それでも会社は辞めません (双葉文庫 わ 10-02)

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  • 双葉社
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  • Amazon.co.jp ・本 (352ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784575526981

感想・レビュー・書評

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  • p245「笑顔と泣き顔はいつだってセットだ。楽しい仕事をするために、面倒な仕事をこなす。俺たちの人生は、まるでえら呼吸ができないのに水の中を泳ぎ、もがきながら進んでいるようだ。その合間に自由を味わう瞬間が時々ある。まるで息継ぎのように苦しげな顔で味わう自由。それが生活というものだ」

  • ちょっと屁理屈気味、というか。
    お荷物社員が集められた部署が最後は会社の不正を明るみにして一件落着ハッピーエンドのお話です。

  • 人材派遣会社にて、社内の雑務全般を割り振られる「追い出し部屋」に配属された人たちの物語。いわゆるお仕事小説。

    成果主義が浸透してきた昨今の社会に対するカウンターのような作品。数字で表れない成果の尊さを思い出させてくれます。

  • いわゆる「お仕事もの」の小説で、会社でお荷物扱いされている社員たちがなんやかんや奮闘して最後にちょっとだけ自己肯定感をあげるお話。

    「好きなことを仕事に」的なフレーズがよしとされる現代において、ほとんどの人は好きなことを仕事にしておらず、そういった人々は賃金を得る代わりに心をすりへらしている。

    本作は自分に「会社辞めてぇ!」願望がどれくらいあるのかを測るリトマス試験紙的な側面があるのかなと思った。
    会社辞めたい願望が強い人には本作は深く刺さり、逆にそうでない人にはちょっと説教くさいというか、道徳の教科書のような胡散臭さを抱いてしまうかも。
    かくいう自分は後者で、小説自体はとてもよかったのだけどいまいちノリきれなかった。けっこう読み手の精神状態に依存する作品なのかもしれない。
    というわけで可もなく不可もなくということで☆3つ。





  • 仕事しんどいな〜って時期に読んだ本。
    社内で色々問題を起こした(と言っても常識的に見て本人たちにあまり非があるとは思えないけど)人たちが集まった部署で、希望を捨てずに頑張って、最後はあっと驚く展開で、周りのパワハラ常習犯たちも何かちょっと変わるっていう、おとぎ話みたいな話だと思った。
    まぁおとぎ話ほどハッピーエンドでもないけど。
    マンガの『ダメおやじ』を思い出した。後半で、主人公が会長助けた縁で社長になるって展開が何かラストと被った。
    しかし会社がパワハラすぎるやん、と、思ったけど、私の会社もあまり変わらないし、やっぱりブラック企業はなくならないのかな。

  • 想像してたよりファンタジーな、やさしい世界の話だった。

  • 岐阜聖徳学園大学図書館OPACへ→
    http://carin.shotoku.ac.jp/scripts/mgwms32.dll?MGWLPN=CARIN&wlapp=CARIN&WEBOPAC=LINK&ID=BB00650779

    人材派遣会社で働く初芽は、営業部での成績がふるわず上司から叱責される日々。ついに、会社中の使えない社員が集められたという噂のAI推進部へ異動になった。パワハラ、セクハラの横行する理不尽に耐えるのは、生産性の低い無能な社員だから? 「逃げたらいい」と「逃げ場なんてない」の狭間で揺れ動く初芽だが――。輝かない人々に当たる心温まるスポットライトは、これまでと同じ世界を新しい見え方へと変えてくれる。ビジネスの世界に精通した著者が従来と真逆の価値観で描く、決してかっこよくないヒーローたちの物語。
    (出版社HPより)

  • 申し訳ないけどあまり楽しめなかった。
    登場人物たちの心理描写もいまいちで、感情移入が全くできなかった。。。

    段落で急に場面転換して時間の繋がりが不明瞭になることも多い。

    あと、誤字があった。

  • 「福田初芽(23)の反逆」
    生産性に欠けたうえ。
    正しいことをしても認めてもらえず、むしろ反感を買うことなど多々ある中で怖気付かず行動したのは凄いことだろう。

    「山川拓真(27)の乱心」
    廃棄する食材を使い。
    上司からの指示に従わずに勝手なことをした挙句、店舗に迷惑をかけたのならば当人が全ての責任を負うべきだろう。

    「三浦駒子(45)の憤怒」
    消してしまった映像。
    記録が残っているからには答えを出さなければいけなかったのだろうが、犯人を知ったうえで決めつけるのは違うだろ。

    「土屋エリ(35)の咆吼」
    接待の後に送り届け。
    合意の上でもないのに手を出そうとされたら、誰だって恐怖で悲鳴をあげるだろうし大人しくしてるなんて無理だろう。

    「水田速雄(54)の奮闘」
    定員オーバーだから。
    何も知らないまま突然任されても戦力になれないだろうが、忙しいのなら教えつつ出来ることを増やせばいいだろうに。

    「大森元気(38)の憂鬱」
    良かれと思ったこと。
    事実だったとしても曖昧なままにしたいことなど山ほどある中で、数字として一番触れてはいけない部分だったのだろ。

    「ヒーロー達の逆襲」
    不正解雇にならない。
    こんな場所に送られてきた人間だからこそ本質が見えてくるのだろうが、解体ギリギリになるまで見つからないのだな。

  • 読みやすく励まされる内容ではあった。人物描写も良かったのだが、会社、上司、派遣先と全て極悪に描いており、善の主人公との対比を狙って面白くしようとしてるんだろうけど、そこにわざとらしさ、あり得なさが感じられ、途中から読む気が無くなった。設定が残念でした。

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著者プロフィール

和田裕美(わだ・ひろみ)
作家、京都出身。
外資系教育会社での勤務経験から『世界No.2営業ウーマンの「売れる営業」に変わる本』を上梓しデビュー。著書の累計は230万部を超え、女性ビジネス書作家の先駆けと呼ばれている。『ファンに愛され、売れ続ける秘訣』『人に好かれる話し方』『人生を好転させる「新・陽転思考」』小説『タカラモノ』、そしてロングセラーとなる『和田裕美の営業手帳』など著作多数。華々しい経歴の陰にあった家庭環境や自身の極度な引っ込み思案を背景に書いた絵本『ぼくはちいさくてしろい』は、道徳科教科書『いきるちから』に掲載されている。NHK Eテレ「芸人先生」レギュラー出演、FM FUJI「WADA CAFÉ」パーソナリティーなどメディアでも活躍。
2023年、自身の小説『タカラモノ』を舞台劇化した。

「2023年 『2024 W's Diary 和田裕美の営業手帳2024(サックスブルー)』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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