- Amazon.co.jp ・本 (64ページ)
- / ISBN・EAN: 9784845631377
感想・レビュー・書評
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『瓶詰地獄』
夢野久作、ホノジロトヲジさんコラボ作品です。
この本は「読むと精神に異常をきたす」といわれている[ドグラ・マグラ]の著者の…作品。
短編小説です。
ホノジロトヲジさんのイラストは、とても素敵でしたので、恐る恐る…読んでみました。
この本の構成は物語の全てが手紙文になっています。
「 ✕✕島、村役場から海洋研究所への手紙」
「第一の瓶の内容」
「第二の瓶の内容」
「第三の瓶の内容」
海難事故に遭った幼い兄妹の二人が、(楽園とも地獄とも、いえる)無人島に漂着して過ごす間に
三通のボトルメッセージを流した、
その内容で展開されていくストーリー。
珍しい構成でもあるし、一度読んだだけではよくわからず、読み直しました。
瓶を流した時系列の順番は違うようなのは、わかり
どの順番かと考えて、それでもどこかしら変な部分があり、気にしだすと止まらなくなります。
様々な憶測ができて推理小説のように考察を楽しめる小説です。
地獄…というタイトルもついていて、気持ちの良い内容ではないものの、構成の妙というのか不思議な面白さがあります。
夢野久作ワールド…ほんの少し、
その世界観を知る事ができました。 -
最近ブク友さんたちの間で話題になっている『乙女の本棚シリーズ』
色々気になる本がある中で私が選んだ一冊は『瓶詰地獄』
この漢字四文字の並びからして、もう期待しかありません。
浜辺に流れ着いた瓶詰。その中には無人島に取り残された兄妹からの手紙が。
このあらすじを読んで、私の脳内はすっかり『人魚とビスケット』になっていました。これ、絶対好きなヤツじゃーん、と。
しかし、ページを捲るとすぐに地獄の意味が分かります。分かった上でページを捲り続けなければいけません。
昭和三年に発表されたこの作品。文体や言葉使いなどが丁寧で上品な分、地獄の感じが増しますね。
そして、なんといってもこのイラストが苦しさをより伝えてきます。
このシリーズ、やり方が上手いですね。読書初心者にも不朽の名作に手を出したことのない人にも入り口になりやすい、イラストを眺めているだけでも溜め息、そしてなんといってもシリーズを揃えたくなります。オタクゴコロをそそりますよね。乙女の本棚ならぬ、オタクの本棚になりそう。
これは、ハマってしまいますね。-
チーニャさん、なおなおさん、こんにちは♪
私も乙女の仲間入りさせてもらいましたー(*'▽'*)
ホントにこのシリーズは素晴らしいですね!
お...チーニャさん、なおなおさん、こんにちは♪
私も乙女の仲間入りさせてもらいましたー(*'▽'*)
ホントにこのシリーズは素晴らしいですね!
お手軽に教養も身に付いちゃった感も味わえて、いいことだらけだと思います。
不朽の名作って挑戦してみても、私の場合、たいてい途中で諦めてしまうのですが、このボリュームだったら最後まで頑張れますw
2023/07/31 -
こっとんさん、こんばんは!
こっとんさんもこのシリーズ読んでくれたなんて
なんか、すごく嬉しいです\(^o^)/
しかも、この「瓶...こっとんさん、こんばんは!
こっとんさんもこのシリーズ読んでくれたなんて
なんか、すごく嬉しいです\(^o^)/
しかも、この「瓶詰地獄」私も読んで
この世界観にどっぷりハマってしまいましたよ♪
難しいだろうなぁ~って思って遠ざけていた
名作もこのシリーズなら読めちゃうんです!
イラストもとっても素敵なんですもんね。
よかったら、他の作品も手にしてみてくださいね(*^-^*)2023/07/31 -
かなさん、おはようございます♪
私もこの世界観にどっぷりハマりました!
こうやって、敷居が高そうな作品にも間口を広げてくれるのはありがたいで...かなさん、おはようございます♪
私もこの世界観にどっぷりハマりました!
こうやって、敷居が高そうな作品にも間口を広げてくれるのはありがたいですよね。
タイトルは聞いたことあるけど読んだことない、はたまたタイトルすら聞いたことなかったあの作品やこの作品、このシリーズで挑戦してみようかな、と思ってます。
素晴らしいシリーズを紹介してくださり感謝です♪2023/08/01
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夢野久作命日、遺作は「ドグラ・マグラ」
1928年『猟奇』
海洋研究所に漂着した手紙の入った3本のビール瓶
それは、孤島に漂流した兄妹からの手紙
一方通行の書簡体系式。
時間を遡って手紙が読まれる。
タイトル「瓶詰地獄」のセンスの良さ。
悲劇的状況の中で二人という幸福。
心身の成長と共に変化する関係。
なぜ地獄なのか、美しい兄妹の孤島での生活を読んで欲しい。
ホノジロトヲジさんの乙女系的キャラクターに救われるが、イメージ的には、もっと人間的かな。
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2024/03/12
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陰摩羅鬼と邪魅かな。
最新の鵺もあるよ。
あと榎木津が主人公の外伝「百器徒然袋」の雨と風はいかんのかな?陰摩羅鬼と邪魅かな。
最新の鵺もあるよ。
あと榎木津が主人公の外伝「百器徒然袋」の雨と風はいかんのかな?2024/03/12 -
2024/03/12
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チーニャさん、こんにちは。
ありがとうございます。この世界観、イラストとともに好きです。
難しそうな文学もイラストがあれば読めそう!…なんて...チーニャさん、こんにちは。
ありがとうございます。この世界観、イラストとともに好きです。
難しそうな文学もイラストがあれば読めそう!…なんて言ってしまったのですが、挫折したものもあるのですわ…^^;
あるカリスマレビュアーも乙女シリーズを読み始めました!今日はそれも嬉しくて(^^)
オジサンにも手にとってもらいたいものですよねぇ〜。(`-ω・)▄︻┻┳═一~①Q2023/07/28 -
2023/07/28
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なおなおさん♪
挫折…私もあります!!
なおなおさんは読んでる山月記。図書館でちらっと捲って無理だと感じて、そっと棚にお戻してしまいました(...なおなおさん♪
挫折…私もあります!!
なおなおさんは読んでる山月記。図書館でちらっと捲って無理だと感じて、そっと棚にお戻してしまいました(笑)なおなおさん凄いわと尊敬の眼差しでおります!!
(✪▽✪)
カリスマレビュアーのオトメーロン氏いらっしゃいましたね〜このシリーズに。ദി ᷇ᵕ ᷆ )♡
ありがとうございました♪
…ライフルの先端……(笑)2023/07/28
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乙女の本棚6冊目はいよいよ夢野久作でございますよ!
何がいよいよなんでしょうね
良くないなー
良くないよほんと
夢野久作なんてね
分かんなくて普通ですからね
どうとでも取れるんですから
どうとでも取れるように書いてるんですから
どうとでも取っていいんですよ
それをこうなんかもうナイスアシストされてるわけです
良くないわー
夢野久作なんてね
むしろ分かっちゃダメなんですから
なんだかよく分からなかったけどなんか不思議な気持ちになったなーくらいで十分なんです
★3くらいがちょうどいいんですよ
だいたい夢野久作ってどんな作家?って質問に答えようとしたら今の時代コンプライアンスに引っかかる言葉しかないですからね
ピー音しか聞こえないですから
なのでちゃんと理解できてる人なんてもうほんと犯罪者予備軍ですから
夢野久作大ファンです!なんて言ってる人は即刻拘束すべき危険思想の持ち主ですからね
よく分からなかったなーくらいがちょうどいいんです
※本レビューには、現在の観点から見ると差別用語と取られかねない表現が含まれていますが、原文の歴史性を考慮してそのままとしました。-
2023/09/05
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2023/09/05
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2023/09/05
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私の好きな書簡形式でした。
ただ、最後まで読んでも、?という感じで、ネットの考察を読んで、ほ〜!という感じです。
奥が深く、あれはこういうことかな?といろいろ想像できるのが面白いです。 -
乙女の本棚シリーズから、夢野久作さんとホノジロトヲジさんのコラボ作品「瓶詰地獄」です。「この表紙いいね~!今まで借りた中で一番いい!」と、ボカロ好きなうちの息子が言いました。現役乙女世代にも、いい感じに見えるんですね!でも息子は読まないと思うけど(^-^;
浜辺に流れついた、ビール瓶3本…その中には手紙が詰められていた…。この手紙はある無人島から流れついたもので、その手紙には無人島で暮らす兄と妹の生活が綴られていた…。漂着当初は不自由もなかったが、年月の経過によりお互いに成長したことでふたりの心に変化が生じたことで苦しみ、やがては死をも覚悟するようになる…。
ふたりはどうなったんだろう…3通の手紙から読み取れることしかわからない、言ってしまえば想像するほかないんだけれど、切ない胸の想いと葛藤が痛いほど伝わってくる作品でした。3通の手紙は、書かれた順ではないところも想像力を高められる要因になっています。そしてホノジロトヲジさんのイラストが、読みながら見るとますますキレイで…私的にはこの作品、すごく好きです! -
タイトルに惹かれて借りた乙女シリーーーズ。
瓶だけに。
なんとなく「魍魎の匣」みたいにぎっしり何かが瓶に詰まってるグロい展開を期待したんですが、あにはからんや耽美でした。
そうきたか。
そうなるの?
なんでやねん???
って感じ。-
2024/04/07
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2024/04/07
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お。ゆっきーさんもいけるくちですな(笑)
真っ黒い干物みたいのが入っているだけですよ。
それでも
私は、何だか酷く――
男が羨ましくなっ...お。ゆっきーさんもいけるくちですな(笑)
真っ黒い干物みたいのが入っているだけですよ。
それでも
私は、何だか酷く――
男が羨ましくなってしまった。2024/04/07
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とある島に流れ着いたた三本のビール瓶には、それぞれに手紙が入れられていた。
その手紙には、離れ島に漂流してしまった兄妹による、助けを待ちながら暮らす島での何年間にもわたる生活の様子と、懊悩が書かれていた——
〈ああ。何という恐ろしい責め苦でしょう。この美しい、楽しい島はもうスッカリ地獄です。〉
鼻血がでそうなほど耽美な話だった。十一歳の私と、七歳になったばかりの妹のアヤ子。
二人きりで漂流した先は、それでも食糧が豊かにあり、清らかな風と美しい花に彩られ、小鳥のさえずりを聴きながらのんびりと過ごせる島だった。
まるで楽園にいるかのような暮らしをしていたはずだったが、アヤ子が成長していくにしたがい、やがて二人の様子がおかしくなってくる。誰も止められない、美しくも悩ましい狂わんばかりの変容。
禁忌だとわかりながらどうすることもできない感情や衝動と、それを抑えんとする祈りの神々しさ、それらのすべてが残酷だった。
瓶に封じ込めて海に投げることしかできない兄の想い。第一の瓶、第二の瓶、第三の瓶のあんばいが見事だった。
ホノジロトヲジさんのイラストが繊細で儚げで、とにかくぴったり。夢野久作は読みたくてたまらないわりに食指が伸びないので、少女の本棚シリーズでこれからもたくさん刊行してくれることに期待! -
学生時代ドグラマグラで挫折したので、大丈夫かな?と思いつつ。短いお話なので、サラッと読めました。
夢野久作は、合う・合わないがあるのかな、と思ってますが、特に感銘を受けなかったので「合わない」のかな。
でも、瓶詰めの手紙も島の情景も、綺麗な表現でした。ハマる人はハマっちゃうんでしょうね。
今ならドグラマグラも読めるかな?と、チャレンジしたい気持ちになりました。 -
浜辺に流れ着いた3通の手紙には遭難して無人島で暮らす兄妹の生活が綴られていて…。
青空文庫で一度読んだことがあるのだけど、美麗なイラストがつくとより雰囲気が出ていいなあ。すごく耽美。 -
漂流の末に孤島で暮らす兄妹の苦悩を描写した、夢野久作による幻想の物語。空き瓶に詰めた救難を請う手紙が三回に分けて海に流され、××島の砂浜に漂着したことが冒頭で明かされます。仲の良い兄妹は、常夏の島で水も食料も事欠かない生活を続けていましたが、救援の兆しがないまま二人の間に芽生えた恋情と肉欲の葛藤に苦しみ始めるのでした・・・。 極楽から地獄の島へと変わりゆく様を、華麗なイラスト(ホノジロトウジ)によって耽美的で哀しい物語に装飾されています。
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既読でしたが、最初の海洋研究所への手紙でこの3本の瓶が密閉されたまま同時に島から研究所へ送られたと思い出しはっとしました。瓶の手紙はあの時点ではどれも関係者には読まれていなかったのですね。再読でも構成の妙に感嘆します。ホノジロトヲジさんのイラストは本当に幻想的で、初読の自分が思い描いたものとはかけ離れていますがこれはこれで素敵だと思います。1ページ1ページ、とても新鮮な気持ちでめくりました。夢野久作という名前だけでハードルが高いと思われていた方がこれを入り口にするのもいいのかもしれません。
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小説で読むと難しいと頭が拒否して避けて通った作家を絵本で読むとすんなりと受け入れてくれる。きれいな絵なので暗い作品も緩和され気になっていたけど避けていた本がまだあるので楽しみ。
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浪漫は確かにあって、それ以上に狂った地獄があるなぁという絶妙な印象を受けました。不思議な後味。
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浜辺に流れ着いた3通の手紙。
そこには、遭難した兄妹の無人島での生活が綴られていた。
1通毎に時が戻る。
死を決意→じわじわ狂っていく→健やか
暗かった。
タイトルの瓶詰地獄にふさわしい。 -
無人島に流れついた11歳の兄と7歳の妹。
三本の空き瓶に託した3通の手紙で時系列を遡って描かれるふたりの状況。
聖書を焼きすて、堕ちていく。
昭和初期の作品。
大正から昭和にかけてはこのような妖しい作品が許されていた時代だったのか。 -
読むと精神崩壊を来すと有名な「ドグラ・マグラ」の作者、夢野久作の短編ということで、少し緊張感を持ちつつ読了。
海洋研究所に届いたのは、とある島の村役場に打ち上げられたという3つの瓶。そこには、離島に遭難した幼い兄妹の心の内が綴られていた。
天国のような島での暮らしが、二人の心身の成長と共に恐ろしい地獄へと変わっていく様は、読者にとっても重く苦しく、辛い。死を願うほどに精神的に追い詰められる、これぞ生き地獄…。
全体的にはっきりとした描写はないので、謎の部分も多く、どう解釈するかは読者に委ねられている。そこもまた、本作の面白さだと思う。
美麗なイラストもご馳走様でした。
この作品、私、すごくいいなって思いました!
兄と妹、2人しかいない環境下で
いつ救助が来るかも読め...
この作品、私、すごくいいなって思いました!
兄と妹、2人しかいない環境下で
いつ救助が来るかも読めない状況…
これ、この世代の2人だから
ある意味“地獄”になってしまったのかなって…
で、瓶詰だけれど、手紙が入れられてたからってもあるけど
2人だけの島もある意味、詰められたといってもいいかと…
奥が深いですよねぇ!
で、ホノジロトウジさんのキレイなイラストとの
相性がぴったりなんです(^-^)
この作品…独特でしたね〜(笑)
好みが分かれるタイプには違いないでしょう。
いろいろと、考察すること...
この作品…独特でしたね〜(笑)
好みが分かれるタイプには違いないでしょう。
いろいろと、考察することが好きな人で、考察することを面白がれる人向きなんだと思いますよね(笑)
かなさんと、あーでもない、こーでもない…などと、そんなおしゃべりできたら、よかったのだけれど、残念…(笑)
どう読むかを読者にゆだねるタイプの本は…珍しくて面白かった…
夢野作品だったけれど……、
〈乙女の本棚〉にあったので、思い切って挑戦してみた感じです…。
イラストも綺麗でしたね。
かなさんも読んでるし、読んでみましたよ(^^)v
ありがとうございました♪