- Amazon.co.jp ・本 (176ページ)
- / ISBN・EAN: 9784863853621
作品紹介・あらすじ
小説と翻訳と短歌を中心にした文学ムック
わたしたちは誰もが重力というものに支配されています。
「たべるのがおそい」は、その重力を少し弱めてみたいと思っています。
読んでいるあいだ、少し動きやすく、歩きやすい、
それがこの一風変わったタイトルの文学誌の目標です。
西崎憲(編集長)
感想・レビュー・書評
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チョン・ミングァン著の長編小説「鯨」が気に入り、他の作品を読みたくなったが、現時点での翻訳作品は、この文学ムックに収録された短編のみ。
短編「退社」は、韓国のディストピア映画やドラマのような悲惨な状況が繰り広げられるが、ラストのセリフに息を呑んだ。掲載作品の中でダントツで好み。チョン・ミングァン作品の翻訳が待ち遠しい。
他は、韓国文学翻訳者の斎藤真理子さんによる巻頭エッセイ「文とふん」に、冒頭からのけぞる。何て面白いんだ。この人の文体や言葉や感性は、本当に秀逸。詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
そもそもの目的だった銀林みのるさん「上水線83号鉄塔」は、この莫莫大大な期待にも応えきってくれる傑作でした。ああ素敵だった。
飛浩隆さん「ジュヴナイル」さすがの一言に尽きました。超・不穏にぶるぶる震えました。
自分の傾向として、子供というとテリブルなのかなあという気がしますが、その中にあって櫻木みわさん「米と苺」の手紙のくだりはきらきら光って良かったです。引用されている韓国文学作品も好きなのですが、それとはまた違う白が眩しかった。
短歌は、例外的に極端に好きな方の作品にしか触れたことがなく、味わい方もよく分かりません。でもなんとなく好きな感じがしたのは佐伯紺さんで、逆に、良く分からない小さな言葉たちなのに好きな感じとかちゃんとあるのが面白いなあと。
夕焼けが夜景に〜などはその1行を何度も辿りました。 -
最終巻。
読みきれない作品もあったけど、
暫く時間を持って再挑戦したい。
小山田さんはさすがの出来でした。 -
7巻で終わりとは、、。
続けて欲しい。