- Amazon.co.jp ・本 (158ページ)
- / ISBN・EAN: 9784591137352
作品紹介・あらすじ
正義とは何か。絶対的な正義なんてないし、正義はある日逆転する。
正義のためには悪人がいなくちゃいけないし、悪人の中にも正義がある。
正義を生きるのは大変だけれども、その中で僕たちが目指すべき正義とは――。
私たちの絶対的なヒーロー「アンパンマン」の作者が作中に込めた正義への熱い思い!
感想・レビュー・書評
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女子栄養大学図書館OPAC▼https://opac.eiyo.ac.jp/detail?bbid=2000068481
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肝心な正義について語る場面が最初と最後の少しだけだったので残念です。
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口語で書かれているので読みやすい。アンパンマンは食べられることで顔を失くしてヒーローから無になる、というようなことを言っていて、氏の正義に関しての考え方が表れているなと思った。
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世の中には、善も悪も、強さも弱さも、面白みも悲しみも、永遠も一瞬も、白も黒も、全てが必要であり、何かを消し去るのが正義なのではない。目の前で困ってる人に手を差し伸べることこそが大事なんだ。これが、この本を読んで最も強く感じた事です。
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「正義とは何か。絶対的な正義なんてないし、正義はある日逆転する。
正義のためには悪人がいなくちゃいけないし、悪人の中にも正義がある。
正義を生きるのは大変だけれども、その中で僕たちが目指すべき正義とは――。
私たちの絶対的なヒーロー「アンパンマン」の作者が作中に込めた正義への熱い思い!」 -
アンパンマンの作者であるやなせたかし先生が、「正義について」語る本。
アンパンマンができたのはやなせ先生が50代の時とは知らなかった。スーパーマンやウルトラマンは目の前で飢えてる子がいても食べ物をあげるわけではないからアンパンマンは自分を犠牲にして子供達を助ける、というのは、正義の名の下に行われる暴力的な破壊行為を戦争という形で経験したやなせ先生ならではの思いなんだろうな。
こんなに色々なことをされていたとは知らなかった。手のひらを太陽にの作詞もやなせ先生だったとは。
善も悪もいきすぎるといいことはない、正義は絶対的なものではなく、日本の敗戦時のように1日でひっくり返ることもある。
子供がアンパンマンにハマりだしたタイミングで読めて良かった。 -
「正義はある日突然逆転する。
逆転しない正義は献身と愛です。」
「自分なりの戦い方で戦えばいい」
悪を全くなくすよりも、一人一人の良心的選択が増えていけば、いい
その人にとっての「正義」が「善」だと決めつけて
誰かを傷つけていないか…
大きな大成を成すよなことではない
目の前にいる、飢えに苦しむ子供に、パンを差し出せるようなことが
正義であり、愛だ -
めちゃくちゃいい本。
みんなに読んで欲しい。本当に。 -
やなせたかしが、手塚治虫と机を並べて絵を描いていた、という話は意外だったし感動した。
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アンパンマンの生みの親ということしか知らなかったけれども、幼少期の苦労、多種多様な仕事の経験、見知らぬ人から仕事を任される事も多く、運が強かった(?)ことなど、やなせたかしさんについて知れる本でした。
様々な体験の中で培われた絵本・マンガに対する仕事観は参考になる部分が多かったし、アンパンマンに込めたメッセージ「正義とは何か。傷つくことなしに正義は行えない」(P.99)が印象に残った。 -
私は昔からアンパンマンのマーチの歌詞がとても好きです。
どうして好きなのか、この本を読んでわかった気がします。正義と悪は紙一重。
そして
人生なんて夢だけど、夢の中にも夢はある -
#わたしが正義について語るなら
#やなせたかし
#ポプラ新書
#読了
確かに遅咲きなやなせさん。人生どこで流れが変わるかはわからない。戦争を経験した書き手は本当に貴重。
とにかく続けること。そしてそれ以外に何か一つ強みを持つこと。正義とは痛みを伴うこと。
たくさん学びがありました。 -
アンパンマンを中心としたやなせたさしさんの考える正義について書かれている。
やなせさんが戦争体験者だということは知っていたから本当のアンパンマンを私は裏のテーマがあるはずだと読む。
所謂アンパンマンはすごくポップで私はあまり好きではない。
やなせさんは正義について語りながらも絵本作家という自信の職についても書かれている。その職の中で一番ではない。やればやるほど他者との実力差が見えてくる。しかし続けていると上手くもなると。
でも続けるだけではダメで何か別の武器をもたないといけないとも。それは詞であったり、美術品であったり、エッセイであったりしたと。
現在のウクライナ侵攻に思い、積ん読から手にした。ズバババと秒速で読むこのが出来た。 -
ボロボロのマントをまとって、恥ずかしそうに自分の顔をさしだすアンパンマン。
アンパンマンは、普遍の正義の象徴。
やなせさんの経歴は詳しく知りませんでしたので、大変興味深かったです。
無名の漫画家だが、どういうわけか不思議な仕事が舞い込んでくる。それも、もちろん才能ですね。
そして、アンパンマンマーチは改めて、切なくて素敵な歌詞だと思いました。
前向きになる力をくれる本です。 -
【貸出状況・配架場所はこちらから確認できます】
https://lib-opac.bunri-u.ac.jp/opac/volume/769326 -
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2022/11/22
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2022/11/29
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元々、アンパンマンのテーマソングの深い意味は知っていたのだけど、この本を読んで、さらにやなせ先生の謙虚さや、劣等感から来る公平性というか、世の中をフラットに見てる視点を感じたような気がする。
とりわけ才能があるわけでない、と言い続けるやなせ先生の、凡人の中でも突出したいと思って食らいついて、努力と鍛錬から練り上げた「万人に伝わる表現方法とやなせ哲学」のようなものが、アンパンマンをはじめとする先生の作品に込められてて、
でも、その哲学を押し付けるのではなく、あくまで、楽しい&身近に感じられるモノとして、世の中に残すことをしている先生の軸を感じた1冊でした。 -
やなせたかしさんの書いたお話、小学六年生の国語の教科書に「サボテンの花」がある。短い物語の中に、生き方や在り方を考えさせられるすばらしい作品だと思う。
子育てをして通ってきたアンパンマンの世界は、自分が子どもの時に見たアンパンマンと違う見え方があった。
今回、この「わたしが正義について語るなら」を読んで、やなせさんの生き方や考え方がアンパンマンという作品に投影されていたことを、改めて深く感じた。平和を愛し、戦争はよくないと強く考えていながら、声高にそれを叫ぶのではなく、エンターテイメントの中で、人を喜ばせる道を貫き通したやなせさんの生き方が素敵だし、やなせさんに教わった「愛と勇気」を自分ももち続けていきたいと思う。
(昔、そこまで言って委員会という番組の中で、山口もえさんが、アンパンマンの素晴らしさを語っていた。その当時も、なんとなくそうだなぁと共感したが、今ではまったくその通りだと思っている。)
※メモ
15 ほんとうの正義というものは、けっしてかっこうのいいものではないし、そしてそのためにかならず自分も深く傷つくものです。
19 戦争をしている国同士は両方正義だ、悪い奴をやっつけると正義が勝ったのだと言って戦っているけれど、子どもたちのことは見てやらない。
21 正義はある日突然逆転する。逆転しない正義は献身と愛です。
29 完全に善の人はいない。→ロールパンナ
37 フランケンシュタイン プロメテウス
42 勉強でも一番にはなれないし、どうしようもない。→マンガにある程度役立つ
73 宮城まり子の仕事を手伝っているうちに、エンターテイメントのショービジネスの基本は、まず目の前の客をなんとしてでも喜ばせることだと悟りました。
90 良い通俗生
110 面白いにちょっと悲しい部分
120 必要悪
122 愛と勇気だけが友達さ→自分一人で戦う覚悟
124 悪口を言う相手を助ける 愛
125 愛には、いさましさも含まれていて、勇気には、やさしさが含まれている。
136 好きなもの以外の武器を持て
145 学校で管理を厳しくすると生徒は嫌になる、うんとゆるやかにしちゃうと今度はいい方向に行くかというと行かない。
148 人生の楽しみの中で最大最高のものは、やはり人を喜ばせることでしょう。