絶海の孤島 増補改訂版 (驚愕の日本が、そこにある)

  • イカロス出版
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感想 : 5
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  • Amazon.co.jp ・本 (233ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784802201186

感想・レビュー・書評

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  • カベルナリア吉田さん、私はここまで赤裸々に旅先で起きた余り嬉しくない出来事を本に書いてしまう方を他に知りません。
    でも、正直そここそがある意味この方の文章の魅力であり醍醐味です。
    この本を購入させて頂いた切っ掛けはそもそも南大東島と北大東島のどちらにも上陸して、双方の魅力を存分に書いて下さっている紀行本がこれぐらいしか見当たらなかったからなのですが、大当たりの本でした。
    南と北ではそんなに良くない事も起こらず、大東島の方は素敵な方ばかりである事がこちらの本でも証明して頂けました。

  • 三浦しをん「好きになってしまいました」つながり。最初は、青ヶ島、トカラ列島と南北大東島、小笠原あたりが読みたかっただけなのに、結局全部読んでしまう。仕事で旅に、って傍からはうらやましく思えるけど、理不尽に拒絶されたり、怒られたり、八つ当たりされたり、もめごとにまきこまれたり、からまれたり、それでも「孤島」ゆえに逃げ場がなかったり、といった側面もあり、いいとこばかりでもないなあ、と。もちろん、あたたかい島民にもてなされ、親切にされ、おいしいものたべて、美しい景色を見てというシーンもあったけれど。◆酒田市の沖、能登半島の沖、四国と九州のあいだなど、自分の知らない友人島はいくつもあるのだな、と改めて認識。◆そして住む側の切実さ。「年をとったらこの島に住むのは難しい。ここで病気になったら死んでしまう」「いつまでこの島で暮らせるのかなあ」。◆臥蛇島の帰島のイベントに立ち会えたのは貴重。◆ママディ・ケイタ来島をきっかけにジャンベ・スクールができた硫黄島◆絶海の孤島故に学費に下宿代、医療費が高額となりのしかかってくるため、ダブルワーク、トリプルワークせざるを得ず、那覇見たく昼間からぶらぶらしてパチンコするやつなんかここに住めない、そんな事も知らずになにが県内所得ナンバーワンだ、という南大東島の人の憤り◆といったあたりが印象に残る。

  • 著者は今回の取材だけでなく各地の孤島に何度も行っているので、最初に訪れた時の観光客みたいな視点が少なくて良かった。
    観光案内をされてもねぇ。そういうのが好きな人もいるのだろうが、自分の好みではない。

    最後の「孤島の旅を終えて」は是非読んでもらいたいと思う。
    著者の気持ちが示されているし、納得できる内容だと思う。
    https://seisenudoku.seesaa.net/article/472425956.html

  • 孤島という場所を通じ、人の関係を考えさせてくれる。
    島民と観光客、訪れる外国人、離島していた島民。
    小さい島でも地域があること、対外問題・・・いろいろと。
    でも、小さくても関わることは大事。
    ちょっと会話をかわすだけでも関係は生まれ、
    親しみも生じる。
    そして、島の日常は観光客とは違うことも。
    出掛ける前に読んでおくと良いですね。
    いわゆるガイドブックには載っていない、
    素の島がわかります。

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著者プロフィール

1965年北海道生まれ、早稲田大学卒。読売新聞社ほかを経て2002年からフリー。沖縄と島を中心に全国を周り、紀行文を執筆している。近著は『ビジホの朝メシを語れるほど食べてみた』(ユサブル)、『ニッポンのムカつく旅』(彩流社)、『何度行っても 変わらない沖縄』(林檎プロモーション)、『狙われた島』(アルファベータブックス)、『突撃! 島酒場』『肉の旅』『絶海の孤島』(共にイカロス出版)。ほか『沖縄の島へ全部行ってみたサー』(朝日文庫)、『沖縄・奄美の小さな島々』(中公新書ラクレ)、『沖縄戦546日を歩く』(彩流社)など沖縄、島関連の著書多数。早稲田大学社会人講座「実踏体感!沖縄学」「ニュースの街を歩く」ほか随時開講、ラジオアプリ「勢太郎の海賊ラジオ」でも番組「カベルナリア吉田のたまには船旅で」を随時配信。趣味はレスリング、バイオリン、料理。175cm×75kg、乙女座O型。

「2022年 『新日本エロい街紀行』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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