10までかぞえられるこやぎ (日本傑作絵本シリーズ)

  • 福音館書店
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本棚登録 : 339
感想 : 43
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  • Amazon.co.jp ・本 (32ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784834010534

感想・レビュー・書評

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  • 大好きな林明子さんが描くかわいらしい仔山羊に惹かれて手に取りました『10までかぞえられるこやぎ』。

    遠くに美しい山々を望む原っぱで、無邪気に数をかぞえまくる仔山羊のお話……と云えばまあそうなんですけど、読んでみて衝撃を受けたのは、登場する他の家畜動物たちが仔山羊に「かぞえられた」事に大激怒するところ。

    納得というか、理屈じゃなく「わかるー!!!」ってなってしまいました。

    例えば、相手の名前を知る(呼ぶ)ことで相手を支配する、みたいなお話があるじゃないですか。『西遊記』の瓢箪とか、デスノートとか。名前、つまり言葉が魂の本質に直結する、所謂「言霊」思想だと思うんですけど、「数をかぞえる」行為にもそれに通ずるものがある気がするんですね。
    数える事で物事を把握する、掌握するイメージっていうんですかね。これも一種の「呪」なのかなあって(こんなこと自分で考え付けるはずがないので、恐らく以前何かで読んだんだと思います。『陰陽師』とかかなあ?)。

    だから、初めの仔牛には「きみもかぞえてあげようか」「じゃ、かぞえるよ」と断りを入れるものの、それ以降は怒り狂った牛や馬に追いかけられながらも決して数えるのをやめない仔山羊に「うわっ!」ってなったし、追う側が感じている数えられたことへの不安や焦りや怒りに対して、妙に共感してしまったのでした。

    乗り込んだ舟が転覆するかもしれない、という大ピンチから脱することができたのも、仔山羊が数をかぞえたから(かぞえただけ)。

    やっぱり「数をかぞえる」ことには何かあるな……と、改めて思った次第です。

  • 本書は、子どもに数を数えることを覚えさせるという教育的意図を超えて、数える、という行為の本質に触れていて驚いた。

  • 絵もかわいくてリズム感が良い絵本。数の理解の入り口にも。

  • 2冊有り

  • 孫が10まで数えることができるようになったらきっと読んであげようと思っていた絵本。ついに夢を叶えることができた。好きになってくれるといいな。

  • 3歳5ヶ月の息子に読み聞かせ。
    なぜみんな怒り出すのかはよくわかりませんでしたが、数を数えることが学びになる一作。

  • 2019 2-2
    7分

  • プリョイセンの短編に林明子が絵を描いた絵本。
    昔話風の積み重ねのおはなし。
    林明子はかわいい絵のイメージで、この作品でもかわいいのだが、怒って追いかけてくる動物たちの表情と、どこかユーモラスな感じが楽しい。
    豚小屋をぶち破る豚が遠景で描かれているのが個人的なツボ。
    ノルウェーの画家が絵を描いた『10までかずをかぞえたこやぎ』という作品も翻訳されている(https://www.worldlibrary.co.jp/library/1433)。

  • 4歳9か月

    〈親〉
    絵が好き ◯
    内容が好き ◯
    今回は早すぎた。いつかまたよんであげたい

    〈子〉
    初回からくいつく ◯
    何度も読む


    ちょっと長くて読み聞かせにはしんどい。
    『ハイジ』の世界を連想させるような素敵な絵本。
    数字の勉強するには、内容が盛りだくさんかもw

  • 子供たちは小さいうちから、数えることが大好きです。
    大好きなうちには、一緒に数える本を読むのがいいとおもいます。
    数えるだけのシーンは大人は楽しくないかもしれないけれど、順番に前より増えている、ということ自体を子供たちは楽しんでいます。
    そこを楽しんでいる子供たちを理解すると、楽しく読めると思います。

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著者プロフィール

アルフ・プリョイセン

「1991年 『10までかぞえられるこやぎ』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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