- Amazon.co.jp ・本 (250ページ)
- / ISBN・EAN: 9784864880091
作品紹介・あらすじ
望みはなるべくささやかなほうがいい。町を歩き、本と親しみ、コーヒーを味わう。81歳…老いとつき合う日々を綴った最新エッセイ集。
感想・レビュー・書評
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こういう文章を書けるようになりたい。50年経っても無理だろうけど。日々の心持ちとか,忘れず感じながらいきたいなぁ。
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文学
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明日の友を数えれば
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何気無く横須賀の図書館で借りた。
調べたら、著者の最後著書であった。 -
本年1月に亡くなった常盤さんの生前に発行された最後のエッセイ集。
2003年に日経新聞に連載されたエッセイを中心に、晩年に至るまでの間に各メディアに発表されたものが間もまとめられている。
1931年生まれとあるから、およそ70歳を過ぎてから書かれたものが中心となる。老いを迎えての心境や、故人となってしまった友人・知人を偲ぶエッセイが多くなるのも必然か。
それにしてもずいぶんと弱気で、何事もうまくいかぬぼやきや嘆きが目につく。それもこれも、親兄弟共に自分の現在の年齢よりも早く逝ってしまっているという事実が心に沁みるからなのだろう。
この本を読み終えて、タイトルを眺め返せば、亡くなる一か月前の常盤さんの心境が手に取るように分かるようだ、、、 -
昨日、「明日の友を数えれば」(幻戯書房、平成24年12月発行)を、半分まで読んで寝た。お洒落で、節度あるエッセー集。今朝の新聞、肺炎で常盤新平氏81歳ご逝去の報。あっと思った。昨日、栞を挟んで閉じたページ(「良寛さん」)に、題名をとった歌などが。この本でしか知らない人だが、何となく幸せな人生だったような気が。文中から印象的な歌3首。
手を折りて昔の友を数ふればなきは多くぞなりにけるかも
山住のあわれを誰に語らましあかざ籠(こ)に入れかへるゆうぐれ
身をすてて世を好すくふ人も在(ま)すものを草のいほりに閑もとむとは -
この本を読んでいる最中に、常盤さんの訃報を新聞で読んだ。
残念である。