あなたともっと話したかった: 日本のホスピス生みの親・20年の実践

著者 :
  • 日経BPマーケティング(日本経済新聞出版
3.00
  • (0)
  • (1)
  • (1)
  • (1)
  • (0)
本棚登録 : 13
感想 : 3
本ページはアフィリエイトプログラムによる収益を得ています
  • Amazon.co.jp ・本 (269ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784532191993

感想・レビュー・書評

並び替え
表示形式
表示件数
絞り込み
  • ホスピスを通じたターミナル・ケアについて書かれた本。著者はそのキャリアを精神科医からスタートし、内科医の資格も取得したというホスピスの第一人者。「志」をもった医療人とお見受けした。

    患者さんへの対処の仕方が、俺の考えと共通する点が多かった。だからというわけではないが、論理が明快で、目線が患者さんの高さにあり、個人的には非常に好感をもった。俺はキリスト教徒ではないが、抵抗なく読めた。シシリー・ソンダース女史を知ることが出来たのも収穫だった。

    かなりの良書だと思う。

  •  大阪キリスト教病院長をしておられた著者がホスピスを立ち上げて感じたこと。20年近く前の著書なのでガンの病名告知が当たり前になる時代でかなり異なるものの、現在告知が当たり前になるその背景になることがよく分かった。真実告知しないことが本人に不本意な治療を受けさせることなど、無意味な残り人生を送らせることになる!欧米と日本の違いがキリスト教に基づくことだけではなく、個人主義よりも集団性を重んじてきた日本の特異なことだったという説明は全く肯けることだ。
    1979年に英国視察に行き。ホスピスの母と呼ばれるシシリー・ソンダース女史に出会い、「患者ホスピスでが第1に望むことは、心の平安のために祈ってくれることではなく、痛みの原因を正しく判断し、的確な判断、処方をしてくれること」とアドバイスを受けたことから著者のホスピスの準備は始まっているようだ。見舞いに来た人に言ってほしい言葉が、安易な励ましの言葉でなく、「毎日つらいね…」とは人間の心に寄り添う大切さを改めて教えられた。

  • 恩師の著。

全3件中 1 - 3件を表示

著者プロフィール

大阪大学大学院人間科学研究科教授

「2001年 『ターミナルケアとホスピス』 で使われていた紹介文から引用しています。」

柏木哲夫の作品

  • 話題の本に出会えて、蔵書管理を手軽にできる!ブクログのアプリ AppStoreからダウンロード GooglePlayで手に入れよう
ツイートする
×