2666

  • 白水社
4.12
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感想 : 46
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  • Amazon.co.jp ・本 (880ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784560092613

作品紹介・あらすじ

謎の作家アルチンボルディを研究する四人の文学教授、メキシコ北部の国境の街に暮らすチリ人哲学教授、ボクシングの試合を取材するアフリカ系アメリカ人記者、女性連続殺人事件を追う捜査官たち…彼らが行き着く先は?そしてアルチンボルディの正体とは?2008年度全米批評家協会賞受賞。

感想・レビュー・書評

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    https://libipu.iwate-pu.ac.jp/opac/volume/571559

  • 1ヶ月の格闘の末遂に完読!自分頑張った!

    膨大な量ではあるけど、幻想的な作品調に頭クラクラしながらハマってく感触を味わいながら読み進められた。圧倒的スケールで、この読後感は読み終えたことを誇ってもいいと思う。

  • かなりの文量で読み終わるのに7ヶ月もかかった。
    5章からなる物語で、それぞれがかなりの文量ある。第1章は楽しく読み進めていたが第2章からは分からなくなってきて、義務的読み進めていた。正直、面白いとは思えず、睡魔とよく戦った。第3章以降も章ごとの繋がりも感じつつ、話の脱線が多すぎて、脇役というか、サブストーリーの詳細がずっと続いたり、読むのがしんどくなってきた。第4章は、兎に角、女性が性的暴行を加えられながら死んでしまうという事件が凄い文量で続く。最初はサスペンス要素もあり楽しく読めたが
    段々、いつまでも増え続ける被害者女性にこれはどういう小説なんだと思いながら読んでいた。犯人・容疑者が時々捕まりながらも、新たな事件が発生する。ストーリーはあるものの、これだけの量を次から次に同じような女性暴行事件を書き綴る作者に感心してしまいながら、かつ内容が内容だけに気持ちは進まず、小説の読み方としては良くないと思いながら、義務的に毎日数ページ読み進めた。
    最後の5章は他の章と繋がる話になっており、読み終えると特に第1章が気になり始めた。しかし文量が文量だけに、もうなかなか手が動かない。
    謎解きや伏線回収といった気持ちよさはなく、ジワジワと繋がりが感じられる。
    個人的には、このジワジワくる繋がりや、他の登場人物の細かい描写やサブストーリーの多さがこの小説の魅力なのだと思った。読んでよかったと読み終えたから思えたし、将来、歳をとって、時間がたっぷり使える時に懐かしみながら読むかもしれない。読まないか。。勇気が少しいるかも。
    兎に角、友人にはお薦めしずらいが、自分の読書人生で忘れられない小説になった事は間違い無い。

  • 本の規模、構成やあらすじについては他の方の感想を参照のこと。純文学や文芸というものが作者の内面の発露であり、読者はそれを読み解くものだとすれば、それは現代美術にも通じるものがあるのだろう。少なくとも、読み解く/感じ取るスキルが必要だと思う。

  • 原著は2004年に作者死後出版され、当時はボラーニョ(2003年50歳で死去)なんて名前知らなかった。
    邦訳が2012年に出版されたときにSNSで祭りのようになって、手に入れながら積読にしていたのを10年越しに、一週間読書くらいしかできることがないのを好機を見做して、読んでみた。
    鈍器並みの分厚さにも、読了は大変という口コミにも、圧倒されていたが、実際に読み始めてみたら意外とサクサク読み進められた。
    難関と言われている「犯罪の部」も、てんでバラバラに記述されているわけでは決してなく、数名の軸となる人物が設定されているので、読みやすかった(時間さえあれば)。
    夢野久作「ドグラ・マグラ」の「キチガイ地獄外道祭文」も難所難所と言われる割には結構読みやすいのと同じく、一度リズムに乗れば大丈夫。

    wikipediaの概要とあらすじ、
    藤ふくろう氏による ロベルト・ボラーニョ『2666』wiki という scrapbox、
    https://scrapbox.io/RobertBolano2666/
    同じくscrapbox の robertobolano2666、
    https://scrapbox.io/robertobolano2666/
    を事前に用意して、つまずいたら調べられるように構えていたが、その必要まったくなく。
    一気読みするぶんにはむしろリーダビリティの高い小説だと感じた(時間さえあれば)。
    以下箇条書きで。

    ・「批評家たちの部」は謎の作家アルチンボルディの批評家に見せられた人々を描くが、フランソワ・トリュフォーの「突然炎のごとく」(ジュールとジム)を思い出した。男性3人対女性1人(リズ・ノートン)のサークルクラッシャー。
    ・文化人ってややこしいなー。3Pセックスをする男性ふたり(ペルチエ、エスピノーサ)は、なんか読んでいて厭だなー。
    ・オクテの車椅子(モリーニ)とだけわかりあえたきっかけが、腕を切り落とした画家について、という点は、少し興味深い。好きで繋がった数名の中でも、さらに異なる好きで共鳴するあたり、サブカル界隈を思い出さざるをえない。
    ・「アマルフィターノの部」は、ロラの奔放さが、いい。突き抜けていて好きになる。
    ・頭がおかしくなる過程で、本を洗濯バサミで……(マルセル・デュシャンのレディメイド)、というのも映像的で印象深い。
    ・「フェイトの部」は、ジョーダン・ピールっぽいな、とイメージしていたら、作中で「スパイク・リーのクソ野郎」とか書かれていて、笑う。急遽穴埋めで入ったボクシング取材をを離れて、街の不穏さに気づくあたり、デヴィッド・リンチ「ツイン・ピークス」っぽいなと感じ始めていたら……。
    ・「犯罪の部」は、もとに「ツイン・ピークス」の、しかもつるべ撃ち! ときた。
    ・ここで振り返るに、1部から3部までは遠くからサンタテレサという街に向かうというベクトルが別個に描かれた上で、4部でサンタテレサに入り込んでみたら、世界で最も治安が悪い街に叩き込まれてしまった……と圧倒されてしまう。みながサンタテレサへ集まってくる構成はなんだか「ドラクエ4」っぽいなと思いきや、1から3章までの人物たちは特に取り上げられることなく、ただ淡々と事件を記述していく。ここにおいて例えば友成純一や平山夢明のように女性殺害の場面を描写、せず、乾いた事後報告を積み上げていく点に、作者の美意識を感じたりも、した。
    ・これまでは空間的に遠くからサンタテレサへ向かっていたが、最終部「アルチンボルディの部」では、時間的にも空間的にも遠い第2次世界大戦前夜から話が始まる。皆川博子の重厚さと、挿話羅列の圧倒性を感じた。【ネタバレ注意】少年期に身分差のあった友人フーゴ・ハルダーを経て、そのイトコのフォン・ツンペ男爵令嬢こそが、後にブービス夫人として現れるところとか、皆川博子っぽい。ここにおいて「批評家たちの部」と円環をなしてゴツい本を読んできたカタルシスが生まれる。また、「犯罪の部」で逮捕されたクラウス・ハースは、本名ハンス・ライター筆名アルチンボルディの、妹ロッテの子供、という件も、ぞわっと。あーアルチンボルディがサンタテレサに来た理由ってこれなんだな、彼を追って批評家たちも来たんだな、とカタルシスを得て読み終えたが。

    ・が、以上のようにまとめることができた事柄が、果たして作者が書きたかったことかといえば、全然違うと思う。
    ・むしろ場所も人物も時代も社会背景も描いた上で、描かなかった空白部を浮き上がらせることが、作者の意図なのだろうと思う。そこはわかる。
    ・バキュームされた後の真空のように、ブラックホールのように、言及しなかった物事……暴力の実相とか、人類が残した大量殺戮の痕跡とか……がぽっかりと浮かび上がるような書き方をしているのではないか。
    ・ゲルハルト・リヒターの「ビルケナウ」も連想。指示や直喩や隠喩ではなく「換喩」として暴力を描くと、書かないことで書く、隠すことで露にする、ような表現になるのかと思う。
    ・だが、個人的にはそこまで熱狂できる小説では、なかった。残念。よかった! 楽しかった! とまったく言えず、むしろ読むことでエグられた自分の身体部分がまだどこなのかよく判らない呆然とした感じ、だけが残っている。面白かったと一言で片づけることはできない、かといって自分の人生の重要な部分になるだろうと胸張っていえるほどの理解もできてない、なんだか草臥れた、厄介な読書経験になった。

    • 淳水堂さん
      knkt09222さんこんにちは

      この勢いでボラーニョ長編『野生の探偵たち』もぜひ!
      knkt09222さんこんにちは

      この勢いでボラーニョ長編『野生の探偵たち』もぜひ!
      2022/10/19
    • knkt09222さん
      淳水堂さんへ
      次は何にしようかなと迷っていたので、『野生の探偵たち』に決めました。
      コメントありがとうございます。
      淳水堂さんへ
      次は何にしようかなと迷っていたので、『野生の探偵たち』に決めました。
      コメントありがとうございます。
      2022/10/19
  • 4.22/738
    『文学の新たな地平を切り拓く、遺作にして最高傑作
    小説のあらゆる可能性を極め、途方もない野心と圧倒的なスケールで描く、戦慄の黙示録的世界。現代ラテンアメリカ文学を代表する鬼才が遺した、記念碑的大巨篇! 2008年度全米批評家協会賞受賞。

    2003年、チリ出身の作家ロベルト・ボラーニョは、世界的に名声が高まるなか、50歳の若さで死去した。遺作となった本書は、作家の文学的遺書ともいえる傑出した作品である。
    全五部からなる本書は、謎のドイツ人作家アルチンボルディの作品に魅せられた四人の研究者の物語から始まる。彼らはある目撃情報を頼りに作家の足跡を辿り、メキシコ北部の街サンタテレサに向かうが、そこでチリ人哲学教授アマルフィターノに出会う。数年後、ボクシングの試合を取材するためこの地を訪れたアフリカ系アメリカ人記者フェイトは、国境地帯で頻発する女性連続殺人事件のことを偶然耳にする。1993年から続くとされる事件の多くは迷宮入りとなっていた。そして最後に、作家の知られざる人生と、彼がメキシコに赴いた理由が、想像を絶するスケールで明かされる……。
    あたかもアルチンボルドのだまし絵のように、大小さまざまな物語がちりばめられながら最後に驚くべき全体像が浮かび上がる仕掛け、第二次世界大戦を含むおよそ一世紀にわたる悪と暴力の歴史を織り込みながら、今なお続くメキシコ北部での女性連続殺人事件というアクチュアルな問題をあぶり出す本書は、まさにボラーニョ文学の集大成である。本書によって世界文学の地図は大きく塗りかえられるに違いない。』(「「白水社」サイトより▽)
    https://www.hakusuisha.co.jp/book/b206420.html

    原書名:『2666』
    著者:ロベルト・ボラーニョ (Roberto Bolaño)
    訳者:野谷 文昭, 内田 兆史, 久野 量一
    出版社 ‏: ‎白水社
    単行本 ‏: ‎880ページ
    受賞:全米批評家協会賞(2008年)

  • 通勤電車で読んでいたら腕や肩に甚大な支障をきたした。犯罪の部には、ただひたすら書くということの凄まじさがあり、ここがもっとも好きだった。

  • 倦怠の砂漠のなかの 恐怖のオアシス ―――シャルル・ボードレール


    ボラーニョの遺作。
    860Pというページ数に違わぬ巨作という印象。
    長い長い旅を終えたような読後感…と、正直読み終えたという達成感もある(米か?ってくらいの重さの本を3ヶ月かけて読む経験あんまりない)。

    全5部に分かれている本作
    第1部 批評家たちの部
    第2部 アマルフィターノの部
    第3部 フェイトの部
    第4部 犯罪の部
    第5部 アルチンボルディの部

    第1部は、大まかにいえば、4人の批評家たちが謎に包まれたアルチンボルディという作家を探すという部で、
    私は登場人物の名前をメモしながら読み進めました。

    著者の「野生の探偵たち」――2人の若い詩人が謎の女流詩人を探す旅にでる物語を読み終えたとき、そうすればよかったと思っていたので。

    第5部でこの謎が明らかになるのをワクワクしながら膨大な人名をメモメモしていましたが(めちゃくちゃ人物でてくる)
    第4部 犯罪の部 で心が折れました。

    第1部から第3部にかけて、常に背後にある薄ら寒い不安感、それはサンタテレサという街で起きている大量女性連続殺人事件の存在。
    犯罪の部では、不安感がおぞましさに変わり、ページをめくる手が鈍くなります。
    延々と起こる事件、連なる被害者の名前をメモするのは諦め、ただ淡々と事件の発行現場、死体の被害状況、被害者がなにをされたか、どんな恐ろしい目にあったか、事件簿をひたすら読まされるようなページが続き
    正直気が滅入った。しかも犯罪の部がほかのどの部よりも長く、読んでも読んでも事件は終わらず被害者が増えていくだけ。
    連続殺人やサンタテレサの性モラルも恐ろしかったが、私は著者の狂気じみた執念も怖くなった。
    この長い長い醜悪な部を、どんな気持ちで書きあげたんだろう?私は一体なにを読んでるのか?

    最後の部、アルチンボルディの物語を読むのは、前の部の反動もありとても心踊る体験だった!
    ハンスがアルチンボルディになったきっかけや、入れ子構造の物語には淡々と語られながらも心揺さぶられるものがあった。
    ボラーニョの作品の好きなところは、残虐な世界が淡々と続く中、ほんの少しだけ語り方が優しい瞬間があるところ。

    これまでの部で登場した人物の過去が明かされたところでは、しばらく鳥肌が消えなかった。
    というのも3ヶ月前に読んだ部分なのですっかり忘れていて、なんだか聞いたことあるような…と思って自分の登場人物メモを開いたら、名前があったものだからびっくりした。
    メモ書いててよかったね。

    消失点としての2666
    解説読んでいろいろ納得。
    とりあえず第1部、2666やサンタテレサの言葉がでてきていた過去作「通話」「野生の探偵たち」を読み直すのがたのしみ。ずっと前から構想練ってたんだろうなぁと思うと、今作はこれまでの作家人生の集大成で、遺作としてのエピソードが強すぎるな。(好きだ…)
    Amuleto(お守り)も、2666に関わる作品らしいので、いつか日本語訳でないかな…。

    ページ数や価格にしり込みして迷ってる人がいたら、ボラーニョのほかの作品が気に入ってたら後悔はないと思うので、読むのをオススメします。

  • 私はこの本は面白くなかったと言った。私は最後まで読んだが結局面白くなかったとも言った。私は何かわくわくさせてくれるどんでん返しがあると思ったが、最後まで面白くなかったと言った。
    そう、この本はこんなテンポの書き下しが至る所にあり、句読点がどこまでも続きようやく”。”が来る頃には、何に対しての否定文だったんだろうと、もう一度読み返さなければならない事も多分にあった。
    この本を面白いと書いてる人は、本当に面白いと思っているのだろうか?面白くないと書くと、”こんな大作、お前ではレベルが低くて無理なんだよ”と思われるのに恐怖してそう書いてるのではないか?とさえ思う。
    この物語に結果はない。ただいろんな人物が順行列に出てきてとりあえずレイプしてケツの穴を掘る、もうそんな印象だw
    ただ、この本を読み終えた後、別の本を読んでいる時に、内容うっすーと思ってしまうくらい、無駄に情状的な長文に慣らされた自分に気付いた

  • 850ページ以上もある分厚い(6センチ)本。
    しかも二段組み。
    2013年本屋大賞翻訳部門ノミネート作品。
    本屋さんって結構重労働なのに、この、物理的に重量級の本を読んで感動できる心身の体力に感動しました。

    作品は5部に分かれています。
    ・批評家たちの部
    ・アマルフィターノの部
    ・フェイトの部
    ・犯罪の部
    ・アルチンボルディの部

    核になるのは謎のドイツ人作家アルチンボルディの存在と、メキシコの女性大量殺人。
    それはわかるのだけど、この二つのつながりは、最後の最後になるまでわからない。

    批評家というよりも研究者の部。
    謎のドイツ人作家の研究をするのは、イギリス人、フランス人、スペイン人、イタリア人の大学教授たち。
    しかし作品以外にほとんど痕跡を残していない作家の研究なんて、直感的な偏見以外の何物でもない。
    っていうか、マニア?
    もしくは狂信的な信者?
    そのうえ彼らの恋愛事情なんて、全くもって興味ないぞ。
    それでも彼らはアルチンボルディの正体を探しにメキシコへ行くのだ。

    第2部の語り手であるアマルフィターノは、メキシコで教鞭をとっているチリ人で、スペインの大学からメキシコの大学へ、娘を連れてやってきた。
    そして、第1章の研究者たちとともに、アルチンボルディの行方を探す。

    第3部の語り手はアメリカの新聞記者、フェイト。
    人手不足のため、畑違いではあるがボクシングの取材のためメキシコを訪れる。
    その地サンタテレサではもう何年も女性が殺され続けている。
    フェイトはその事件の容疑者にインタビューする予定の女性記者と知り合う。
    そもそも何年も前に容疑者は逮捕されているのに、事件は途切れることがないのだ。
    それが、メキシコ。
    ここでフェイトは、成長したアマルフィターノの娘とも出会う。
    奔放な彼女の姿に、不穏な気配を感じてどきどき。

    そして一番ボリュームがあるのが、第4部の犯罪の部。
    延々と女性が犯され、殺される。
    それは時に痴話げんかの果てだったり、家族のいざこざだったりもするけれど、明らかに同一犯によるレイプ殺人被害者の遺体が、ごみ集積場や道端や廃屋で次々に発見される。
    鑑定にかけられた遺留品は行方不明になり、事件の謎を追うマスコミ関係者や捜査担当者もいつの間にか姿を消す。
    犯人として逮捕された男は何年も無実を訴え続け、その間も事件は繰り返される。

    複雑な迷路図を確実に解く方法。
    それは、行き止まりの道を塗りつぶしていくことだ。
    そうすることによって、たった1本の正解の道が白く浮かび上がってくる。

    この本を読んで感じたことは、それだ。
    いくつもの行き止まりの道筋を読んでいくことによって、そこに書かれていないことが浮かび上がってくる。

    難しいことはひとつも書いていないが、とにかく長い。
    そしてパーツが複雑に組み合わさっているために、全体像をつかむのが難しい。
    何度も立ち止まり、現段階の全体を眺めまわし、見える景色と見えない景色を確かめながら読んだ。
    これを本屋大賞に推した本屋さんに感動だよ。
    自分の読書に精いっぱいで、他人に勧めるなんて私にはできない。脱帽。
    多分今年一番の濃密な読書でした。

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著者プロフィール

1953年、チリのサンティアゴに生まれる。1968年、一家でメキシコに移住。1973年、チリに一時帰国し、ピノチェトによる軍事クーデターに遭遇したとされる。翌74年、メキシコへ戻る。その後、エルサルバドル、フランス、スペインなどを放浪。77年以降、およそ四半世紀にわたってスペインに居を定める。1984年に小説家としてデビュー。1997年に刊行された第一短篇集『通話』でサンティアゴ市文学賞を受賞。1996年、『アメリカ大陸のナチ文学』を刊行。1997年に刊行された第一短篇集『通話』でサンティアゴ市文学賞を受賞。その後、長篇『野生の探偵たち』、短篇集『売女の人殺し』(いずれも白水社刊)など、精力的に作品を発表するが、2003年、50歳の若さで死去。2004年、遺作『2666』が刊行され、バルセロナ市賞、サランボー賞などを受賞。ボラーニョ文学の集大成として高い評価を受け、10 以上の言語に翻訳された。本書は2000年に刊行された後期の中篇小説である。

「2017年 『チリ夜想曲』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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