- Amazon.co.jp ・本 (384ページ)
- / ISBN・EAN: 9784802510806
作品紹介・あらすじ
ついに登場! 東洋哲学篇
西洋哲学をベースに発達してきた人工知能。
しかし、エンジニアを中心に「考える存在」という
アプローチで研究開発が進んだ結果、
ある種の行き詰まりを迎えています。
どこまでいっても「自我を持つ」ことができないのです。
そこで本書ではさらに視野を広げ、東洋哲学の考え方を組み込み、
「存在(実態)としての人工知能」の可能性を考えようとする、
これが「東洋篇」の出発点となります。
案内するのはご存知、
ゲームAI 開発の第一人者 三宅陽一郎さんです。
感想・レビュー・書評
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p9 〜少なくとも現在の人口知能には問題を作る力がありません。#人工知能はそれ自身で困らないから?
p10 〜その人工知能に〜この世界に〜執着するように〜作り変えていくことです。
#「存在」として確立させること?それによって、妬んだり、奪ったり、殺したりするようになることを容認すべき?人工知能に「有限」を設定することに等しい?筆者が目指すのは、知能ではなく、知性がふさわしいのでは?
p27 〜意識だけでは世界をとらえきれないのです。むしろ、世界のすべてを知っているのは無意識となります。詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
人工知能についてではなく、あくまで人工知能のための"哲学"について書かれている。
人工知能について調べるにあたり、哲学の分野を知りたい方にはおすすめの書籍。 -
あ
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「哲学塾」が西洋哲学中心だったことから,今回はインド以東で発達した哲学・思想を骨にして,人工知能の発展を考える内容.全体として,汎用人工知能を考えるにあたっての思想としては,西洋のものよりも親和性が高いように思え,内容としても前巻より分かりやすかった.ただ,これを実際にコンピュータに使おうと考えると,人工知能そのものだけでなく,ソフトウェア,ひいてはハードウェアも含めた開発の進め方・やり方全体に対して,全く異なるアプローチが必要なのではないか,と推察されるが,それはそれで非常に考え甲斐のある問題だと思う.
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伊藤 亜紗(美学者・東京工業大准教授)の2018年の3冊。
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【2018年度「教職員から本学学生に推薦する図書」による紹介】
技術部 川村 悟史さんの推薦図書です。
<推薦理由>
同一著者による『人工知能のための哲学塾』の続編。東洋哲学的視点から考えると「人間らしい人工知能を作るためには人工知能に煩悩を与えなければならない」という目から鱗の説明が書かれています。文理両科目は補完し合って一体であるという好例だと思います。
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http://mcatalog.lib.muroran-it.ac.jp/webopac/TW00361339 -
ゲームAIに「強いAI」を実装するにはどうすればよいか、哲学の知見から考察する内容で本書は特に東洋哲学からのアプローチについて書かれています。本書の前に刊行された西洋哲学篇と対比して東洋哲学の特徴を浮き彫りにしています。西洋と東洋で考え方が真逆なのがとても興味深い。読み物として大変面白かったです。
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東洋編は、よかったねえ。縁起とか、東洋的な時間とか。最後の方はどちらかというと思いが強くなりすぎちゃってわかりにくい上に東洋だからいいのかもしれないけど「大事なことだから二度言います」方式になっちゃうけど、それも含めてかなり面白いです。そして、最後の方の補足説明も非常にわかりやすくて、体験ってのと分節化ってのが、結局なんなんだ?ってのが上っ面でわかるような気分がします。まあこれ、禅的にはだめなんだろうけどね!