あなたに謎と幸福を ハートフル・ミステリー傑作選 (PHP文芸文庫)

制作 : 細谷 正充  他 
  • PHP研究所
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本棚登録 : 395
感想 : 48
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  • Amazon.co.jp ・本 (256ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784569769448

作品紹介・あらすじ

いま人気の女性ミステリー作家によるハート・ウォーミングな短編を集めたアンソロジー。殺人がない、読後感がよい極上の作品が勢揃い。

感想・レビュー・書評

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  • ハートフル・ミステリー
    5人の女性作家によるアンソロジー

    割り切れないチョコレート/近藤史恵
    鏡の家のアリス/加納朋子
    次の日/矢崎存美
    君の詩/大崎梢
    ドルシネアにようこそ/宮部みゆき

    心がほっと温かくなる読後感。

    優しい読後感に加えて、
    1話1話が短くあっという間に
    読み終えられるところも気安くて
    良かったです。

    煩雑な日常や忙しく追われる時間から、
    ほんのひと時
    解き放ってくれる真綿みたいに柔らかで
    白湯のようにほんのり温かいお話でした。

  • だいぶ前に「あなたの不幸は蜜の味」を読んでいたので、こちらも。

    ハートフル・ミステリー。なかなかセレクトに難航されたようで。

    やっぱり最初の「割り切れないチョコレート」が面白かったかな。
    まだ近藤さんのシリーズを読んでいないので。

  • 短編ミステリーのアンソロジー集でした。
    既読の話もあったものの、どれも面白くてハズレなし♪
    タイトルにある通りの、ミステリーの謎解きと
    幸福な話というのはなかなか両立が難しいんだろうな。
    電車の中で一気に読んでしまいました。

  • 2019年7月PHP文芸文庫刊。割り切れないチョコレート:近藤 史恵、鏡の家のアリス:加納 朋子、次の日:矢崎 存美、君の歌:大崎梢、ドルシネアにようこそ:宮部 みゆき、の5つの短編。解説でも触れられていたが、矢崎さんのぶたぶたシリーズが、収録されているのに、驚いた。はじめて読むとインパクトあるでしょうねぇ。宮部さんのお話が、とても心地良い。姉妹篇のあなたの不幸は蜜の味も読もうかな。細谷さんは、オススメがお上手。

  • 近藤史恵さんの作品は既読だから理解できたが、シリーズの中からこのような形で1作だけポンと出されたら、初読みの読者にはいまひとつ面白味に欠けるだろう。
    これは「ビストロ・パ・マル」シリーズの中で読んだ方が理解も深まり、面白味も増すのではないだろうか。

    私にとってのそれは矢崎存美さんという初読みの作家さんの『次の日』だった。
    私は「ぶたぶた」シリーズというものを全く知らなかったのだが、きっとシリーズの中で読んだ方が楽しかったことだろう。
    ただ、本作で初めて「ぶたぶた」の存在を知っても、そんなに違和感は無かった。

    しかし、そもそも編集者の解説で本アンソロジーは「ハートフル・ミステリー」「読んで温かな気持ちになる物語」「非常に後味のよいストーリー」を集めたと書いてある点に、私は違和感がある。

    『次の日』に関しては、ぶたぶたは良かったけれども、このような犯罪を犯す身勝手な人間は現実社会にも沢山居るし、読後、全く上記のような気持ちにはならなかった。

    『鏡の家のアリス』も『君の歌』も私には全く面白くなかったし、ハートフルだのなんだのでは全くなかった。

    宮部みゆきさんの『ドルシネアにようこそ』だけがなんとか…なのだが、せっかく名前と店名を速記文字で教わったのに、それを活かすシーンが無かったのは何故?
    もったいない。
    伝言板に、主人公にだけ通じる伝言が書かれるのだろうなぁと想像したが、全く「伝言板」と「速記」が活かされずに終わった。

    私はやっぱりアンソロジーは苦手なのだな。

  • 本の企画の苦労が書かれていましたが、ほっこりとするミステリーは確かに集めるのに苦労すると思います。
    ミステリ作品に対する見方が変わる一冊だと思います。
    著名な作家さんの作品なので、読んだことのある話はある人が多いと思いますが、ぜひ再読して良さを確かめてください。
    矢崎さんのぶたぶたシリーズは知らなかったので、読んでみようと思うぐらいハマってしまいました。

  • 近藤史恵さんの作品は、タルト・タタンシリーズが好きなので既読。「割り切れないチョコレート」は中でも謎解きとヒューマンドラマともに素晴らしく心に残っている1編だ。宮部みゆき「ドルネシアにようこそ」も読んだことがある気がしたが細部を忘れていたので楽しめた。さすがの文章力。ひとつ疑問なのは矢崎存美「次の日」これは作品としては面白いが、どちらかというとイヤミスの類に思えてしまったのだが。男性の選者からするとこういう身勝手な男の話もいい話ということになるのだろうか。

  • 近藤史恵はいってる!って思ったら既読だった。
    印象深くて覚えてるので再読すらせず。

    アンソロにしては大きなハズレはないかな。
    大きなアタリもなかった印象。

    シリーズものの一編を集めることが多いから、ぼんやりした掴みで終わるの多いなぁ。

    鏡の家のアリスが読んでて一番イライラしたかも。やりたいこと先行しすぎてる気がする。うーん…。これもシリーズの内の一つなら許せるのだろうか。

  • ちょっとした謎の真相を暴くアンソロジー。ぶたぶたシリーズは知らずに読むと『?』ってなりそう。 パマルの話はドラマを観てたから、完全に西島秀俊のイメージ(笑) 結構 ん?どういうこと?ってなって(私の読解力の無さ)何度か読み返してしまった。

  • 残念ながら読後に幸福感はない。矢崎存美のブタブタシリーズがつまらない。1,2作目とある程度の満足感があったのが、3作目になぜこの作品が入っているのか?5作目、速記と伝言板という今では目にすることもなく知らない人々も多い要素に懐かしさをおぼえる。

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著者プロフィール

1960年東京都生まれ。87年『我らが隣人の犯罪』で、「オール讀物推理小説新人賞」を受賞し、デビュー。92年『龍は眠る』で「日本推理作家協会賞」、『本所深川ふしぎ草紙』で「吉川英治文学新人賞」を受賞。93年『火車』で「山本周五郎賞」、99年『理由』で「直木賞」を受賞する。その他著書に、『おそろし』『あんじゅう』『泣き童子』『三鬼』『あやかし草紙』『黒武御神火御殿』「三島屋」シリーズ等がある。

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