刑事の矜持-日本推理作家協会賞受賞作家 傑作短編集(7) (双葉文庫)

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  • Amazon.co.jp ・本 (344ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784575659016

作品紹介・あらすじ

組織人としての苦悩を抱えながらも、ひとたび事件が起これば、矜持を胸に執念深く犯人を追い詰めていく。そんな名刑事たちの物語を、たっぷりお楽しみあれ。歴史ある日本推理作家協会賞を受賞し、ミステリー界が誇る作家六名が生み出した名刑事たちの活躍を収録した珠玉作短編集シリーズ第七弾。

感想・レビュー・書評

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  • 6人の推理小説家が、短編を書いている。

    昔の終戦直後の話もあり、昭和の時代を感じさせるものも多い。
    先日74年目の広島原爆記念日であった。
    もう、戦争後、こんなにも、時代を経ているのに、未だ、韓国の主張が、噛み合わない。
    そんな事を考えながら、その当時の小説を読んでみた。
    角田喜久雄氏は、読んだ事が無かったので、、、、

    やはり、関西人なので、黒川博行氏のような、関西の地名が、沢山出て来ると、そうそう・・・あの辺は、、、なんて思い出しながら読めたあ、少し短編で、物足りなさも・・・

    しかし
    6人6様、推理の仕方が、面白かった。

  • 大沢在昌、黒川博行、佐野洋、島田一男、土屋隆夫、角田喜久雄『刑事の矜持 日本推理作家協会賞受賞作家 傑作短編集(7)』双葉文庫。

    日本推理作家協会賞受賞作家による珠玉作短編集シリーズ第7弾。

    大沢在昌『亡霊』、黒川博行『帰り道は遠かった』、佐野洋『有力者の夢』、島田一男『信号は赤だ』、土屋隆夫『絆』、角田喜久雄『霊魂の足』の6編を収録。

    新旧という意味では大沢在昌と黒川博行が新で、佐野洋、島田一男、土屋隆夫、角田喜久雄が旧である。昔なら、佐野洋、土屋隆夫などは当たり前に読んでいたのだが、今読むとさすがに古めかしいものを感じてしまう。しかし、江戸川乱歩や横溝正史は今読んでも古めかしさは感じられず、すんなり読めてしまうのは不思議。

    大沢在昌『亡霊』。新宿鮫シリーズの短編。短いながら、捻りの効いた締まった作品。

    黒川博行『帰り道は遠かった』。黒マメコンビが活躍する大阪府警捜査一課シリーズの短編。事件よりも漫才のような掛け合いの方に目が行ってしまう。

    佐野洋『有力者の夢』。半分解ったような、解らないようなスッキリしない結末。

    島田一男『信号は赤だ』。島田一男の短編となるとさすがに時代を感じる。

    土屋隆夫『絆』。島田一男と同様、土屋隆夫の短編にも古めかしいものを感じる。独特の大仰な表現も当時なら普通だと思いながら、読んでいただろう。

    角田喜久雄『霊魂の足』。明かに江戸川乱歩を意識しているような短編。

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著者プロフィール

1956年愛知県名古屋市生まれ。慶応義塾大学中退。1979年に小説推理新人賞を「感傷の街角」で受賞しデビュー。1986年「深夜曲馬団」で日本冒険小説協会大賞最優秀短編賞、1991年『新宿鮫』で吉川英治文学新人賞と日本推理作家協会賞長編部門受賞。1994年には『無間人形 新宿鮫IV』直木賞を受賞した。2001年『心では重すぎる』で日本冒険小説協会大賞、2002年『闇先案内人』で日本冒険小説協会大賞を連続受賞。2004年『パンドラ・アイランド』で柴田錬三郎賞受賞。2010年には日本ミステリー文学大賞受賞。2014年『海と月の迷路』で吉川英治文学賞を受賞、2022年には紫綬褒章を受章した。


「2023年 『悪魔には悪魔を』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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