現場が動き出す会計: 人はなぜ測定されると行動を変えるのか

  • 日経BPマーケティング(日本経済新聞出版
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本棚登録 : 251
感想 : 15
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  • Amazon.co.jp ・本 (361ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784532320645

作品紹介・あらすじ

この本は、管理会計についての入門的な教科書として書かれている。ただ、類書とは構成も力点の置き方もかなり違う。その違いを一言で表現すれば、「人間が主役の管理会計」ということになろうか。だから、会計的な計算法についての解説よりも、管理会計システムが生み出すデータが企業の現場の人々の行動にもたらす歪みや、管理会計システムを作る側が陥りやすい落とし穴の解説が多い。現場の人間行動を十分に了解した上で、管理会計システムは設計され、運用されなければならない。そして、それが出来ている管理会計システムには、現場の人々を動かす力がある。本書で取り上げている京セラのアメーバ組織は、その実践例だ。

感想・レビュー・書評

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  • 管理会計について、人間について学べる良書。
    現場想像力を鍛えるには人間に対する理解と会計データと現場の突き合わせを繰り返すこと。

  • どういった読者を想定して書いてるのだろう?と思って読み進めたけど結局よく分からない。
    どれを取っても中途半端な内容。
    作者の力量というよりも編集者の力量不足だと思いました。
    前書きと予算管理のところで充分。

  • 管理会計を情報システムと影響システムの2面から捉え、どのように設定すべきなのか?を論じた一冊。会計、経営、管理に携わる仕事の基礎として読んでおきたい一冊。

  • 饒舌・クドい 本質が見えない 何を言いたいのか
    結局、京セラ稲盛和夫さんと日本電産永守重信さんを讃えて管理会計を正当化
    残念ながら著者の本はお薦めできない
    人本主義も思い付き (思い付きは悪くないところが難しい)

  • 業績指標は外部向けと内部向けを、きっちり経営者が分けて考えられることが大事なのですね。
    会計数値と現場は別物。業績指標に振り回されて、現場の魂をなおざりにしてはいけない、ということがわかった気がします。

  • ・間接費用の配賦基準や投資の判断基準などの実務でよくある悩みや疑問点を指摘しているが、結局どうすべきかがぼんやりしていた。
    ・結論としては「現場想像力」が大切とのこと。
    ・日本電産の本など、参考文献が参考になった。

  • ・情報システムと影響システムが管理会計にはあり、後者を忘れてはならない。
    ・一見すると矛盾するようなことに総合的判断を下すことが、経営の本質である。
    ・経営の本質は「他人を通して事をなす」ことにある。情報システムだけではなく、影響システムをうまく使うことが欠かせない。
    ・会計データは、現場想像力を働かせて解釈しなければならない、あくまで「現実の写像」であり「現実そのもの」ではない。
    ・現場想像力とは「こう測定すると、人の行動はこう変わる」という因果律の蓄積である。それを身体に染み込ませるには、人間に対する理解の蓄積、データと現実に付き合わせの経験の蓄積、という2つの蓄積が重要となる。

  • 微妙に実践的でない、期待のアメーバも消化不良

  • 経営学者である伊丹さんによる管理会計の入門書。

    現場の会計システムのゆがみや課題を主眼に置いており、定義を羅列しがちな会計学者の教科書とは一線を画している。

    実際に企業で会計・採算管理に従事している人にとって、自身の悩みや疑問点を次々に指摘してくれる本書は、強力な味方となってくれるだろう。

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著者プロフィール

国際大学学長、一橋大学名誉教授
1969年一橋大学大学院商学研究科修士課程修了。72年カーネギーメロン大学経営大学院博士課程修了・PhD。その後一橋大学商学部で教鞭をとり、85年教授。この間スタンフォード大学客員准教授等を務め、東京理科大学大学院イノベーション研究科教授を経て2017年9月より現職。

「2019年 『激動の平成 日経 平成三部作』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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