コーヒーが冷めないうちに

著者 : 川口俊和

• サンマーク出版 (2015年12月4日発売)

感想・レビュー・書評

[駆け出し読書家おゆみの助さんの感想 · 2023年1月15日]

有村架純さん主演で映画化されたことで
作品の存在は知っていたが、
今になってやっと読書
(心温まりそうな作品を読みたくて)

もちろん数ちゃんは頭の中で有村架純さんで想像

タイムスリップ物はたくさんあるけれど、
"喫茶店の決まった席で、
コーヒーが冷めないうちの短時間だけ"
等を始めとした設定が面白い。

所々会話のテンポが少しもどかしく感じる点はあったが、
堅くない、砕けた文章なので読書初心者には読みやすい。

また、展開はややベタな部分もあり
先が予想できてしまう部分もあったが
それでも楽しく読め進められ、感動させられた。
過去に戻っても現実は変わらないけれど
心が変わり、その先の未来が変わる。

ただ、やはり予想出来てしまった分
涙を流すという感じではなかったかな。
うるっとは来たけれど。

登場人物たちのキャラクターは個性があり
読み進めるうちに愛着が湧いた点や、
まだ明かされてない謎もあるため
シリーズ全て読み進めたい。

今度映画も鑑賞しよう。

[くるとんさんの感想 · 2022年10月24日]

何回読んでも泣いてまう。特に夫婦の話がやばい。
感情移入しすぎてカフェでぽろぽろ泣いてまった！
自分が過去に戻れたらおじいちゃんに会いたいなあ
続編も買ったから全部読むぞー！
帰ったらコーヒーもう一杯飲もっと

[844さんの感想 · 2022年10月22日]

なんか最後の方は心が揺さぶられ涙腺が…過去へ戻りたい気持ちもあるが、この喫茶店のルールでは､自分は戻っても意味無さそうです。

[たまこさんの感想 · 2022年10月2日]

地下にある一件の喫茶店の一つの席は過去や未来に行くことができると話題になったことがあり、その店には常連客がいつも集う。
「コーヒーが冷めないうちに」会いたい人に会いに行く、心温まる4つのストーリー。

軽く読める温かい作品。
良くも悪くも予定通り。
流、計、数のキャラクター設定が少しわかりづらかった。

[長野しおりさんの感想 · 2022年9月12日]

映画がとても胸に染みたので本を買ってみたものの、
映画の方がずっと良かったという稀な作品。

脚本や演出によってもだいぶ印象が変わるのでしょうね･･･。

[ピックさんの感想 · 2022年8月27日]

ちょっとだけ「不運な関係」をまつわる短編集。

けれども、でてきた夫婦や親子には「羨ましいくらいの愛」があって、想いのあたたかさに涙しました。彼らは不運かもしれないけど、不幸だと思いません。辛すぎるけど、負けないくらい幸せだと思います。

[ベンちゃん1103さんの感想 · 2022年5月16日]

過去の出来事は変えられないけど、未来はいくらでも変えていくことが出来る。過去を振り返る事で見えてくる事も多くあると思えました。
自分だったら過去に戻って何をしたいかなぁと思いました。

[のんすけさんの感想 · 2022年5月2日]

とある街の、とある喫茶店の
とある座席には不思議な都市伝説があった
その席に座ると、その席に座っている間だけ
望んだ通りの時間に移動ができるという

ただし、過去に戻ってどんな努力をしても、現実は変わらない

ある人の恋人はひとりで渡米するし、またある人の夫の病気は治らない。また別のある人の妹が生き返ることもない。
それでも、彼女は過去に戻ることで彼の本当の気持ちを知り、ある夫婦は関係を取り戻し、ある姉は妹の夢を叶えた。現実は変わらないのに、だ。
変わったのは、その人の心。心が変われば行動も変化する。行動が変化すれば、その先の未来も変わっていく。

まだ訪れていない未来は、自分の心ひとつで何にだってなれるのだ。


さて。続編があるのは知っているが、読むか読まないかが悩みどころだ。同じような話の繰り返しなら飽きてしまいそうだしなぁ…。

[denkorollinさんの感想 · 2022年3月26日]

注がれたコーヒーが冷めるまでの間、過去や未来に行くことができる不思議な喫茶店。
一話完結ではあるものの、登場人物などつながりがあるため、シリーズものとして順番に読むことをお薦めする。
本書はその第一作。
基本的には、その喫茶店に訪れた客が後悔していた過去や、心配な未来へ行くことで、事実は変えられないがその記憶が残ることで、心の持ち方を変えて前向きになれるという内容である。
これは認知行動療法でいうところの「事実と思考・感情の分離」に近いものがあると思われた。よく用いられるのは、半分まで水の入ったコップの例。コップの半分まで水が入っているという「事実」は変わらないが、これを「水が半分しかない」と感じるか、「まだ半分も水がある」と感じるかは、その人の感情や思考によって変わってくるというもの。
本書で扱っている内容も、過去や未来の事実は変えられないが、それを捉えている人の感情や思考を変えることで前向きな気持ちに変えてくれる、それを可能にする場所が喫茶店「フニクリフニクラ」である。
主人公の時田数を中心に、従兄の時田流、常連客の過去も紐解かれながら物語は進みます。

[なーやさんの感想 · 2022年3月15日]

とても感動するストーリーでした！
最初はなぜか分からなかったことが最後になってようやく意味がわかるようになるのはとても感動することでした。

著者プロフィール

大阪府茨木市出身。１９７１年生まれ。小説家・脚本家・演出家。舞台『コーヒーが冷めないうちに』第１０回杉並演劇祭大賞受賞。同作小説は、本屋大賞２０１７にノミネートされ、２０１８年に映画化。川口プロヂュース代表として、舞台、ＹｏｕＴｕｂｅで活躍中。４７都道府県で舞台『コーヒーが冷めないうちに』を上演するのが目下の夢。趣味は筋トレ、サウナ、シーシャ。モットーは「自分らしく生きる」。

「2023年 『やさしさを忘れぬうちに』 で使われていた紹介文から引用しています。」