設立以来、「経営に関する『ヒト』『カネ』『チエ』の生態系を創り、社会の創造と変革を行う」ことをビジョンに掲げ、各種事業を展開している。グロービスには以下の事業がある。
●学校法人グロービス経営大学院
・日本語(東京、大阪、名古屋、仙台、福岡、オンライン)
・英語(東京、オンライン)
●グロービス・エグゼクティブ・スクール
●グロービス・マネジメント・スクール
●企業内研修/法人向け人材育成サービス
(日本、中国、シンガポール、タイ、米国、欧州)
●出版/電子出版
●GLOBIS知見録/GLOBIS Insights(オウンドメディア)
●GLOBIS学び放題/GLOBIS Unlimited(定額制動画学習サービス)
●グロービス・キャピタル・パートナーズ(ベンチャーキャピタル事業)




「2023年 『入社1年目から差がつく ロジカル・アウトプット練習帳』 で使われていた紹介文から引用しています。」

グロービスの作品

この本を読んでいる人は、こんな本も本棚に登録しています。

有効な左矢印 無効な左矢印
佐々木 圭一
クリス・アンダー...
エリック・リース
リンダ グラット...
ヴィクトール・E...
有効な右矢印 無効な右矢印
  • 話題の本に出会えて、蔵書管理を手軽にできる!ブクログのアプリ AppStoreからダウンロード GooglePlayで手に入れよう
ツイートする
×