- Amazon.co.jp ・本 (300ページ)
- / ISBN・EAN: 9784532261610
感想・レビュー・書評
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消費税の導入に必要性は
言われなくてもわかっているが、
逆進性の問題は、所得の多い人ほど消費が多いと片付けている。
違うように思う。詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
内容は、ご推察のとおり。消費税賛成を唄う本だ。無謀と知りつつ、著者の主張をあえて一言にまとめさせていただくと「日本の借金は限界に来ているから、税収を増やすのに効率的・効果的な消費税を導入するべき」となる。著者は、この主張に対し、様々な角度からデータを集め、論拠を用意している。もちろん、本書の中では、消費税反対派が一般的に取り上げる理由(「益税・損税」や「景気への影響」問題など)に対しても、しっかりと反論を行っている。
本書の魅力は3点ある。1つ目は、消費税賛成派の意図のほぼ全てを、おそらくはこれ一冊読めばカバーできるという点だ。2つ目は、この本が2012年6月に出版された本であるという点だ。政権交代前に書かれた予想が、この状況下にいたってどこまで当たっているのか・・・そう考えると、おもしろく読める。3つ目は、消費税の本にしては、そこそこ分かりやすいという点だ。
本書の意義はなんだろうか。至極一般的な結論で恐縮だが、いろいろな物事をより深く考えられるようになった・・・という点だろう。専門家の発言に、少なからず、自分の脳みそが反応できるようになれた・・・というのはまことに本書のお陰である。
「消費税増税の是非」に関しては、自分なりの答えを導き出す・・・というところまでにはいたらなかったが、少なくとも、その答えを見つけるための最初の一歩として一役買ってくれる本であることに間違いない。
書評全文はこちら↓
http://ryosuke-katsumata.blogspot.jp/2013/12/blog-post_21.html -
日本の税率はは世界と比べて低く、世界の流れに乗っていない部分もある。消費税増税を闇雲に避けずにきちんと現実を見つめなければならないという本。
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日本の財政健全化のために消費増税が不可避であることや、よく耳にする反対論への反論等。
著者が必要と考える理由や、そのプロセスがとても明快で論理的にまとめられていた。
僕が思いつく限りの増税反対論すべてに図表を交えつつ答えていたのは素晴らしかった。
特に益税・損税、複数税率の問題、ドーマー条件の件は興味深く読めた。
国債暴落や、ソブリン危機と日本の現状を同列に論じるなど、符におちないところもあったが、消費増税賛成の見方を持ってしまうほどには心を動かされた。 -
国民は老後の不安から消費を切り詰めて貯蓄を増やしている。
世界中で最悪の財政状況に陥っている。日本人もこうした海外情勢に目を向けてグローバルな視野から消費税引き上げの検討をすべき。
国家の税制は基本的に、所得、消費、資産の3つを課税対象として組み合わせて課税している。 -
政治色が強くて正直ちょっと。
好きな政治家が中曽根康弘でTPP賛成派だそうです。 -
消費税増税反対の本を読んだので、その相対する主張も読んでみようと手に取ってみた。
うなずけるところもあったけど、論理的に飛躍・破綻しているところが多かったので、全般的に賛同できず。
まだ自分の中では、増税について賛成・反対、まだ結論が出ない。選挙も近いかもしれないし、もう少し自分なりに考えてみよう。 -
消費税率引き上げの必要性について書かれた本。財政や税制の問題点などを解かり易く説明しており、体系的に把握することができる。各論の中で興味深い論議は、1997年の景気悪化の「主犯」は消費税率アップではないとする考察や、経常収支が赤字に転落した時期における英国と米国の「長短スプレッド」の拡大の意味するところなどがある。消費税問題の最後の砦は日本人の「民度」にあると強調しており、教育改革の必要性を説いているのは大胆だ。
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経常収支赤字化が視野に入る2015〜20年前後までに消費税を柱とする実効性のある財政再建に着手できないと、わが国でギリシャ化(国債暴落)のリスクが高まる。