また、同じ夢を見ていた

著者 :
  • 双葉社
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  • Amazon.co.jp ・本 (264ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784575239454

感想・レビュー・書評

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  • また同じ夢をみていた
    2018.2.20読了

    学校に友達のいない少女が出会った南さんとアバズレさんとおばあちゃんと尾っぽの切れた彼女を通して、幸せとは、人生とはを見つけていくお話
    どこか似ている3人が、両親と喧嘩した時、クラスから仲間はずれにされた時、友達の男の子に嫌いと言われてしまった時に、幸せの要素を教えてくれる

    不思議な感覚で読み進めてたけど、最後にいろんなことが繋がってきてほっこりした
    なんでこのタイトルなんだろうと途中までずっと疑問だったけど、なるほどと納得
    自分に今幸せですか?と問いかける夢
    日常生活に追われてそんなこと考えることなんてなかったけど、考えさせられた

    人生をいろんな言葉で表現されてて、私の中ではプリンみたいなはしっくりきたかな
    苦い部分もあるけど、甘い部分に覆われてる

    小さな勇気がたくさんつまってる作品だった

    幸せとは自分が嬉しく感じたり多のしく感じたり、大切な人を大事にしたり自分を大事にすたり、そういう行動を自分の意思で選べること

    人生とは全て希望に輝くあなたのものよ
    みんな違う、でも、みんな同じ

  • いやー素晴らしかった、図書館で読んでて泣きそうになって苦労したよ、「君の膵臓・・・」よりこっちの方が好きだな。一昔前、灰谷健次郎初期作品を読んだ時と同様の感動があった。最終的には話はファンタジー的に終わっており、幽霊の物語だったのかもしれないが正に同じ夢を見ていたわけだ。奈ノ花ちゃんは自分の否定的な未来を一つずつ消していったことになる、桐生君はkill youだったんだね、更にこの著者が男性だったなんて乾くるみ以来のびっくりだ。最後にひとつ気になったのは奈ノ花ちゃんの両親が共稼ぎでほとんど家にいないことだ、昔は鍵っ子て言って社会問題として扱われていたのに、今は一億総活躍で働け働けと政府はいう、本当にこんなことで国民は幸せになれるのか?しかしまたフォロー作家が増えてしまった。

  • 「君の膵臓を食べたい」の作者の2作目。
    ↑も予約してきたけど、読めるのはまだまだ先になりそうです。

    主人公は小学生の小柳奈ノ花。
    自分は賢く同級生はすべて馬鹿だと思っており、学校に友達はいない。

    主人公目線で語られていて、文章もとても読みやすく話に入り込みやすい。
    奈ノ花と知り合う大人は皆「あなたは賢い子」と口々に言うけれど、あまりそうは思えなかった。
    ちょっと小生意気で「人生とは○○のようなものね」となにかと例えたがるのが鼻につくけど、根は素直でいい子。
    ただ、賢い子はクラスでも賢く人付き合いをしているでしょう…。
    勉強ができる賢さのことを指しているのではなさそうだったし。

    読んでいる最中も楽しく、続きが気になってページをめくる手が早まったし、読み終えたあとも余韻が残ったけど、
    いざ振り返ってレビューを書こうとすると、なんだか妙に冷め気味な自分がいます。

    これは若い時に読みたかったかな(笑)
    もしくはもう少し先だったかな。
    読むタイミングが違ったらもっと違う想いが残った気がします。

    うるっときて涙腺が緩んだし、感情を揺さぶられる本はなかなか巡り合うことができないので、数年後また読みなおしたいです。

  • 「会いに来てくれたのかも」というひとみ先生の言葉。
    両親の事故死→南 のリスカ → アバズレ の人間不信 → (現在の私)→ おばあさんの晩年 
    文学は夢みたいな不条理な虚構世界。誰の夢だったかの詮索はいらないのではないか。別の人生のパラレルワールドと思ってもいい。
    高校生の時に自殺を迷って踏みとどまった自分がいて、アバズレ時代があったけど、戻れて、そして今、桐生にプロポーズされて、たぶん、おばあさんのような晩年
     こまっしゃくれた子どもの謎かけ 人生とは、和風の朝食 (汁)知る必要 などそれなりに楽しめた。
    人生とはクジャクの求婚 {品と羽}これだけ、わからない。ヒントがないこと?
     「膵臓」の方がすんなり読めた。伏線か小細工が目についた。
     

  • ファンタジーかつ哲学的でもあるような。
    物語の構造というか幸せについて考えるなっちゃんが出逢うどこか現実感の希薄な大人たちはほぼ予想がついたけど、ラストへのまとまりがきらきらしてた。
    なんつーかそういうとこではないところがこの話のオチというか肝というか。

    小学生が幸せを探して歩き続け人生とは…と語る姿は、とても愛おしくてね。
    子どもは未来を見て、大人は過去ばかり見ている、のだなーと。
    大人になると分かることは増えるけど魔法は使えなくなりそう。

  • きっと誰にでも「やり直したい」ことがある…。

    小学生の奈ノ花は、本を読む事が好きで自分を賢いって思ってる。
    だから、馬鹿なクラスメイトと仲良くする必要はないと考えてる。
    学校に友達なんていなくても、ちっとも淋しいなんて思っていない。
    だって、自分には素敵な大人の友達がいるから。
    とっても恰好良い季節を売る仕事をしている〝アバズレさん〟
    大きな木の家に住むお菓子作りの上手な〝おばあちゃん〟
    リストカットを繰り返す女子高生の〝南さん〟
    そして、尻尾の短い〝彼女〟ー。
    学校の宿題の「幸せとは何か?」という問いの答えを探す中、
    彼女達に色んなヒントやアドバイスを貰い奈ノ花は成長していく。

    最初、奈ノ花の大人びた口調や、人生とは…っていう口癖も
    馴染めなかったなぁ…。
    南さんが消えた辺りから、もしかして…って思った。
    こういう風なファンタジーは、好きだった。
    もしかして、こうなっていたかもしれない彼女達。
    ラストの幸せそうな奈ノ花の姿はとっても嬉しかった(*˙︶˙*)☆

    幸せとは何か…。
    とっても難しい問いかけですよね。
    幸せの定義は、人それぞれでそれぞれの答えがあると思う。
    私も奈ノ花と一緒に幸せって何かずっと考えさせられました。

  • 中高生の童話です。ぜひ読んでください!
    ネタバレは避けます。主人公の愛らしさと彼女を見守る友達の存在に温かい気持ちになり、互いに支え合い、互いの救いとなっているところにウルウルしてしまいます。
    大切な人のことを考え抜くことの大切さを再確認出来ました!

  • インスタのおすすめの本で紹介されていたので読んでみた。ド直球の性格の主人公であるけれど、たくさん考えて行動していく姿に、そのまっすぐさに、読んでいて心が晴れるような気持ちになった。です、ます調も新鮮だった。別の作品も読んでみたい。

  • 「幸せとは」
    人生って難しい。主人公は小学生だけれども、年齢関係なく響くテーマですね。
    パラレル感があり。
    正論は正しいけど正しくないってことありますよね。

  • 幸せとは何かについてが書かれた本
    南さんが泣くところで展開がよめたのに
    全然つまらなくない。

    最後の数ページなんかはふふふってにやにやしながら読めちゃう。
    読み終わると満足感が尋常じゃないし
    余韻にずっと浸ってられる。

    「君の膵臓をたべたい」の人と同じってことを知って早く積書の、君の膵臓をたべたいを読まなきゃって思った。

    最後のサインのくだりなんかは
    あーらしいなあって思って温かい気持ちになった。

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著者プロフィール

高校時代より執筆活動を開始。デビュー作『君の膵臓をたべたい』がベストセラーとなり、2016年の本屋大賞第二位にランクイン。他の著書に『また、同じ夢を見ていた』『よるのばけもの』『か「」く「」し「」ご「」と「』『青くて痛くて脆い』『この気持ちもいつか忘れる』『腹を割ったら血が出るだけさ』がある。カニカマが好き。

「2023年 『麦本三歩の好きなもの 第二集』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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