さむらいウィリアム: 三浦按針の生きた時代

  • 原書房
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  • Amazon.co.jp ・本 (396ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784562038640

作品紹介・あらすじ

大航海時代への日本の窓口として、家康の旗本になったイギリス人航海士・三浦按針。東方の未知の文明国で、交易の覇権を争い宗教対立に暗躍する西欧・南蛮の冒険商人や商館員たちの様々に個性豊な人間像…やがて時代は鎖国へと。

感想・レビュー・書評

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  • 大航海時代、”黄金のジパング”を目指し海を渡ってきた多くの南蛮人がいた。本書の主人公は、家康に重用され、旗本にまでなったイギリス人、ウィリアム・アダムス(日本名、三浦按針あんじん)の伝記である。列強の覇権争い、群雄割拠の戦国時代にあって、どの武将につくかは死活問題。三英傑の時代を外国人の目から見てみるのも、おもしろい!

  • 嵐、疫病、未開の国の野蛮人、飢えなどの危険を冒して、2年にもわたる航海をしてやってきた商人たち。野心あり過ぎです。10年して祖国の土を踏めたのは1人だけって言うのが凄い。とんでもない冒険野郎たちです。この本を薦められたときに聞いていたけれど、ヨーロッパ人が日本の先進文化に腰を抜かした、っていうのも興味深かった。ニッポン、凄いじゃん!残念だったのはウィリアムが主人公ってほどの扱いじゃなかったこと。イギリス商館長コックス伝って感じ。八重洲の由来となったヤン・ヨーステンの話ももっとあったら良かったな。

  • 労作だけれど、それイコール必ずしも傑作とはならないあたりが難しいところですな。前著「スパイス戦争」がわくわくするほど面白かっただけに、正直言って拍子抜けの感あり。

  • 豊臣時代末期にリーフデ号で来日し、徳川家康の外交顧問となった英国人ウィリアム・アダムス(三浦按針)。
    大航海時代に彼が日本を目指した理由、過酷な航海、徳川家康による厚遇と、平戸イギリス商館員たちとの難しい関係、イエズス会などのカトリック勢力との確執など。
    "さむらい"となって日本の対外貿易に尽力し、日本に骨を埋めたウィリアムの生涯を描いてます。
    のちに七つの海を支配した英国も、海に進出したばかりのこの当時は様々な困難が伴い、多くの悲劇を生み出してました。
    船乗りたちの気性が荒い理由も判りますw
    著者は英国人で、主に世界に飛び出した英国人冒険家たちについての著作がありますが、やはり日本史についての若干の誤解らしきものも散見されます。
    しかし、逆に日本史では独自の歴史用語を使っている我々とは違った視点も提供してくれており、豊臣政権を「王朝」、秀頼時代の(徳川家康・前田利家ら)五大老を「摂政」と呼ぶのは、それが客観的な評価だと教えてくれます。

    ニン、トン♪

  • 大航海時代のイギリスの船乗りが、幕府の寵臣に。
    冒険物語として読んでもとても面白いです。分厚いけど一気に読みました

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著者プロフィール

ジャイルズ・ミルトン(Giles Milton)
1966年、イギリス、バッキンガムシャー生まれ。ブリストル大学で学ぶ。作家・ジャーナリストとして、ヨーロッパや中東、アジアで取材活動を行う。1996年、『コロンブスをペテンにかけた男――騎士ジョン・マンデヴィルの謎』(中央公論新社)を発表、高い評価を得る。本書はイギリスでベストセラーになり、他に『さむらいウィリアム――三浦按針の生きた時代』『レーニン対イギリス秘密情報部』(原書房)『奴隷になったイギリス人の物語(アスペクト)などがある。

「2022年 『スパイス戦争 大航海時代の冒険者たち』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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