”文学少女”と飢え渇く幽霊 (ファミ通文庫)

著者 :
  • エンターブレイン
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感想 : 234
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  • Amazon.co.jp ・本 (318ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784757729155

感想・レビュー・書評

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  • 重かったけど面白かった。作品の持つ力に引きずり回される悦び。
    基本はコメディ風味なのでしょうが、かなり重いものを扱っており、それで本当にいいのかと問い質したくなる。
    問いを投げかけたことにより、胸の中で重く響くものがある。その響きこそが、この作品の魅力なのかもしれない。
    しかしそれは余りにつらい。

  • 文学少女二冊目。

    作者が難産だったと書かれている通り、難産感がはんぱねぇ作品。どこら辺が難産なのか?と訊かれれば困るかもしれないが、ストーリーがぐちゃぐちゃしている部分とかは、苦しんだんだろうな。とか感じられる(名作はいくら複雑でもすんなりと筋が理解できる場合が多い)。

    頭の中でぐるぐると回してみても、つまらなかった。とは言えないんだけど、さりとて面白かったとも言えず。

    次巻をどうしても読みたくなる。とは言えないんだけど。

  • 今回はエミリー・ブロンテの嵐が丘の話でした。この本を読むため先に嵐が丘を読んでおいて良かったです。前作(人間失格)同様、嵐が丘のオチにプラスしてオリジナルのオチがあり楽しめます。そしてこの話がさらに切ない。

  • 今回はE・ブロンテ作の「嵐が丘」が下地のお話。
    再読ではあるものの、おぼろげにしかストーリーを覚えていなかった。
    さて、読んでみると...今回は、遠子さんが中盤ほとんど出番がなかったですね。
    それでも、相変わらず本の事となると周りが見えなくなったり、落ち込んでいる心葉に先輩らしさを見せたりと、キャラが立っていたな、という印象。
    また、本筋たるストーリーでは、蛍ちゃんのキチガ...複雑な人物描写を表現しつつも、いろいろと謎を匂わせるやり方はやっぱこの作者さんの得意技なのかな、と。
    EDは切ないですね。

  • ”文学少女”シリーズ第2弾です。
    今回の題材は「嵐が丘」(エミリー・ブロンテ)です。
    「嵐が丘」は学生の頃に課題で読みました。
    読んだ事は覚えてますが、内容はさっぱり・・・
    なので、この本の中でざっくりと紹介されるあらすじをものすごく新鮮に思いながら読んでました(笑)
    「へ~、そんな話だったんだ!」って感じです・・・・
    読み返したいなと例によって思いましたが、きっと思うだけ・・・

    第1弾を読んだ時に、結構重い話だなぁって思ったのですが、今回はそれ以上に重かった気がします。
    まさに「愛憎劇」。
    読んでる間は、それこそ嵐に翻弄されるように激しい感情のオン
    パレードにただただ流されるのみ。。。読み終わると嵐が去った後のような余韻が残りました。

  • 今回の主題は「嵐が丘」
    まさに嵐が丘のあらすじをなぞるような展開
    けど、なぜ再現したようなストーリーなのかということが気にかかってた
    このままだと名作を利用しただけの話になってしまうなぁ、と

    でも最後まで読めばそれも解決した
    元ネタ先に読んでおいてよかったと思える

  • 今回はエミリー=ブロンテの「嵐が丘」。
    数字で書かれた手紙、拒食症。私にとっては、たまらない作品だった。

  • 『文学少女』シリーズ、第二弾です。

    前作に増して心を鷲掴みにするシーンが沢山収録されています。遠子風にいうと、苦みと甘さが上手く交わり、舌の上で仲良く踊るコーヒーミルクの味がするお話でした。

    いつか『嵐が丘』の原書を探して読もうと思います。

  • とっても面白かったです。
    まさか『嵐が丘』が出てくるとは・・・。
    幽霊もいなかったし。
    遠子先輩も面白いから、また続編も借りてみよう。

  • 嵐のように激しく切ない話でした。 愛が憎しみに変わってしまった彼の気持ちも、憎しみながらも愛してしまった彼女の気持ちも想像するしかないけど、胸が二つに裂けそうなくらい痛みました。 彼女には、別な形で幸せになって欲しかった。

著者プロフィール

合唱王国福島出身。春の夕暮れに生まれる。幼いころから読むこと、書くこと、眠ることが大好きで、作家を目指す。作品に「文学少女」シリーズ、「むすぶと本。」シリーズ、『ドレスな僕がやんごとなき方々の家庭教師様な件』(いずれもファミ通文庫)などがある。

「2021年 『世々と海くんの図書館デート(5) 春めくきつねは、つりばしにゆられて、あのこに会いにゆきます。』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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