裏閻魔2 (ゴールデン・エレファント賞シリーズ)

著者 :
制作 : エイ出版社編集部 
  • エイ出版社
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  • Amazon.co.jp ・本 (329ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784777921416

感想・レビュー・書評

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  • シリーズ2作目ですが、引き続きおもしろかったです。ここに描かれてる空気が好きなのかなあ。

  • 裏閻魔2作目。終戦直後からの10年間を描く。

    奈津が閻魔の元を去り、庇護役であり親友でもある信正とも死に別れる日が刻々と近づいている。そんな中、善哉という少年に懐かれる閻魔。そして閻魔と鬼月以外の宝生崩れの彫り師も現れる。

    善哉の処遇で揺れ動く閻魔だが、その甘さが逆に善哉を追い詰める結果に。ヘタレな閻魔もだが、自ら深みに堕ちていく善哉にも苛々されっぱなし。だけど二人とも愛おしい存在なのだ。結局似た者同士なのかな。奈津の代わりにヒロイン役となった恵子も含め、周りの人間は二人を放っておけない。いじらしいったらない。

    次作が最終巻となるようですが、奈津との再会は実現するのか。鬼月ともどう決着するのか楽しみ。3部作が終わっても、閻魔のキャラはどんどん使って欲しいなぁ。

  • 前作から「閻魔と奈津はどうなる?」「夜叉と閻魔の決着は?」の部分を紐解いていくのを期待し、購入しましたが、まさかの三部作ということがあとがきで判明。正直無理やり繋げている感が否めなかったです。

    その関係もあって、前作の方が展開や、キャラクターなどに魅力があり引き込まれ面白かった印象です。

  • 1作目でとても気に入った作品の続編が読めてうれしい。
    深読みせずにダーッと読んだ。
    なぜか少年漫画を連想させるテンポの良さと男の純情!
    ワンピースのようにずっと続いてくれてもよい(*^^*)

    主人公の閻魔が好きだ。
    思い悩んでくよくよして、いつまでも青臭くて、もがくように生きている。
    不老不死、死なず老いずがどんなに苦しくて孤独なのか…?
    小説ならではの世界を堪能できる。

  • 第2弾だけあって最初ほどのインパクトはありませんけど、それでもなかなか楽しめました。ただ、主人公の情けなさもよりパワーアップしており、イライラが募るのも事実。一応三部作を予定しているという事だそうです。

  • 『裏閻魔』待望の続編です。閻魔と奈津はどうなるの?夜叉と閻魔、決着はつくの?・・・前作から引き続いて気になることがいっぱいですが、『裏閻魔2』の一番の見どころは、新しい登場人物たちではないでしょうか。切ない人間模様に心が揺さぶられます。戦後10年間を生き抜く人々が、魅力的に、時に妖しく、活き活きと描かれています。

  • 本来、終わったはずのストーリーを、評判が良いからということで無理やり続編を書くということはない話ではないが、前作が激動の時代を貫く不死者と生者との純愛を描く純愛ラブストーリーであり、なおかつ因縁を取り持つ敵役たるもう一人の不死者との起承転結を全て描ききった後の続編なので、花火の残り火の様に儚く、物語も進行しない。さらに3部作にするらしいので、本当に話が進まない。いくらなんでも純愛もので引っ張り過ぎでしょう。会わないと誓った女に女々しく縋りつこうとする青二才の不死者に、今更。どういった結論を用意するつもりなのかというとで、話を引っ張るが、それだけでは話が続かないので、新たな登場人物を用意するも中途半端に終わる。それにしても商業的に成功したものを出版もしくは編集者側の都合で無理やり書かせるのは如何なものかと思う。素直に終わるべきものは終わらせるのが編集側の良心のだろう。こういった展開を見ていると某少年漫画誌の人気漫画の末路を見るようで、悲しくなる。終わるべき時を決めるのは、やはり創造者たるものがおこなうべきだろう。

  • 広島で奈津を探すも叶わず、失意のまま東京へ戻ってきた閻魔。その頃、東京では奇妙な自殺騒ぎが続いていた。一方、不老不死の『鬼込め』を求める者たちは信正に代わり牟田家を継いだ惠子にまで魔の手を伸ばす。死期を悟った信正から、奈津の居所を託された夜叉。自殺者たちの右手に『鬼込め』があることに気づいた閻魔と夜叉は、梅倖にかつて破門された男の弟子を探しはじめる。戦後復興期の日本で閻魔と夜叉が再び出会う(「BOOK」データベースより)

    続編出るんじゃないかと思っていたらやっぱ出た。
    どうやら三部作、になるらしいですね。
    まだまだいろんなエピソードが書けそうな設定だったし、キャラクターもそれぞれみんな魅力的だったのでこれはうれしいところ。
    今回も、はぐれ宝生の存在をもとにあれこれ悩み苦しむ羽目になる閻魔の姿が拝めます(ドSですがなにか)。
    ただ善哉に中途半端に関わる閻魔はイラッときますねー。
    夜叉じゃなくても罪つくりなヤツだと思っちゃうよ、うんうん。
    惠子に対しても中途半端だなー、完璧彼女に甘えてるじゃなーい。
    いつまでたってもヘタレな不死者だなー、もう。

    と、ぶつくさ言いながら楽しく読みました。

    次回、この話をどうまとめてくるか、お手並み拝見。
    夜叉がお気に入りなんで、できれば彼が満足して消滅していけるラストになってるといいなぁ。

  • 1巻と同じ安定感があり安心した。

    ただ主要人物の一部と時代が変わる。

    エンマは、哀しい未来を起こる前から予想して、回避しようとして酷い結末にに踏み出してしまう人。1巻と似た間違いを繰り返す。この巻でエンマに気づいて欲しいな。

    夜叉がこの巻では毒気が抜けていた。エンマが思春期の子どもみたいだから夜叉が変わってくれなきゃ駄目なのか・・(-_-)

    信正の養女を見て、一生懸命生きるのは面白そうだと思った。
    最近、私はだらけていたので、彼女の様にギラギラ生きていきたい。氏(うじ)に関わらず懸命になれば開けるものもあるだろうし、本気の自分を好きになれそうだから。 【私が抱いてあげたのよ】は格好良すぎた。彼女にとって彼は1番大事な人の一人だから気をわせたくないし、女として触れあった瞬間を後悔してほしくなかったのだと思う。

    3巻でたら買う。彼女はロブが行っていたオレンジ農園にでもいるんじゃないかと勝手に予想している。

  • 主人公が百歳なっても青二才。
    物語は奈津探しが縦糸になっていて、同時平行の事件等他の人たちの関わりが横糸となっている。
    三部作ということは次の舞台は日本を離れ外国かな。伏線はあるし。
    主人公ら不死のものが子どもを持たない分、遺児とのつながりが多い気がする。

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著者プロフィール

秋田県生まれ。『裏閻魔』で第1回ゴールデン・エレファント賞を受賞し、デビュー。他の著作に『陰陽師と無慈悲なあやかし』『なぞとき紙芝居』「夜見師」シリーズなど。秋田県在住。

「2022年 『異邦の使者 南天の神々』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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