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- Amazon.co.jp ・本 (330ページ)
- / ISBN・EAN: 9784864032483
作品紹介・あらすじ
霊力をもち、ダキニ天や稲荷などと習合することで、徐々に信仰の対象となっていった狐。人びとはなにに期待し、どう利用したのか。諸史料を駆使し、狐観念の変遷を丹念に跡づける。
感想・レビュー・書評
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古来の日本ではワニ、狼、猪、鹿、蛇などは神の使いとされていたが、狐は無視されていた。 その狐がどのような経緯をたどって信仰されるに至ったか、数多くの文献を参照しながら当時の人々の考え方をたどって様々に考察している。もともとは蛇が山の神であり、水の神であり、引いては田の神でもあったのが、狐が田の神として乗っ取りを行い、蛇神を上書きしていくという流れや、インドから導入されたダキニが狐を通して弁財天と習合するながれなどが興味深かった。ちょっと残念なのが狐が稲荷の神使収まった流れ、また伊勢にも狐信仰があったというがそのあたりも今一つ詳説されていなかったのが心残り。
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上古から中世にかけて、広範な資料を参考にしてある上に、発想が自由なので、共感できないところも多いが、面白い意見もいくつかあった
狐の毛の色と稲穂の色が同じだから農業と関連して行ったのか、や狐はむしろ北関東で当時勢力を持っていたというのはなるほどという感じ
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