- Amazon.co.jp ・本 (64ページ)
- / ISBN・EAN: 9784845631377
感想・レビュー・書評
-
ホノジロトヲジさんのイラストが可愛らしく、優しいタッチで素敵です。
瓶詰地獄は本札で初めて読んだので、自分の思っていた“地獄”とは違い驚きました。兄弟2人の無人島での生活が綴られていましたが、聖書が出てきたり優しくて可愛らしく、それでもって美しくどこかしら妖艶な雰囲気も感じられるイラストがあるので作者が夢野久作だということを忘れる時がありました。
瓶が3つとも島に漂着したのは嬉しいことですが…。
2人の兄妹は迎えにきてもらうことなく身投げしてしまったのでしょう…。詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
夢野久作さんがすき!
ホノジロトヲジさんのイラストも好き!
な、私にとってこんなにも嬉しい本はないです。
ありがとうございます…!!
*
挿絵は20枚ほど収録されていて、全て描き下ろしです。
見開きページの迫力、美しさは息を呑むほど…。
各ページによって文字や紙の色に違いがあって、ページをめくるたびにドキドキしました。
描かれる無人島の兄妹は西洋のお人形風で華奢な美男美女。
耽美で繊細な線や色合いから、彼らの住まう無人島が現世から切り離された小さな楽園。という世界観も、鮮烈に伝わってきます。どちらかと言うと、あまり夢野久作作品からは想像もつかないような雰囲気なので読む人によっては違和感を感じるだろうけど、好きか嫌いか。そこだけは好みの問題でもあるのかなぁ…と思いました。
イラストレーターさんが約90年も昔の作品を新たな装いで、現代に再び蘇らせてくれた…!この本を通して、夢野久作作品に興味を持つ人がもっと増えてくれればいいなぁ。
他のシリーズの作品も気になってきたので、
また手に取ってみようと思います。 -
図書館で見かけて、イラストと題名に惹かれて手に取りました。
話自体知りませんでした。
手紙調なこともあり、とても読みやすい文体でした。そしてなんといってもイラストが繊細でキラキラとしていて、素晴らしかったです。
話の内容自体は兄妹の生々しい葛藤や懺悔が記されているのですが、イラストが入ることにより、どこか遠い夢物語のような気分になりました。現実から隔離されたような、不思議な気分になりました。
高校生か大学生の頃に、舞姫を授業でやりました。
国語の先生が「外国を舞台にしていて、わざと古い文体で書いているこの小説を、当時の人は遠い夢物語のように感じた。だから美しい悲恋の傑作だと言われた」というようなことを仰っていました。
私はそのとき実感が湧きませんでしたが、この本を読んで「こういうことか!」と腑に落ちました。
主人公たちにしたらとても辛い話だけれども、読んだ側はどこか別の世界の話だと思ってしまう。
とても繊細で美しい、手元に置きたくなる本でした。
好きになりました。
元の小説の方も買って読みたいです。 -
『瓶詰地獄』は好きな物語なので絵と文章を何度も読み返して楽しみました。
無垢な兄と妹の成長に伴う心と肉の葛藤、宗教への罪悪感が青色がベースの絵で丁寧に描かれています。
文章だけだと生々しさを私は感じるのですが絵が加わることでそれが穏やかになる気がしました。
濃い青色の中に兄の絶望が湛えられているように感じます。 -
文豪の名作×人気イラストレーター『乙女の本棚』
夢野久作「瓶詰地獄」×ホノジロトオジ
この美しい、楽しい島はもうスッカリ地獄です。
浜辺に流れ着いた3通の手紙。そこには、遭難した兄妹の無人島での生活が綴られていた。 -
TEA-OPACへのリンクはこちら↓
https://opac.tenri-u.ac.jp/opac/opac_details/?bibid=BB00609625 -
綺麗な本。この頃が最も倫理的であったのかもしれない。