- Amazon.co.jp ・本 (384ページ)
- / ISBN・EAN: 9784591108406
感想・レビュー・書評
-
谷根千の界隈は、わたしもすごく好きな町。アンティークの着物やさんを営みながら毎日をつつましく暮らす主人公の栞さんは、生き方がとても丁寧。春一郎さんは、ちょっと大人し過ぎて、わたしは魅力的に思えなかったけど、人をどうしようもなく好きになる気持ちには共感した。でもやっぱり不倫はよくない…。
詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
春一郎さんに惹かれていく心。
消化しきれない過去。
大切な人々。
柔らかく、細やかな描写が作り上げる、繊細な世界。
ちょっとレトロな雰囲気が、谷中という場所にぴったりでした。
目的や季節に合わせて、着物を選んで、日々暮らす。
素敵だなとちょっと憧れる。
ただあくまで物語として素敵なのであって、現実の道ならぬ恋は厳しい。
http://koroppy.cocolog-nifty.com/blog/2011/06/post-6565.html -
谷中にアンティーク着物の店を出している若い女性・栞。
雨の日は休みにするという商売で食べては行ける。
近所のユニークな老婦人・まどかさんなど、個性的な面々が出入りする、楽しげな生活ぶりで、心地良く読めます。
過去は甘くはないのですが~それぐらいはないと?
両親は母の不倫が原因で離婚。母は次女の花子とその時生まれた異父妹・楽子と3人で暮らしている。
長女の栞は父の方に行き、父が自力で建てたログハウスで数年を暮らした。
妹の花子は、着物を着て外人観光客とデートする仕事をしていて、着物を借りに来る。
恋人の雪道とは、妹の花子との件を許せずに別れてしまったのだが、彼が結婚した後も年賀状は心待ちにしていた。
顔なじみの老人・イッセイが入院、見舞いに行くと、退院後にデートする約束をする。最初で最後のデートになるが、半日一緒に過ごすデートはおいしい物づくしでゴージャス。この店は実在?どこにあるのと聞きたくなります。
イッセイが若い頃好きだった女性と、栞は少し似ているらしい。その女性は大空襲の日に近くの川で亡くなっていた…。
習い始めた茶道のための着物を買いに来た春一郎と出会い、心惹かれ合う。
妻子有りなので、互いに自制しながらも…
淡い思慕と静かな幸福が、やがて盆や正月休みには会えない辛さに変わっていくが…それでも、こんな恋ならしてみたい?!
食べ物が~~!作るものも出先で食べるものも、どれもこれも美味しそう。
祭りの風物、下町の情緒がたっぷり。
季節に合わせて次々に選ぶ着物も楽しげ。
花火の音を聞きながら、二人で鰻を食べたりね。
前に来たときよりも綺麗になった店で鶏鍋を食べたりね…うっとり♪ -
とても心を揺さぶられたので最高得点で。
人を好きになる過程が、丁寧に染み渡るように描かれていて、グッと惹き込まれました。家族の有り様から、日陰の恋?へのハードルの低さもそうかもねと思えます。
裏切りへの憎しみ、執着などどす黒い感情を持たない主人公なのは、いいような綺麗事すぎるような。
残念なラスト、やっぱり男ってダメだね、で終わります。 -
不倫のお話なのに、
何故か、純愛のような。
主人公の女性の身のこなしや、丁寧な生活の情景がとても素敵でした。
俗に言えば批判される関係なのに、
応援したくなるような、うまくいけばいいなぁなんて思ってしまいました。
小川糸さんのとても人気のあるライオンのおやつは、
あまり心に響かなかったのですが、
こちらの本はもう一度読みたいなと思わせる本でした。 -
茶道をやる男は、(キリン系限定で)
和女子にモテるらしいぞ。、
と茶道部仲間に紹介したい。
小川糸さんの言葉にシビれる。
・足の裏まで赤くなる (照れがすごすぎます)とか、
・食事を一緒にすることで二人の身体の細胞が少しだけ
同じものにおきかわる、とか。(ムヒョー!)
-
作者とジャケットで手に取ったら苦手な恋愛モノだった。着物が着てみたくなるし、美味しいご飯が食べたくなるが、やはり恋愛モノの部分は楽しめない。
-
言葉が綺麗
1月〜12月と順々に進んでいく
純愛っぽけど実は不倫の話
でもそれを感じさせない綺麗(?)な恋愛
最後は2人でカメをする
ほっこりなお話だった
おせち料理や和食のお惣菜
出てくる料理の描写がどれも美味しそう!!!
食べたくなった!!!!!!
着物について細かく書いてあるのも凄く好き
サラッと1日で読めた -
この物語、好きです。雰囲気とか。この物語を読んで歳時記のこととか興味を持つようになりました。わたしもこのような生活をしたいなぁと思いました。
-
がっかり