「たった1人」を確実に振り向かせると、100万人に届く。 (「市場の空席」を見つけるフォーカス・マーケティング)
- 日本実業出版社 (2012年10月12日発売)
- Amazon.co.jp ・本 (221ページ)
- / ISBN・EAN: 9784534050038
感想・レビュー・書評
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さらっと読めてしまう本なのですが、さすが阪本啓一さん。さらっとした中に大事なことだけ盛り込まれています。
「たった1人にフォーカス」ということで、最近とみに耳にする「ペルソナ・マーケティング」を思い浮かべましたが、それとの考え方の違いについてもちゃんと触れられています。ペルソナが「その商品・サービスの典型的な顧客像。しかし“架空の人”であるのに対し、現実の、目の前の1人にフォーカスしよう、かつ、メーカー側からの一方的な発信ではなく、その1人と対話しよう、というのが阪本さんの主張、といえば当たらずとも遠からずでしょうか。
とにかく、さらっとよめて、しかし昨今の環境変化に対してマーケターが、そして広く「商売をする人」が持つべき大切な姿勢が詰まった1冊かと思います。詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
今や平成8年ころに比べて選択可能情報は530倍に膨れ上がり、すでに人が処理できる情報量を遥かに超えて、無意識の上にも情報のフィルタリングをしているような状況だと言われます。情報が届きにくくなっているわけですが、そこで重要となってくるのがこの本にあるように「伝染する」と言う事。情報量が多くなったのは誰もが情報発信で出来ると言う事。しかし、情報の受け手が発信者になることで「伝染」も起きると言う事。あなたにとってたいせつなたった1人をどう振り向かせるか、その意識作りって商売でも恋でも重要ですね。お口の恋人じゃないけどお客様は恋人ですから。
本のタイトルにある「確実に」というところに「伝染」の可能性があるのでしょう。そこで「たった1人」とは誰を想定するのか、もしくは想定じゃないなら誰なのか?そのあたりはそれぞれのビジネスシーンでそれぞれの考え方があるとは思いますが、私くらいの年齢になると「自分自身」って思ったりして(だって自分が楽しくなくっちゃ仕事も楽しくないでしょ(笑))、、、そのあたりの感触は一度若手社員とも話をして、若い人はどう思うのか聞いてみたいものです。