自分の薬をつくる

著者 :
  • 晶文社
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  • Amazon.co.jp ・本 (289ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784794971845

感想・レビュー・書評

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  • ご飯を食べたらうんちをしないとっていう本。

    現代の特に都市部に住む人は、圧倒的にインプットが多くてアウトプットが足りないと何か別の本でも書いてあった記憶がある。

    養老孟司さんも「昔の人の『文武両道』というのは、何も勉強をして武道もしようという事じゃなく、インプットとアウトプット、脳と身体のバランスを考えようという事だと思う。」と言われてた事を思い出した。

    坂口恭平さんの場合も、文章を書く絵を描くギターを弾く編み物をする等手を動かすだけじゃなく、それらが出来ない場合は、想いを声に出すというアウトプットだけでも相当楽になると言われてるのが印象的だった。



    『死にたいって時はおそらく創造的になっている時で、詩が生まれる時』

    『自分に深刻になるな、作品に真剣になれ デイヴィッド・ホックニー』

    『人生は解決すべき問題ではなく、味わうべき神秘なのだ キルケゴール』

  • 薬=「毎日」飲む=風呂や歯磨きや睡眠=日課
    なるほど。そして、自分のしおりを作ってその通りに動く。希死念慮に苦しむ人々に「いのっちの電話」と言って、自らの携帯電話090-3106-4666を公開してるというのに驚き。
    今回は、ワークショップ形式でいろんな人の悩みをみんなが聞いていくと言うものだが、坂口さんの回答が、とにかくよどみなくてポンポン出てきて面白い。元は、「そんな簡単にできるわけないじゃん」と思っていても、「(力を抜いて考えれば)できるかも〜」と思えるから面白い。

  • コロナ直前のライブ&トークショーで、いのっちの電話対応をしている坂口さんを少し見かけて、びっくりしました。
    改めて対応をみて(読んで) 面白いなと思いました。
    いのっちの電話にかけてくる人は、命が危ないんですが、いろんなものを生み出す前でもあるのかも。

  • 便秘はイカン!

  • 学生のとき、「なんとなく死にたい」みたいな気持ちが湧き上がる時があった。その気持ちがどうして起こるのか、よく分かった気がする。
    自分はまだ気持ち的に追い詰められてないぜ、という人ほど、ちょっと読んでみて欲しい本。
    時々感覚的に書かれるのでハテナな部分もあるけど、考え方が面白い。

  • インプットとかアウトプットだとか、まるでビジネス本。しかし、ビジネス感のないあくまで人間の感覚。それが息苦しくなくとても良い。アウトプットしていないのは便秘。便秘だから苦しいの。なるほど。一生懸命になりすぎないのが坂口さんだからなのか。これは人生の発見本です。ビジネス本より役に立つよ。

  • ふむ

  • 『人生は解決すべき問題ではなく、味わうべき神秘なのだ』

    とにかくアウトプットの薦めである。入れた分は消化して外に出さないとねという話。そして、自分の内側になる声は、誰もが抱えているのに誰もが自分だけと思い、口にだしていないこと。そういう声に言葉を持たせてること、それが自分だけの薬になる。→薬を飲むことで新しい習慣が生まれる。
    アウトプットはう●こ。なすがままでいい。よいう●こもあれは調子悪いう●この日もある。とにかく出すことが大事。

    『自分に深刻になるな作品に真剣になれ』
    物語は自分の外の物語としてかく。もうひとつの現実をかく。目に見えるものをそのもまま書いてみる。それが「別の現実」となる。
    作る上では自己否定が大事。「こうじゃない、こうじゃない」の積み重ねで次の作品を作る。

    「そんなことを考えてるなんて馬鹿なんじゃないの?ってことを考えられていることを喜んだ方がいい。哲学者や芸術家が考えているようなことを考えているようなことで悩めることが幸せ。」あー素敵だな~
    作ることを続けたら違う風景になる。それはつまり悩みがつきないことでもあるけどペダルをこげば違う悩みにぶつかるとわかると、悩みが風景に変わってくる。
    『多彩に多様に中途半端に充実させましょう』
    いいな、こういう考え方いい。
    哲学者のヘーゲル『自由とは意識がみずからの裡(うら・うち)につくりだす現実のことだ』

    貯金が10万円切ったら、生活保護申請しよう→はい、心に留めておこう。

    私はこの本を読んで意外と、しんどくなったり、ずしんときたのだけど、それは共感だったり、自分は違うのかも、全く違う理由でも同じような感情になるのかも、身体が重くなるのかも…みたいな。すっきりどころかもやりもやりのもやもやになってしまって、結構疲れたのですが、このいのっちの電話は坂口さんにとっては必要なもので、坂口さんにとっての薬の一つなんだろうなと思った。私の薬ではなく、坂口さん用の薬なのだと思った。

  • めちゃくちゃ面白くて一気読み。この本は私の薬。坂口さんは、人の相談を分解して糸口を見つけるのが薬なのかなぁ?それはもう鮮やかで。
    ーーー
    心が疲れて、
    「好奇心がない」
    「興味がない」
    「関心がない」
    ときに必要なのは、
    ・(インプットを)休んで、出すこと(アウトプット)
    ・つくること
    「自分の薬をつくる」=自分の日課をつくり、毎日実行する
    ーーー
    ・人と比べてしまう→ネットから離れる
    ・死にたくなる→したいこと(音楽作る)する。できたらデジタルより楽器、歌
    ・過食→料理絵日記つける
    ーーー
    わたしの薬はこれ!
    ・飽きる
    →☆実行しない企画書をつくる 
     ・実現しなくてOK
     ・誰かがお金を出してくれたら実現する
     ・ちゃんと文字にする
     ・どうしたら実現するか徹底的に考え抜く
    ・どっちにも行けないジレンマ
    →☆研究する
     ・研究することは、選択から離れていく
     ・矛盾は神秘
    ーーー
    人生は、解決すべき問題ではなく、味わうべき神秘 by キルケゴール
    ーーー
    アウトプットは、うんこ
     ・ただ出るがままに出す
     ・パッと思いついた欲しいものを作る
     ・いきなりつくる
     ・真似したりして、さっと形にする

  • 2020年34冊目。

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著者プロフィール

1978年、熊本県生まれ。料理家、作家、建築家、音楽家、画家。2001年、
早稲田大学理工学部建築学科卒業。2004年、路上生活者の住居を収めた写真
集『0円ハウス』を刊行。2008年、それを元にした『TOKYO 0円ハウス 0円生
活』で文筆家デビュー。2014年『徘徊タクシー』で三島由紀夫賞候補、『幻
年時代』で第35回熊日出版文化賞、2016年『家族の哲学』で第57回熊日文学
賞を受賞。著書に『cook』『自分の薬をつくる』『お金の学校』『ゼロから
始める都市型狩猟採集生活』『現実宿り』『よみぐすり』など。

「2022年 『中学生のためのテストの段取り講座』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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