MAMA (電撃文庫 こ 10-2)

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  • メディアワークス
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  • Amazon.co.jp ・本 (281ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784840241595

感想・レビュー・書評

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  •  とても面白かった。綺麗な文章で、読みやすかった。一気に読んだ。擬似家族や人外、歪んだ愛など、好みの要素が凝縮されていて、個人的にとても楽しめた。愛って素晴らしいと思った。

  • 紅玉いづきの人喰い魔物のお話2作目。

    主人公トトと人喰い魔物ホーイチの話には少し突飛な部分もありましたが、すごくせつなくて優しい話。
    物語や童話のようなお話です。

  • すごく切なくて胸がきゅんきゅんした

    トトとホーイチの絆に苦しくなりました
    自分は相手しか一番に思えないけど
    相手は自分以外を選べるってすごくかなしい
    読んだ当初はなんでトトはホーイチを選ばないの!って
    勝手に憤りを感じてたけど、結局はそうなるよね…
    だって人間だもの

  • 「母になる」ということは、とても難しいことだと、僕は思うんですよ。
     今やってる仕事で、僕は数多くの「母」と接しています。当たり前ですが。
     本当に、いろんな人が居ます。
     そして、本当にいろんな子供がいます。

     驚くほど、肩の力が抜けている人もいますし。
     一生懸命すぎて、回りが見えなくなってしまっている人も居ます。

     そういうのを見るたびに。
    「子育てとは簡単にはいかないものなのだなぁ」と思います。

     まぁ、そんな話はどうでもいいとして。

     今回の話は。
    「魔物を子供のように愛そうとした孤独な少女の話」ってことになるのでしょうか?

     まぁ、分析臭いことをいうのは、物語を「読む」ってことに対して、何の意味もないと思うので、しませんが(苦笑)

     僕は僕のために、この物語を読んだ感想を覚書程度に残しておこうと思っているので、感想だけ書きます。
     本当は、学生の時も、もうずっとずっと前から、「読書感想文」なんてものは大嫌いだったんですが(本当は最初は好きだったけど、途中から何を書いたらいいのか見失いはじめた記憶がある)。
     僕は僕の心の揺れが大好きなので(或る意味のナルシスト)、書きます。


    「母」が何なのか、僕は時々、僕も考えます。
     トトは、「愛する」ために「母になる」という手段をとりました。
    「母の愛は絶対」
     もう、そんな神話は崩れつつあるのだけれど(酷)、それでも、それにすがりたい人はいっぱいいるんだろうなー。

     最後のあれは「母」と「女」の戦いだったのかもしれない……と、ぼんやり思いました。
     でも、「母」になるには本当は、一度「女」にならないといけないんですよね。
     なんとなく、今、突然そう思った。

     最近、ちょっぴり紅玉先生の書く何となく、素直に伝わってこない愛情表現がわかるようになりました。
     あぁ、きゅんとする……。

     基本的に、僕は駆け引きめいたことが苦手……というよりも、めんどくさいのでやりたくない、ので、肌でそういうのが感じれるようになったのは嬉しい。
     なんだか、うまくまとまらないけど。

     切実な愛情は、酷く痛いんだろうな……と、思ったのです。

     まとまりのない文章。

  • ミミズク、毒吐きと似たようなファンタジーでした。
    ホーイチがかわいい!!ティーラン、トト、オリエッタたち紅玉さんが書く女性は強くてかっこいいです。

  • ボクはいつも。きっとキミのそばにいるから

  • 同じファンタジー。同じ「人喰い物語」。
    どうしてこんなにも空気を変えてこられるのか! と驚嘆の念を感じるばかりです。ミミズクと夜の王、毒吐姫と星の石。どこか暗闇を感じさせるところは共通しているのだけれど、まとっている雰囲気がまるで違う。もちろんこれも好きです!
    人の心に触れてくる。――というか、人が目をそむけていたり、置きっぱなしにしておいたものを、そっと差し出してくるのが紅玉さんの作品なのかなと思いました。
    人喰いの魔物のママとなった落ちこぼれの少女トト、互いに互いが全てだった二人の関係は、望む望まぬにかかわらず、トトの周囲の人々によってほころびを見せていきます。
    互いの存在を賭けたホーイチとゼクンの勝負、どちらもトトを想うがゆえのその勝負の前に、ホーイチとトトが交わす会話に泣きました。

    ――イエスと言って。いいよと答えて。
    そうしたら、ボクの心をひとつ、持っていっても、構わないから――

    感想を書いていると胸が詰まります。喉の奥が苦しくなります。
    そんな物語に、ありがとうございましたを言いたくなるのです。

  • いろいろな愛の物語。
    どこか悲しいのに優しい気持ちになれる、まさにおとぎ話。
    綺麗な文章も好きです。

  • 一人で完結していない世界の美しさ。
    恋人でも友達でも家族でもない、もしくはその全てである関係に引き付けられます。

  • 紅玉さんで初読みしたのはこの物語だったり。
    これは泣いた。泣けた。
    哀しみと淋しさがいつまでも胸に残るお話。

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著者プロフィール

1984年、石川県金沢市出身。金沢大学文学部卒業。『ミミズクと夜の王』で第13回電撃小説大賞・大賞を受賞し、デビュー。その後も、逆境を跳ね返し、我がものとしていく少女たちを描き、強固な支持を得ている。

「2022年 『雪蟷螂 完全版』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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