さらさら流る

著者 : 柚木麻子

• 双葉社 (2017年8月17日発売)

感想・レビュー・書評

[sawapopさんの感想 · 2018年7月18日]

新しい柚木さん

[ayaponさんの感想 · 2018年7月6日]

買おうか迷って買わなかった柚木さんの新刊。こういう路線だったのか。個人的には買わなくてもよかったかなと思う作品。

[kei_mさんの感想 · 2018年7月5日]

28歳の井出菫は、かつて恋人に撮影を許した裸の写真が、ネットにアップされていることを偶然発見する。

リベンジポルノが題材ではなかった。
ストーリー展開としては面白いのかもしれないが、主人公に共感するところがなかった。
唯一、わかるのはマニュキアを塗ると落ち着くというところ。周囲からマニュキアが塗れるくらいだから落ち込んでないように言われるのだが、そうではない。マニュキアを塗る行為や綺麗に塗れた爪を眺めるのは、私も落ち着く。
(図書館)

[おはようさんの感想 · 2018年6月28日]

昔、彼氏に撮られた裸の写真がネットに流出しているのを見つけた主人公が、傷ついた自分を取り戻していくお話。

なんだか、ひどくあっさりしていた印象。
展開が早く、題名通りすーっと流れて終わってしまった気がする。

[haruruさんの感想 · 2018年6月26日]

えっ？　柚木さんなの？　と思うような作品だった。

リベンジポルノが題材ということで、
血のにじむような表現があったらどうしようと思ったが
被害者である主人公や家族、周りの人はとても堂々として美しかった。
加害者である元カレにしても、幼稚さにイラッとするものの
特別な人ではなく、だからこそ、怖いなと思った。

かえって、怒りが込み上げてしまったのは
正論を吐く「坂咲」さんのような第三者。
ただ、私だってそう思ってしまうかもしれず
本の中で疑似体験した気分です。

この親御さん、すばらしいですね。
主人公が十分に大人で、一緒に立ち向かってくれる「百合」という存在があるからかもしれないけど
ちゃんと居場所をつくって、変わらず見守っている。
私だったら、できるかなと心配になります。

カッとなって、娘の気持ちを考えず
相手をとことんまで追いつめてしまいそうです。
それこそ、「坂咲」さんと変わらないかも。

そんなことを思った本で下。

[esolairoさんの感想 · 2018年6月16日]

リベンジポルノが題材と聞いて柚木さんっぽくないなんて思ったけれど苦しみを乗り越えて立ち上がろうとする主人公や温かな家庭で育った女の子ってとこはすごく柚木さんっぽいなって思いました。

今の時代簡単に写真を残せることから軽い気持ちで撮影した写真に苦しんでいる人たちすごく多いんじゃないでしょうか。

[kentorikoさんの感想 · 2018年6月15日]

グレー柚木。女性の強さを讃える話。BUTTERのような黒柚木かと思ったら、アッコちゃんのような白柚木になった。

[どりあーなさんの感想 · 2018年6月5日]

この先どうなるのだろうか？と思いながら、不安に思いながら読み進めて行かなくてはいけない本でした。
モヤっとした終わりでしたが、暗渠と緑道、河の流れ、、、どこかで結びついているそんな小説でした。菫ちゃんと百合ちゃんの関係はいい関係で羨ましかったです。

[takep07さんの感想 · 2018年6月5日]

タイトルとは異なり、だんだん読むのが辛くなってきた本でした。
最初は暗渠マニアの話?と思っていましたが、読み進めていくと、もっと深い意味がある。そんな内容でした。
誰が悪いということも言えない世の中なのかもしれません。
脇が甘いと、それこそ暗渠の流れの中に落ちて陽の目を見ることがない。そんなメッセージと受け止めました。
最初の東京オリンピックで暗渠が登場したというくだり、悪いところは見せずに取り繕うというというのは、人にも当てはまるのだなと、目の付け所に感心しています。
心が落ち着いたら暗渠探検も面白いかもしれません。心ではなく本で紹介されている場所ですけれども。

[うえだちゃん。さんの感想 · 2018年6月3日]

リベンジポルノをされた方としてしまった方の話。
題材は斬新で今どきだけど、なぜだか登場人物には嵌まれなかったなぁ。
圧倒的にしてしまった方が悪いんだけど
いずれも精神的に弱かったのかな…という話か。
しかしされた方が立ち直っていく様子は、やはり家族や友人に恵まれているからこそ…。
そもそも問題が発覚しても、圧倒的に味方でいてくれた家族や友人が解決に導いてくれたような感じで、本人は余計なことを同僚に話し蔑まれ、川に浸かって立ち直ってた（笑）ちょっとよく分からなかった。
された方もしてしまった方も何かを乗り越え、人間的に変わった…で終わった（らしい）が、うまく理解出来なかった…かなぁ。

著者プロフィール

1981年生まれ。大学を卒業したあと、お菓子をつくる会社で働きながら、小説を書きはじめる。2008年に「フォーゲットミー、ノットブルー」でオール讀物新人賞を受賞してデビュー。以後、女性同士の友情や関係性をテーマにした作品を書きつづける。2015年『ナイルパーチの女子会』で山本周五郎賞と、高校生が選ぶ高校生直木賞を受賞。ほかの小説に、「ランチのアッコちゃん」シリーズ（双葉文庫）、『本屋さんのダイアナ』『BUTTER』（どちらも新潮文庫）、『らんたん』（小学館）など。エッセイに『とりあえずお湯わかせ』（NHK出版）など。本書がはじめての児童小説。

「2023年 『マリはすてきじゃない魔女』 で使われていた紹介文から引用しています。」