はなごよみ<草花> 時代小説傑作選 (PHP文芸文庫)

  • PHP研究所
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  • Amazon.co.jp ・本 (320ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784569902371

作品紹介・あらすじ

いま話題の女性時代作家が勢ぞろい! 桜、あじさい、朝顔、菊、椿……江戸の人情を花に託した美しくも切ない時代小説アンソロジー。

感想・レビュー・書評

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  • たくさんの花に彩られた、江戸の人々の喜怒哀楽を書いた、6人の女流作家のアンソロジー。

    《吉原桜》
    着物始末暦5 なみだ縮緬 所収
    《桜の森に花惑う》
    妖怪の子預かります3 妖たちの四季 所収
    《あじさい》
    御薬園同心 水上草介 柿のへた 所収
    《ひとつ涙》
    蔵前片思い小町日記 めぐり逢ふまで 所収
    《縁の白菊》
    お鳥見女房 蛍の行方 所収
    《侘助の花》
    幻色江戸ごよみ 所収

    ほとんどがシリーズ物で、登場人物も、当然のように出てくるので、読んでいない者には、ちょっと、ついて行けないが、六篇共、読後感が良いので、次は、シリーズをじっくり、読んでみたい。

  •  どの作品も楽しかったです。

     私は「吉原さくら」と「ひとつ涙」が大好き!

     桜も朝顔もいいですねぇ。

  • 2022年9月PHP文芸文庫刊。シリーズ10作目。中島要:吉原桜、廣嶋玲子:桜の森に花惑う、梶よう子:あじさい、浮穴みみ:ひとつ涙、諸田玲子:縁の白菊 、宮部みゆき:侘助の花、の草花をテーマにした6編のアンソロジー。いずれも連作短編となっているシリーズからのチョイスのため、これだけ読んでわかるのか?というのが気になるところだが、「本編も読んでみよう」に繋がるのなら、こういうのもありです。5編は既読でしたが、楽しめました。

  • 読みやすいアンソロジーが人気なのだろう。シリーズが続いてる。かく言う私もそうだけど。
    桜、あじさい、朝顔、菊…そして侘助。侘助だけ知らない花だった。椿によく似た、でも、ひっそりと咲く花だそうな。妖怪の子守以外はリアル話。あじさいと白菊の話が良かった。
    あじさいは薬草として登場。嫁と舅、少し老いてまだまだ現役感はあるが逆にそこで焦っている舅である。嫁は甲斐甲斐しく接しているのに伝わらない。現代あるあるの話。薬草園の草介さんの一歩引いて淡々としたところがイイ。ちょっと情報取得が御都合だが。
    白菊は好きな人との待ち合わせ中にゴタゴタに巻き込まれる武家娘の話。巻きこまれ度合いがハンパないが(娘自身も途中そう思っている)お嬢様な人生では経験できないジェットコースター的トラブルで、一皮向ける話。
    やはりある程度リアル感が無いとなぁ、あまりに世界が作り込み過ぎだとちょっと。時代劇自体がフィクションなのだから。
    宮部みゆきはラストが謎

  • 【収録作品】「吉原桜」中島 要(「着物始末暦」シリーズ)/「桜の森に花惑う」(「妖怪の子預かります」シリーズ)廣嶋玲子/「あじさい」(「御薬園同心水上草介」シリーズ)梶よう子/「ひとつ涙」浮穴みみ/「縁の白菊」(「お鳥見女房」シリーズ)諸田玲子/「侘助の花」宮部みゆき

    シリーズものの一篇が多いせいか、なんとも中途半端な感じが拭えない。これをきっかけに本編を読んでみようとなる場合もあるから、それ自体は悪いわけではないのだが。

  • 2022年第1刷、PHP研究所のPHP文芸文庫。6編。シリーズ化していると常連となるものが出てきてしまう。このアンソロジーシリーズで見たことのあるシリーズの作品も入っている。ただ今回はシリーズものの中に独立性が若干低いものが入ってきたのは残念。アンソロジーにいれるなら、シリーズとしての謎がもっと薄いものの方が。もっともこれだけ長くアンソロジーのシリーズを続けると仕方がないのかもしれない。

    掲載作:『吉原桜』中島要、『桜の森に花惑う』廣嶋玲子、『あじさい』梶よう子、『ひとつ涙』浮穴みみ、『縁の白菊』諸田玲子、『侘助の花』宮部みゆき、解説:細谷正充(文芸評論家)、

    出典:「吉原桜」(『なみだ縮緬 着物始末暦五』所収 時代小説文庫〈ハルキ文庫〉)、「桜の森に花惑う」(『妖怪の子預かります3 妖たちの四季』所収 創元推理文庫)、「あじさい」(『柿のへた 御薬園同心 水上草介』所収 集英社文庫)、「ひとつ涙」(『めぐり逢ふまで 蔵前片想い小町日記』所収 ハヤカワ文庫JA)、「縁の白菊」(『蛍の行方 お鳥見女房』所収 新潮文庫)、「侘助の花」(『幻色江戸ごよみ』所収 新潮文庫)、

  • 吉原桜:中島要/桜の森に花惑う:廣嶋玲子/
    あじさい:梶よう子/ひとつ涙:浮穴みみ/
    縁の白菊:諸田玲子/侘助の花:宮部みゆき

    はなが背景に浮かぶと物語に色がついたように感じる。花が何かを語ることはないのに人の気持ちが浮かんでくるように思う。明日も花は咲き、微かに香るのだろう。

  • 「花」にまつわるアンソロジー。
    解説にもあったけど、シリーズ物がほとんどだった。
    シリーズの途中だけで、人間関係とかちょっとわかりづらいものもあった気がする。
    廣島玲子さんのは、好きなシリーズなので、あ、この話、好きなエピだって嬉しかったのだけど。
    (作中で、いろんな設定もちゃんと説明があったし。)
    宮部みゆきさんのお話は、ちょっと切なかった。
    あの余韻がなんとも言えない。

  • シリーズものが多かったけど、この本だけでも充分楽しめます☆
    でも気になって、持ってる本を読み返したりしちゃいましたw

  • 読んだ話も数点あったけど、全体的に読みやすい短編でした。

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著者プロフィール

1960年東京都生まれ。87年『我らが隣人の犯罪』で、「オール讀物推理小説新人賞」を受賞し、デビュー。92年『龍は眠る』で「日本推理作家協会賞」、『本所深川ふしぎ草紙』で「吉川英治文学新人賞」を受賞。93年『火車』で「山本周五郎賞」、99年『理由』で「直木賞」を受賞する。その他著書に、『おそろし』『あんじゅう』『泣き童子』『三鬼』『あやかし草紙』『黒武御神火御殿』「三島屋」シリーズ等がある。

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