粘菌 その驚くべき知性 (PHPサイエンス・ワールド新書 19)

著者 :
  • PHP研究所
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  • Amazon.co.jp ・本 (198ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784569777863

感想・レビュー・書評

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  • ハイテクとか、いろんな情報詰め込みすぎて
    複雑になってるだけで、答えは全て、シンプル。
    …と様々なことにいえるなぁと思わされました。
    文明が発達、なんて、たかだか人間世界のちっぽけなことで、
    自然界では文明なんてどうってコトないのね〜。

    著者の粘菌ラヴ☆な感じが伝わってきます。

  • 単細胞生物である粘菌が、あたかも「考えて」いるように振舞うのがおもしろい。迷路を解くという部分がクローズアップされることが多いが、個人的には刺激を周期的に与えたときに、その刺激の周期を記憶することが興味深かった。
    また、粘菌の振る舞いの裏側にある決まりごとを仮定してシミュレーションモデルで実証するのも面白かった。迷路の解法も単純な法則を適用することで得られる。シミュレーションモデルを構築する際のアイデアも非常に参考になる。得られた解法をJRのネットワークの効率性の面で検討してみたり、カーナビの経路検索に用いたりと、応用の方法もユニークだと感じた。
    PCの演算などで主に用いられている集中管理方式に対する、生物の持つ一般的な性質である自律分散方式のシステムはこれからもっと脚光をあびるだろうが、生物の振る舞いから仮設を立ててシミュレーションで実証するというのは、一般的なアプローチになるのだろうと思った。

  • 「生物物理」の本を初めて読みました。最初と最後が面白かったです。つまり粘菌と研究者の生活の話が…。数理解析になるとやはりわかりません。粘菌の行動を「知性」ととらえるのは日本人だからこそという幹事がします。一神教の人には考えられないことでしょうね。その点も面白かったです。「日本語」で考える利点といえるかも知れません。外国の研究者や学生達とは「英語」でコミュニケーションを取っているのでしょうか。「日本語が亡びるとき」を読んだ後なので気になりました。

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著者プロフィール

中垣俊之 中垣俊之(なかがきとしゆき)北海道大学電子科学研究所 教授。1963年愛知県生まれ。北海道大学薬学部卒、名古屋大学人間情報学研究科博士課程修了(学術博士)。2008年、2010年、イグノーベル賞、2010年爆笑問題の日本の教養「爆ノーベル賞」、2010年函館市長賞。

「2015年 『かしこい単細胞 粘菌』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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